2014年12月1日月曜日

OBP研修会 in 福岡 2日目〜

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さて,お祭り2日目でーす.tomoriです.

竹林さんがお子さんが薬を間違って4倍量飲んだということで,その処置のため,急きょ当日福岡入りとなり,8時半に空港で捕獲(笑).そのまま10時から講演.



竹林さんの講演は何度目だろう.僕はかなり聞いてるほうだと思いますが,本当に飽きることはありません.それは彼が進化し続ける人だからでしょうね.毎回,新しい一面を見せてくれます.今回もわざわざスライドをキャッチーに作りなおしてくれてました(笑) 内容は,彼はもちろんわからないと思いますが(笑),作業療法で最も有名な仮説というか理想である,Mary Reillyの "Man, through the use of his hands, as they are energized by mind and will, can influence the state of his own health." 「ひとは心と意志に賦活されて両手を使うとき、それによって自身を健康にすることができる」.これは,「私たちが作業療法の創始者たちから引き継いだ遺産としての仮説,そして検証をまぬがれてきた仮説」と言われている永遠のテーマなんですよね.その誰も検証していない仮説について,竹林さんは,まず作業・手・幸福のつながりを,人類発達学や心理学,そして自験によるMALとQOLの相関などを使って説明し,そして,手の使用によって自らどんどん健康になっていく事例,そしてRCTによって現実的に検証するとともに,その治療的メカニズムと支援のコツを,分かりやすく講義してくれました.今回も圧巻だったなぁ.まぁ今回も時間はオーバーしたけど(笑),熱が入っている証拠だと思います.



講演のシメは澤田さん.まず組織論.1日目から5人の話を聞いた参加者の皆さんは,作業のパワーを実感し,何がなんでもやってやろう!とモチベートされたかもしれませんが,澤田さんが,「あなたの仕事は患者さんに作業療法するだけですか?」と問いかけます.OBPを周りや上司が認めてくれないことはよくあることで,それに愚痴を言う前に,どうすれば解決・解消できるのか考えようと訴えます.成果を残さないと周りは聞いてくれませんよ.社会人ならば,現状を変えたいならば,方針は守り,そして成果にこだわりましょうと,超現実的なメッセージでした(笑).その後は,日本型作業療法の発信.特に竹林さんの話の後だったんで,すんなりとこれからの作業療法の方向性も理解できました.澤田さんは夢を語り,つぎつぎ実現していくリアリストです(笑)




最後は,みんなで壇上にあがり,シンポジウム(笑点w)でした.事前にお受けした質問に,各シンポジストが自分なりの答えていくという方式をとりました.こんな感じの質問です.




もちろん打合せはなく(笑),質問だけ演者に事前にみせましたが,「でもこれって講義の中で全部答えてるよね,やる必要ある?」とかみんな言ってたのに,ひとたびマイクを持てば,まぁみんなしゃべるしゃべる(笑) ちなみに僕と竹林さん以外は,前日3時まで飲んでます(笑)



しまいには,前で写真まで撮り始める変なカメラマンもでてきたり(笑)



シンポジウムって,飲み会でのぶっちゃけ話のように,「実際こうだよね〜」とリラックスした感じで,素で思いを語れるのが,個人的に好きなんですよね.あ,みんな二日酔いしてたと思いますが(笑).竹林さんなりの急性期での作業療法,齋藤さんが回復期で大切にしてたこと,上江洲さんの地域での取り組み,仲間さんの面接にかける熱い想い,澤田さんが外出訓練できるまでの道のりなど,リアルな話が聞けました.会場から質問してくださった方もありがとうございました.

最後に西尾さんから,福岡OT実践研究会の紹介がありました.次回は,日本臨床作業療法学会の予演会だそうです.お近くの方はご参加くださいませ.そして,福岡以外でも各地でこのような勉強会が立ち上がり,作業療法の楽しさをどんどんシェアできればいいなと思います.




僕らが伝えたかったのは,OBPは進化し続けているということです.


上江洲さんは言いました.「医学モデルと作業モデルの対立は終わらせましょう」と.それは決して基底還元論に戻るということではなく,医学モデルと作業モデルの進化した融合を意味しています.でも,あの齋藤さんが珍しく「絶対にダメ!」という言葉を使いました.それは「作業療法ではこのツールを使う,ということはダメだと思います.それはクライエントや状況によって柔軟に使い分けたほうがよいと思います」というコメントでした.

結局,目の前のクライエントのために一生懸命努力すべきだ,ということですよね.それを確認した2日間だったのではないでしょうか.

そう考えれば,そう遠くない理想です.理想に向けて,今日からできるスモールステップはなんでしょうか...? 



最後になりましたが,裏方で協力してくれた西尾さん,渡辺さん,生田さんを始め,福岡OT実践研究会のみなさま,本当にありがとうございました.いつも作業療法を応援してくれるボンドさんもありがとうございました.「JAZZのように即興を楽しもうw」としか打合せしなかった演者のみなさま,ありがとうございます(笑)最高の仲間たちです.そしてご参加してくださった皆さま,どうもありがとうございました.


そして,最後まで読んでくださったみなさまも,どうもありがとうございました.




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