2014年7月31日木曜日

世の中って広いよなぁ,と思うこの頃

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近頃,右足の親指の付け根がちょっと痛いような,痛くないような.tomoriです.やっちまったかなぁ...


さて,世の中広いよなぁ…という経験って、日頃から大切だと感じています。

先日も他職種さんの集まりに参加してきましたが、いま介護領域の方々の勢いはすごいですね。作業療法なんて、あっという間に飲み込まれそうです。それも気づかないうちに…



将来を予測する上で,確実性が高いのは人口動態です。それに基づくと、これからのマーケティングは医療介護ですよね。今後50兆円規模になるとも言われています。今、いろんな人たちが、生き残りを懸けて、あるいはイノベーションを求め、医療介護に参入してきています。

にも関わらず、そこに「療法士がからんでます」という話をあまり聞かないのはなぜでしょうか? 医療介護は成長産業の代表格と周りで騒がれているのに,当の本人がその成長を感じられないのはなぜでしょう? 

明確な答えは僕も持ち合わせていません…

ただ、運良くアプリ開発という稀な経験をさせてもらった立場から考えるに、療法士さんは他領域の方々と関わる機会が少ないんじゃないかと思っています。それは,国家資格に良くも悪くも「守られている」ことに起因するのかなと。



もちろん療法士として求められる役割は、現状通り病院や地域で国民の生活を豊かにすることです。それに変わりはないと思いますし,変わりがあってもいけないと思います.

ただし医療介護は成長産業であり、療法士の知識や経験は、どんどん参入してきている他領域の方々にも役立てられると思います。もっとコラボできると思います。

例えば... 現在、最先端医療がイノベーションの核となっていますが、医療が発達するとどうなるか。新興国に医療インフラが整うとどうなるか。これまで救えなかった命が救えるようになり、結果的にリハビリテーションのニーズが世界各国で高まると思います。また、介護インフラが整い,過疎地域でも最低限度の生活が担保されてくると、今度は過剰介護による弊害がどんどん出てきます。その際、求められることはリハビリテーションが得意とする自立支援や自己決定支援です。

医療介護も、それ以外の多くの仕事も、最終的に帰結するところは生活を豊かにすることです。最大公約数は「生活」をサポートすることなので,リハビリテーションの知識や経験はこれから役立つと思っています。

まあポジティブバカのフィルターはかかっていますが(笑)、そういう意味では、これから療法士の知識や経験は様々なところから求められるはず、と僕は予測しています。



いまそれが感じられないのは、療法士が自ら「外に出ていない」からだと思います。いろいろできますよ、というだけで「リアルに」やってないからではないかと思います。

もちろん自戒を込めて書きました。もう少し自由な発想で、アクティブに生きていきたいなぁと思います。

最後まで読んで下さりありがとうございました。




2014年7月29日火曜日

OBP研修会 in 福岡 募集開始です!

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鹿児島でしろくま食べました。tomoriです。いい歳した男性1人.可愛らしいしろくまと対峙し,写真を撮り,ニヤニヤしながら食べるとか,さすがに恥ずかしかったで,感動は心のなかだけにとどめました(笑)


さて,OBP研修会の第3回を福岡で開催いたします! ぱちぱちぱち〜(笑)



今回のテーマは,ADOCやOBPにまつわる理想と現実.

そもそもADOCって何? OBPなんて理想論じゃね? OBPの前にまず考えなくてはいけないことがあんじゃね? ADOCって現場で使ってる人って本当にいんの? OBPってやってる人いんの? とかお考えの方も多いと思います.

ここにいますよー(笑)

理想は大事です.うちらは,夜は飲みながら夢を語り合ってますが,昼間はなぜか結果重視の超現実主義者なので(笑),理想を持ちつつ,現実と折り合いをつけながら,少しずつ前進してきたと思っています.あ,演者のみなさんは,その辺を意識して話してくださいね(公開通知ww)

これまで半日開催でしたが,今回は二日間ですので,前よりもゆっくり聞いていただけると思います.2日目の最後には,演者全員と会場の皆さんとで,ディスカッションする時間も作りました.事前に質問も受付けますので,皆さまもぜひ,参加型+前のめり姿勢でお願いします(笑)

僕は自分で企画するものは,自信を持ってオススメしています(笑) 今回は180〜190名ほどの定員となっていますので(いつもの半分くらいです),お早めにご応募くださいませ.

