2012年5月27日日曜日

ヨーロッパOT学会(COTEC)に来ています-その2

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ホテルのシャワーの出が悪いけど、フロントの無愛想な刺青お兄さんが怖いので我慢してます。tomoriです。


さて、僕は本当に英語ができません。特に英会話。昨日、店員さんに Have you ever been in SWE? と聞かれ、自信満々に 15 hoursと答えて笑われたし、さっきなんてカレーを頼んだら大皿のサラダが出てきた。サラダ付ける?と聞かれてると思った。不味かったので全然笑えないが、まあそんなレベル。


で、今日はADOCの発表日だったので、長いのですが状況を報告させてください。


僕は普段ビビりなんだけど、その日の朝は不安を通り越して開き直っていた。根拠はないけども、ADOCは海外でウケると思っていた。だって海外は異文化の人たちが一緒に暮らしているし、全体のリテラシーも日本ほど高くない。なので海外では複雑な会話になる目標設定時には補助手段が必要だし、ひとつ前のブログでも書いたとおり、全体的にマニュアル化が流行ってんだなと感じたからかもしれない。


まあ脳内はロッキーのテーマで8時に会場に入り、ポスターとチラシ60枚を貼った。待機時間はこちらで指定して良かったので、昨日まで観察してて人が会場に一番多くいるランチタイムにした。最低5分立っとけば良いらしいが、カードに12:30-14:30と書いた。さっそく隣のとなりの人に、very interesting! talk to later〜♩と言われ、OK♩と同じテンションで返した。のはいいものの、どうしようと内心思った。


Keynote speech を聞いて9:30すぎに会場を覗くとポスターの前に2名ほど立っていた。それまで日本人としか会話をしていなかったので、よし勝負!と思って hello と声をかけてみたのが事の発端。めっちゃ人が集まってきた。私が英語世界最低ランクの日本代表です、と言わんばかりの発音と文法で説明した。でも伝わった。と思う。こっちの人は表情豊かだから、日本の学会で発表する時よりも、それに興味あるんだというのがビンビン伝わってくる。途中少し抜けたが、気がついたら90分くらい過ぎていた。用意してたチラシは無くなった。待機時間前なのにどうしよう(笑)


ということで、I would like to use a printer とあちこち聞き回り、会場にたまたまインターネットサービスとプリントサービスがあったので、チラシをダウンロードして100枚コピった。


12:30にポスター前に戻ってからはあまり記憶がないが、とにかくすごい人だった。今日は一人だったので証拠写真がなくて残念だけど、話そうねーと笑顔で言ったはずの隣のとなりの人が、邪魔だからすこし寄ってくれとクレーム言ってきたくらい集まってた。


やっぱ日本と同じで、iPadしか使えないのか?いい感じなのにーみたいな意見が多かった。自分はプログラミングできないから仕方ない、でもfreeのpaper versionがあるからそっちダウンロードしてくれ、今は日本語版しかないけど訳す予定ですーというと、それはいつなんだ?と何名かに迫られた(笑)早くやろう。


結構iPad持ってる人が多かったので、いくらなんだ?とも良く聞かれたな。20ドルくらいって答えると、OK not expensive と言ってた。あとは子どもにはどうなんだとか、かな。もうアウトプットに精一杯で記憶が飛んでいる。いや、ていうか説明は用意してたカンペでできるけども、フリーディスカッションになると全くダメだからだ。何度もあったけど、1人が質問してて僕が何回も聞き直している姿を見た隣の人が、それってこういうことやろーとフォローしてくれても、それすらわからない的な状況(笑)。説明は聞くけども、それが終わって質問になると、多くの人が、こいつとは話せないなと見切って、OKOK very very interesting ! thank you とその場を離れていく。人によってはメモに書いてもらったり、辞書アプリに単語をうってもらったりしたけど(笑)でもこっちの人はしゃべれなくてもすごい優しいし、寛容。あと、いつか使ってみたかった単語→oops 後半調子のって使いました(笑)


あとは、英語に翻訳しているけど文化的な検討が必要だから、もし興味ある人は連絡してくれとチラシに書いたが、何名か連絡するねーと言ってた。デンマークだかノルウェーだか。てか本当に連絡あったらどうしよう…



そんなこんなで、ぽろぽろ人が少なくなってきて、終了。15時を回っていた。残ったビラが20枚なので、140枚ははけたことにるな。スゲー。すごい疲れたので帰ろうかと思ったけど、16:40からCOPMとAMPSを使った認知症のRCTでめっちゃ有名なGraffさんの発表が聞きたかったので、もはやビール以外では潤すことのできないカラカラな喉のまま待機した。I'm very tired と前に質問してくれたイタリアのイケメン兄ちゃんに言うと、m&mのチョコレートくれた。


