さて,今年もあっという間に終わってしまいましたね.ブログもまさかの3回しか更新できず申し訳ございませんって感じですが,今年も結構いろいろとあったんです.健忘録としてココにに記しておきますね.
講演:28回
ありがたいことに講演の依頼が多かった1年でした.国内では,初の全国OT学会のシンポや初のリハ医学会,COT企画の目標設定セミナーやキャリアデザイン,また初の5時間講義などもあって,充実していました.また海外で3本も講演できたことは,拙い英語でしたが自信につながりました.12月,内モンゴルのマイナス20度で鼻毛が凍りそうな体験をし,その2週後に30度のマレーシア.おもわずアロハで講演しました.寒暖差50度です(笑)
全国OT学会のシンポジウム
論文:7編
論文は自分では1本書いて,1本投稿中です.実際的に研究があまり進まなかったと反省.とほほ... 仲間のおかげで共著をいくつか出せましたが,来年は自分でももう少し論文書きたいと思います.和文は依頼原稿,原著は英文って感じになってきましたね...- Tomori K, Imai Y, Nakama C, Ohno K, Sawada T, Levack WMM. : Development of a Tablet Application for Collaborative Goal-setting in School-based Occupational Therapy: The Aid for Decision-Making in Occupation Choice for Schools (ADOC-S). 2019. https://doi.org/10.1080/19411243.2019.1636748
- OPEN ACCESS→T Sawada, K Tomori, H Hamana, K Ohno, Y Seike, Y Igari, Y Fujita: Reliability and validity of on-road driving tests in vulnerable adults: a systematic review. International Journal of Rehabilitation Research 42 (4), 289-299.
- OPEN ACCESS→Saito Y, Tomori K, Nagayama H, Sawada T, Kikuchi E: Differences in the occupational therapy goals of clients and therapists affect the outcomes of patients in subacute rehabilitation wards: a case-control study. J Phys Ther Sci. 2019 Jul;31(7):521-525. doi: 10.1589/jpts.31.521. Epub 2019 Jul 2.
- Saito Y, Tomori K, Sawada T, Takahashi S, Nakatsuka S, Sugawara H, Yaginuma T, Sato T, Kumagai A, Nishimaki S, Hirano Y, Wauke Y, Weatherall M, Levack W.: Determining whether occupational therapy goals match between pairs of occupational therapists and their clients: a cross-sectional study. Disabil Rehabil. 2019 Jul 28:1-6.
- OPEN ACCESS→学術部定義改定班: 日本作業療法士協会における作業療法の定義改定手続きと新定義の解説.作業療法.
- OPEN ACCESS→友利幸之介:作業療法研究のロードマップ.作業療法の実践と科学. 2019.
- 友利幸之介:リハビリテーションにおける目標設定.脳卒中リハビリテーション.2019
著書:4編
今年はなんといっても,作業で創るエビデンス ですよね!.京極さん,竹林さん,長山さんといった豪華メンバーのおかげで,何とか仕上げることができました.量的研究から質的研究までかなり網羅的で,かつ内容も最先端です.またマンガを使って解説もしており,「難しいことを分かりやすく」編集した自信作です.ぜひお手にとってみてください.
また本学理学療法学科の楠本先生のお声掛けで,統合と解釈のための 小児リハ評価ガイド のOT部分をお手伝いしました.発達領域でエビデンスを作っていきたいという熱い思いからできた本で,評価法などの解説からそれを使った事例の紹介という流れになっています.まず何事も定量化からですね.
また分担として,Evidence Based で考える 認知症リハビリテーション,OT臨地実習ルートマップ 改訂第2版,の一部を執筆しました.両者ともなかなかの良本です.
国際交流
僕が今年チカラをいれていた部分で,海外の大学や研究者と交流することができました.視野が少し広がった1年でした.来年は1月からニュージーランド,3月オーストラリア,9月プラハの予定です.それ以外にもいくつか行くことになるかと思います.国際交流によって,日本の作業療法の可能性を広げることができないか模索中ですし,ADOCも海外でちゃんと使ってもらえるように,研究やプロモしていきたいと思います.
韓国 ウソン大学へ学生を連れて訪問
MOU締結による学生・教員交流
NZ オタゴ大学との二国間共同研究
イムス板橋リハ病院さんへ見学
台湾 成功大学 National Cheng Kung University 来校
台湾の学生さんは英語も日本語も堪能でびっくり!
中国リハビリテーション病院 訪問
中国版ADOC開発,病院視察
マレーシア マラ工科大学 リサーチミーティング,病院見学など
教育
今年は国試担当で,本学科の合格率は96%でした.全国平均が80%(新卒)とかなり低かったので,まずますとは思います.学生は最後までタッグを組んで良く頑張ってくれました.また副担の大野先生や,その他の先生がたのご協力のおかげです.感謝.
そして4月から1年生の担任となりました.今年の1年生はやる気に満ち溢れています(笑)このままのペースで4年間突っ走って欲しいですね.
また本学科は澤田さん企画で,看護のように教員が同行する実習(評価)を2年前から実施していますが,今年は僕も参戦しました.実習は完全なトップダウン型で,1日目面接,2日目観察,3日目検査という流れで,3日間訪問します.実習施設には時間調整などご負担をかけてしまいますが,全員でクライエントのために一緒に考えるという体制は,大学側にはもちろん臨床サイドも勉強になるとの意見もあり,これからもますます充実させていきたいですね.
その他
プライベートで澤田・友利ゼミを開催.多くの希望者の中から5名を選定.4月〜12月まで合計10回の講義と,個別での研究打ち合わせを行いました.
Dr. Levackが来校した際,ゼミで特別講義
ただ今年全国行脚するなかで,月数万の交通費に学費も支払いながら大学院で研究法を学んでいる臨床家が少なくないという現状を知りました.僕も大学院には結構お金使いましたが,僕は教員になりたかったのでそれで良かったんです.
でも純粋に研究法を学びたいという大多数の臨床家に,そんな負担を強いることってそもそもがおかしくね? 疑問を抱くようになり,オンラインかつWin-Winで研究法を学べる仕組み作りが今の僕にできる役割かなと思うようになりました.
詳細は1月にアナウンスしますが,とりあえず2年間限定でオンラインの「友利ゼミ」を開講したいと思います.ご応募ください.
まとめ
というわけで,2019年も本当にお世話になりました.こう振り返っても,皆さまに生かされた一年でした.
昨日,いつものメンバーで忘年会しました.いつもの仲間に感謝しつつ,来年も今年以上に邁進していきたいと思います.
2020年もどうぞよろしくお願いいたします!