→ 申し込みはこちらから



あと,今回のポスターかっこいいですよね〜! これは,冨永ボンドさんというアーティストにお願いしました.ボンドさんは作業療法が大好きで,「ボンド(接着する)を使ったアートを通して,人と人の心を繋ぐ」というコンセプトでお仕事されています.そのコンセプトに感銘を受け,今回お願いしました.ぜひ,ブログなどでボンドさんの想いを見て下さい.

また,理想×現実 というコピーは,琉球OTさんが考えました.最初意味が分かんなかったですが,じわじわと分かりました(笑) ちなみに事例本のタイトル「作業で語る事例報告」も琉球さんが考えたんですよ.なかなかセンスありますね(笑)

こんな感じで,今回もいろんな方と企画しております.皆さんで楽しくOTができる社会を共創していきましょう.当日お会いできるのを楽しみにしております.

ではでは,最後まで読んで下さり,ありがとうございました.


2014年7月26日土曜日

先生が元気に自信を持って教育ができれば,どんな子も健やかに育つ

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昨夜はチキン南蛮でしたが今日から鹿児島です。tomoriです。次女にしろくまの写真を見せたら、意外に乗ってきたので困ってます(笑) 





さて先日、みんなで見る夢、ということで記事を書きました。叶ったぁ〜というオチを想定しての前置きだったのですが(笑)、残念ながら叶いませんでした。

実は、沖縄県で合理的配慮に基づくPTOTSTの巡回相談に関する委託事業について公募があり、うちらもNPO法人ADOC projectとして、ちびっ子OTさんを筆頭に応募しました。県内あちこち巡回するというのは、ちびっ子OTさんの長年の夢でもあるし、僕自身の夢でもあります。

今回の事業計画のコンセプトは、
 1. 障がいではなく,いきがいに焦点を当てる
 2. 教員がその子に届けたい教育を具現化する
 3. 保護者の教育への参加を促す

これは、ちびっ子OTさんがメンターとしている元校長先生からいただいた、「先生が元気に自信を持って教育ができれば,どんな子も健やかに育つ」という言葉に基づいています。ウチラが形作ってきた関わり方を,こんな感じで表現してみました。




合理的配慮。教員もこれからは障害に応じた対応をしていきましょうね、という流れが何となく強まってきている印象があります。確かに障害に応じた対応は必要です。リハ専門職も、障害を見てきたという自負、自信から、その専門知識をフルに活かそう、先生たちにもっと伝えていこう! そんな雰囲気を感じます。ハイ。僕もみじんの疑いもなく、それが教育における専門職の役割だと思ってました。

この流れは正しいと僕も思っていました。ちびっ子OTさんに会うまでは…  そう,ちびっ子のさんを知ってから、僕の価値観はひっくり返ったんです(笑)180度(笑)



ちびっ子OTさんの支援は、先生が本当に届けたい教育を届けることで、保護者が将来に向けて今できるようになって欲しいことを明らかにすることです。もちろん目的によって使い分けますが、みんなの思いを整理し、言語化します。

支援の中心は先生です。先生が自らプランを考え(本当に届けたい教育)、実行する。そうすることで、子どもが短期間で劇的に変わっていきます。子どもは支援員の手を離れ、自ら友達の中に飛び込んでいきます。普通級であれば、周りのクラスメイトが手を引き、その子がクラスに馴染める方法を考えるようになります。これが本当のインクルーシブではないでしょうか.それをみて、先生は自分の仕事にやりがいを持ち、保護者にも少しゆとりが出てきます。それにより,子どもはさらにのびのびと成長していきます。


このちびっ子OTさんの魔法のような(笑)コンセプトをどう表現するか、事業計画にどう落とし込むのか、これが僕の仕事なわけです。

迷ったんですよねー。今回。もう少しいまの現場に受け入れやすい書き方、プレゼンにするか。高校も対象だったので、就労支援をどうするかとか…でも、自分たちの実績や強みを前に出して、それでもダメなら仕方ないということで、上記内容に帰着しました。

結果は落選でした。

僕は正直いまも凹んでますが、ちびっ子OTさんは、こんなの日常茶飯事って感じで(笑)、他の市町村にどうアプローチするかなどと、その日のうちに電話してきました(笑)いままで,7回と言わず何回か転んでるんでしょうね.すぐ起きてきます(笑) 地域で働くOTの強さをみた気がします.