で、Graffさんの発表。研究方法のセッション。こんなにRCTで結果だしたけど、臨床であまり使われてないし、医者なんかの認知度が低い。だからガイドラインやモデルを整理している、みたいな内容だった。そのとおり。僕も前から言ってんだけど、どんなにエビデンスレベルが高くても彼女らの結果は臨床で使えないんだよね。謙虚に事実を受け止めていたので、そこもさらに尊敬。


たまたま、臨床でガイドライン使ってもらうにはどうすればいいのかというテーマで、Graffさんのもとで研究にしてる院生がとなりに座ってたので、勇気をだして、セラピストはこのガイドラインのどのプロセスが難しいと言ってるのか?と聞いてみた。もちろんこんなスムーズな文章ではないが。そしたら、クライエントをmotivateしたり、OTの目的を伝えたりするのが難しいみたいと言ってた。じゃあということでADOCを紹介した。彼女はスゲー喜んでくれた。さっきまでとなりに座ってた、僕が前のブログで紹介したCOPMの強さと限界を発表した人にも見せたかったと。認知症者でもわりと意思決定に参加できるよと言うと、たしかにうちらは中等度から軽度の認知症者しか対象にしなかったが、これだと前からやりたかった重度認知症者も含めることができるかもね的なことをディスカッションした。名刺をくれ、連絡するからーという感じ終わった。てか、今まで論文でしかみたことがないような人たちと話せるなんてすごいね。国際学会。


そのあとすがすがしい気分で会場を後にした。一昨日からカレーが食べたかったので、1人慰労会をしようとおもって、お店を探してやっとたどり着いたあげく、出てきたのは激マズのサラダだったというオチです(笑)帰ったら絶対カレー喰ってやる。


とにかく、皆様に応援のおかげで、ADOCを世に広めることができました。開発者のバカさも付帯してますが(笑)。でもこれも序の口。近々宮崎学会で、ADOCとはまた別の面白い仕組みを発表しますので楽しみにしててくださいね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


以下写真(すみません。iPadだと途中に差し込めないんです)








2012年5月25日金曜日

ヨーロッパOT学会(COTEC)に来ています-その1

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初めての海外なう。tomoriです。
ヨーロッパのOT学会参加のためにスウェーデンのストックホルムです。北欧だから寒いだろうと上着を持ってきたら、ノースリーブに半ズボンのひとが結構いた(笑)綺麗な街です。



まあそれはさておき、そう1人なんです。初めての海外で1人は大変だしつまらないよという周りの意見を珍しく振り切ってまで一人で来たのは一応理由があって、ひとりだったら強制的に周りの誰かと話すかなぁという自分なりの追い込みをかけたのだ。しかしながら今日ちゃんと会話したのは参加してた日本人とのみ。かつ、1人のときはTwitterしてるというなんとも無惨な結末w友だちいない淋しい人オーラ丸出しだったかなぁ、とホテルで1人ブログを書いて、日本の家族とSkypeする始末だ。これはもう日本にいようが外国にいようが、自ら話す人は話すし、話さない人は話さないのかもしれない、というのが自分なりの結論。でもまあこれは、ポスター発表やけど一日立っとくくらいの心意気でいこうという自戒を込めた決意表明でもある。


でも発表を聞く分には、スライドの文字があるし、推論できるので映画やTEDよりは何となく分かる。なのですごい勉強になる。ちなみに学会のテーマは Diversity 多様性だ。


最初はWHOの役員さんの基調講演。ICFという単語は出てこなかったし、OTの学会だから気を遣っていたんだろうけども、WHOは個別性や多様性を目指しているらしく、WHOとOTのビジョンはかなり似ている印象。


ランチでは今度の講習会に来ていただく竹林さんと立ち話。短い時間だったけどもスゲー沢山のことを話した。彼が入ることで講習会もかなり面白いものになるだろうと我ながら思った。


午後はデンマークのOTの発表。ライフデザインの支援はエビデンスはあるもののけ、臨床ではなぜか使われていない。よって臨床家と一緒にプログラムを開発していて、今後はRCTに持っていきたいというやや中途半端な内容。でも他の国でもかの有名な論文の使えない批判はあるんだなぁと思っていたら、次の演題は当の本人たち、つまりClark氏のWell elderly study 1-2の発表(笑)

ただ、これには本当に本当に圧巻された。15年の重みと自信、そしてあれだけの研究結果をもってしても決して満足することない探究心を感じた。非常に申し訳ないけども、国から膨大な研究費をもらって、同じ位置づけっぽく行われている我が国の生活行為マネージメントの現状とは雲泥の差である。そして、自分が企画しているRCTもしかり。ポジティブな結果が喉から手が出るほど欲しい気持ちは分かる。そりゃ分かるんだけど、あくまで大事なことは探究心だし、科学に対する真摯な姿勢とリスペクト。反省しすぎると何もできないのでちょっとだけ反省した←もちろん言い訳。


あとはアウトカムメジャーとしてのCOPMの強みと限界という発表。僕が論文で引用してる、COPMの信頼性を検証したCap氏、認知症者のRCTを行ったGraff氏のオランダのグループ。実際にRCTで使ってみての生の声。COPMはやっぱいろいろと曖昧さが残るとのこと。どうにかレクチャーなどで補うが、結論としては、完璧じゃないが現状としてはベスト、ということ。Clark氏も大規模研究では多様性をどう担保するかが難しい、そんなことは述べていた。


そのあと、竹林さんたちのロボットリハに関する発表。成田さんの流暢な英語はもちろんのこと、内容も素晴らしい。鳥肌ものだ。通常の自主トレに比べて上肢機能の向上が認められた。でもADLへに汎化までには至らなかった。そこがOTのロボットリハでの課題ね、と。でもおまけがあって、その課題を達成するための提案であるTransfer packerge。それで予備的には結果が得られてますとうてんこ盛りの発表だった。これだけは分かって欲しいんだけど、ロボットとか聞くだけで浅はかな誤解をしてほしいくない。彼らは色んな手段の一つにすぎないと思っているし、OTの役割は生活で使える手、使っている手にすることだと思っている。何よりも、単にエビデンスでりゃ右ならえになる、じゃなくて、正しいことをみんなができるようにしようという、謙虚だけど使命感に近い強い気持ちがある。


まとめると、学会のテーマは多様性。OTは個別性を重視した関わりが強みと言えるし、それが社会からも求めらつつある。研究結果も少しずつ蓄積されつつあるものの、研究を適切に実施するには、研究結果を実際に現場で使うには、山田先生のRCTの結果や考察にもあったけども、方法の簡略化、マニュアル化がこれからのトピックスになるんだろうなと思った。その点、竹林さんたちの研究はClarkグループに負けてない。研究の質は、単純に有意差の有無、人数が多い少ないだけの問題ではない。現場で使えなければ意味がないんだ。もちろん回復期と維持期という違いもあるが、日本型作業療法として各国と肩を並べてディスカッションできるくらいの内容だと改めて思った。


ちなみに、僕たちADOC projectも、クライエントやセラピストの多様性を担保しつつ、誰でも同じような支援ができるように!の仕組み作りを初めから目指している。なおかつ研究結果と臨床実践との乖離があるこの現状を、根底から変えれるような仕組みを作ってみたいと思っている。


てなことを思っていても、学会上で1人iPhone触ってたら何も考えてないしてない人と同じでしょ、とスウェーデンで1人反省している淋しい誕生日でした(笑)


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。




2012年5月19日土曜日

作業に焦点を当てた実践について,学生にこんな感じで伝えています

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飛行機でMacbook airをさっとひらいてブログ書いています.tomoriです.


と,たまにはかっこ良くのたまってみたいが,そんなことしたら確実に酔う.無理.そして今日はまだ飛行機に乗ってないのに二日酔い(笑)さっきまで小松空港のソファーで寝てた.さっき生まれて初めて見た日本海に向かって「おまえら(肴)のせいだ.バカやろー」吠えてみた.日本酒については田んぼに吠えればいいのかな.黒龍という地酒が美味かった.


まあ,一応,これでも教員のはしくれなもんで,評価の科目を主に教えている.ブログでも授業でも,作業に焦点を当てた実践(OBP)の評価と題して,学生に熱く語っている.ただ学生の反応としては「へー,そんなOTいいね.臨床でたらやーろう」と少しライトな感じ.おいおい,そんなんじゃ周りから後ろ指さされたり,白い目で見られたりするかもしれないといった,世間の荒波は越えられないぜー!と思うが,もちろん現場を知らないので学生に「OBPの障壁」が無いのは当然のことだ.

学生に現場のリアリティを伝えることは難しい.見学があるじゃんと思うかもしれないが,まあ色々あっていざやるのは難しい.でも現場のリアリティなく,教科書に書かれていることばかりを教えても実践はできないと思っている.そこで今回は以下の方法を考えた.


まず,人-作業ー環境モデルと作業遂行とは何ぞやと教えて,その後に事例報告(考察を除く)をはさみで切ってバラして,この情報は人-環境-作業モデルのどこに分類されるのか考えるというもの.人-作業ー環境モデルの各部位の定義は,以下の吉川ひろみ先生の論文を使わせて頂いた.