てか基本的に、ちびっ子OTさんは巡回が純粋に好きなんですよね。話してて良く思います。純粋にそれが好きで、やりたい。だから苦労も苦と思わない。失敗も次へのチャンスとぐらいしか思わないんでしょう(笑)



また周りからの応援もあります。結果通知の翌日、彼女からのメールです。

午前中の保育園の巡回相談で「今日から人生変わる気がするよ。この子も、私達保育士も」と言われたよ。いい仕事だ。クライエントに言われるのが一番嬉しい。

直接的な応援、お礼ではないのですが、僕らのようなスタンスでやってると1番の報酬ですね(笑)うちらはクライエント自ら健康になる、前向きになるプロセスを支援する専門職ですから!(笑)


まぁとにかく、今回ちびっ子OTさんのスキルを、多くの人たちに届けるチャンスを逃したことは僕の責任です。反省するとともに、次どうすればいいか、計画を立てて行きたいと思います。

あ,ちびっ子OTさんも各地で講演するそうです。発達関係者はもちろん、それ以外の領域の方でもおすすめです。価値観変わりますよ(笑) 

8月 福岡OT県士会
11月 福岡 ADOC project (準備中)
3月 岐阜 OTMAG


最後まで読んで下さり,ありがとうございました.

2014年7月21日月曜日

OT協会 平成27年度 課題研究助成制度

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夕暮れは気持ちいいですね.赤ワインとチーズです.tomoriです.
僕らの世代で夕暮れといえば,ブルーハーツですね.



さて,今年も日本作業療法士協会の研究助成が出てますね.

応募期間は平成26年8月1日〜9月19日です.

基本的に協会の研究助成は1と2に分かれています.1は以下の指定課題で,「現在,必要性がありながら評価(報酬)の対象となっていない先駆的な作業療法サービスを実践し,その効果(成果)を協会と連携して検証する」とされています.2年間で100万〜200万です.書類による1次審査の後,2次審査としてヒアリングがあります.これは根掘り葉掘り聞くというより,「二次審査より学術部が関与し,必要に応じて研究計画書・成果報告書の作成を支援する」ということらしいです.

課題
 1. 地域生活移行・地域生活継続支援の効果に関する研究(認知症,身体障害,発達障害,精神障害,その他)
 2. 身体合併症のある精神疾患患者に対する作業療法の効果に関する研究
 3. 精神科急性期作業療法の効果に関する研究
 4. 特別支援教育における作業療法の効果に関する研究
 5. 児童デイサービスにおける作業療法の効果に関する研究
 6. 福祉用具・住宅改修等の開発・活用支援の効果に関する研究


研究2は自由課題です.1年間,30万円までとなっています.内容は,「作業療法の効果を示す介入研究が望ましい.ただし,作業療法の効果を検証する内容であればこの限りではない」ということです.自由課題とはいえ,作業療法の効果に関連するものを優先しますよ〜ってことですかね.

あと応募資格を見てみると,研究1は会員であれば誰でもOKですが,研究2はいわゆる臨床家に限定って感じらしいです.去年は研究1も臨床家のみだったので,これは嬉しいですね.

皆さんも応募してみてはいかがでしょうか.

最後まで読んで下さりありがとうございました.








2014年7月15日火曜日

みんなで見る夢

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WFOTで共同研究歓迎します〜なんてチラシ配って、今海外の方からSkypeしようぜと言われ、ビビってメール返信してません。tomoriです(笑)

時差の計算もままならないのですが、でもせっかくなんでやってみようと思います。これも僕らの夢だったので。



最近こんな名言を知りました。

1人で見る夢はただの夢。
みんなで見る夢は現実になる。
オノヨーコ

イマジンほど美しく、壮大でもありませんが、ここ数年、僕らは夢を叶えてきました。


昨日、このブログも始める前くらい昔書いた、自己啓発系の本にあるような、あなたの夢は?本当にやりたいことは何ですか?みたいな問いがあるワークシートに、真面目に答えた紙を見つけました。

身の丈知らずにも程があると怒られそうなことがたくさん書かれてました。書いたことも忘れてたけど、今見るといくつか叶ってるように思えました。例えば講演してまわるようになりたいとかね(笑) 申し訳なさそうに、か細く書かれてました(笑)でも、書いてみてスッキリしたのは覚えてます。初めての感覚でした。酒の力を借りずにブロックが外れた状態(笑)

でも,この数年の経験から言えることは、夢を叶えることができたのは、僕個人の夢から、みんなの夢に切り替わってきたからです。利己的では何も叶わなかったと思います。そして、僕は仲間の夢を叶えるお手伝いに全力を注いできました。今では仲間の夢が叶うことが僕の夢です。



そして今週。また一つ、仲間と見ている夢が叶うかどうかの勝負の日が来ます。僕たちがその夢を共有し始めたのは去年かな。10年後そうなってればいいよね〜なんて、恥ずかしそうに、でも"なぜか"確信的に話してましたが、まさか翌年にチャンスが巡ってくるとは(笑)でも夢は叶います。みんなで見てればいつかきっと。今までもそうだし,これからもそう.


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

以下,参考になった図書です.









2014年7月9日水曜日

ココロは鍛えられない.

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今日は珍しく20時半に帰ったのですが、もちろん家は真っ暗でした。tomoriです。


さて、本学の4年生は絶賛実習中です。学生たちも、今頃色々悩み苦しんでる頃かなと思います。

今日、暗い帰り道で思い出しました。実習中のころを。僕も実習では苦労しました。知らず識らずのうちに、自分のあまりの不甲斐なさに、気づいたらバスの中で涙が溢れ出てきたこともありました。

いや,もっとできるかもしれない。僕はこんなもんじゃない。努力が足りないからだ。先輩や友達はもっとやってる。患者さんに合わせる顔がない。こんな自分に担当された患者さんは不幸にちがいない。時間をさいてくれる指導者に申し訳ない…などなど、自分を責める言葉はたくさん出てくるのに、褒める言葉は一切出てきませんでした。

落ちに落ちて、気がついたことがありました。それはどんなに努力しても、ココロを鍛えることはできないんだな,といことでした。僕は弱い存在なんだと気づくことができました。認めることができた、という表現が正しいかもしれません。


またそこから少し深く考えて、人は「みんな」弱い存在なんだ、ということに気づきました。だから他人には優しくしなきゃいけないんだ、ということに気づきました。それまで,僕は他人に厳しかったです。他人だけでなく自分に対しても悪いところを見るひとでした。できないことを責めたりする人間でした。でも、自分が無能だと認識できたおかげで、世界がひっくり返ったように、色んなことが分かるようになりました。お前はバカなんだから、とうぬぼれやの僕に繰り返し繰り返し教えてくれた実習指導者には、今でも本当に感謝しています。ありがとうございました。

もし、自分を責めてる人がいるならば、やめましょう.その代わり,周りに優しくしましょう。みんな弱いんです。苦しんでるんです。だから,助けが必要なんです。

自分の弱さを受け入れてる人が本当に強い人なんです。弱い部分が出ても動じないことが、本当の強さです。僕はそう思います。権力を振りかざすよりも、見栄を張るよりも、いつも肩の力を抜いている人のほうが強いんです。

もし自分の不甲斐なさを責めている人がいたら、それも自分だと認めましょう。

ちなみに,僕は山崎房一さんの「こころ」という詩が大好きです.ぜひ読んでみてください.

最後まで読んで下さり,ありがとうございました.


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「こころ」 山崎房一

こころは
 年齢に関係なく か弱くて無防備
 とても傷つきやすい
 支えもなく立っている
 精神的基盤などもない
 非常に不安定でコロコロと変わりやすい

こころは
 とかくものごとを悪く解釈するクセがある

こころは
 どんなに厳しい修行をしても
 激しい訓練によって鍛えに鍛えても
 絶対に強くはならない
 鍛えて強くなるのは筋肉だけ

こころは
 自分以外に安住の地を求め
 あちらこちらをいつまでも
 さまよい続けます。
 無防備な自分のこころは
 自分で守らなければなりません
 それには
 無条件で自分の味方になること




 





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