その結果がこの図



まあ結果は予想通りなんだけども,身障の事例は「人」に関する情報が多いねー.精神の事例は作業場面の観察が多いので作業の項目が多い.でもその作業は本人が本当にやりたいものかどうかの情報がないので,作業に分類してもらっている.まあ,どちらも人-環境-作業の情報アンバランスさが認められる.

また,人-環境-作業の3つが重なるところ,作業遂行の情報が少ない.これはつまり,本人が大切に思っている作業を実際の場でやってみるという実動作の観察を行っていないことを示唆していると思う.なお,ADLを病棟で観察すれば人-環境-作業の3つが重なっている情報ということになるかもしれないが,特にその人らしさや想いが含まれていなければ,一般的な作業とみなして「作業」の場所か「作業と環境」の重なる場所に分類してもらった.

そんな中,一つだけ我らが侍OTさんの機関誌に載った事例を混ぜてた.そのグループは作業遂行と作業遂行に近いところに多くの情報を貼っていた.ニヤリ(笑) てかそれでも少ないと思った.侍さんの事例はほとんどが作業遂行に配置されると思う.まあ明確な線引きは難しいけど.

それで身障・精神の事例を分類したグループには侍さんの事例を読んでもらってリアクションペーパーを書いてもらい,侍さんの事例を分類したグループには身障の事例を読んでもらい同様に書いてもらった.たぶん,これが両方あるから良いと思っている.片方じゃだめだ.

で,僕はgoogle docのフォームにリアクションペーパーを書いてもらっているので,クラウド上に感想が入っている.それを侍さんにも読んでもらったら,侍さんがいつもの感じで激アツコメントしてくれたので,それを学生にも配った(下にあります).クラウドバンザイ! しかし侍さんの文章は上品だよなぁ.本人もそうありたいとつぶやいていたけど.そういえば琉球OTさんもそう.文章は上品.僕は下品w

まあいいや.そして具体的にどうやればこの侍さんのような関わりができるのか?と題して,トップダウンとボトムアップの違いについて,それぞれの長所と短所について,この対峙している事例を通して説明した.このあとの講義は,面接,観察,解釈,目標設定と各論へ入っていく.

僕はトップダウンバカでも,クライエント中心の宣教師でもありません.ベースはクライエント中心でトップダウンで進めるほうが良いけども,トップダウンとボトムアップ両方必要.だから両方教えるって感じです.クライエントに応じて,状況に応じて使い分けられる作業療法士になってほしいなという想いを込めて...

とここまで書いたら酔いもさめてきた.
さて,横須賀に帰えろう...


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以下侍さんの激アツコメントです.関係ないだろうけど翌日熱発したらしい(笑)
でも学生のときにこんなコメントに触れることができるなんて,幸せだよなぁ.

学生のみなさん
 福島でOTをしております〇〇です.ADOCの論文を授業で使用していただきありがとうございます.学生のみなさんの素晴らしい感想・洞察に大変感動いたしました.
 「人」とは,身体機能や認知機能に加えて,性格や価値観などのあらゆる要素を含んだ「人となり」を指しています.「環境」とは,段差や福祉用具だけではなく,地域の文化や近くにいる人など,対象者の外側に存在する全ての「人」「物」「事」を指します.当然対象者から見れば作業療法士も「環境」です.そして「作業」とは,対象者が意味や価値,目的をもって行う「時間」「場所」「心」の占領を指します.これら人ー環境ー作業の統合されたものが人間の「作業遂行」です.人間は生まれてから亡くなるまで,ずっと作業遂行の連続です.どんな作業遂行で時間と空間と心が占領されるのか?そしてその事実を対象者がどう解釈するのか?それが人生の質に関わる重要な関心事です.みなさんの多くは,卒業してから医療機関で働く人が多いかもしれません.病態や機能に焦点を当てることを環境から要請されることも多いと思います.しかし対象者を部分的に切り取った見方をするのではなく,対象者の人生そのものに寄り添える専門職であることにぜひ誇りと自信をもってください.大切なことは全て対象者が教えてくれます.迷ったら教科書を開く前に,対象者の声に耳を傾けてください.みなさんは真の作業療法ができる貴重な存在であると思っています.遠く福島からいつも皆さんを応援しています.


最後まで読んでいただき,ありがとうございました.


2012年5月10日木曜日

全国から作業に焦点を当てた実践しているOTを集めて講習会やりまーす

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講習会の企画を立ててたら,
「は?アンタが勝手にやっていいもの?」とカミさんに言われました tomori です...
はい... 調子乗ってごめんなさい.ごめんなさい...

でも何事も勉強だと思って,
今回は作業療法臨床実践研究会さんと一緒に企画させていただきました.



頑張って作ったチラシ  

※ 申し込み方法は下記の通り変更しています(2012.6.5 変更)


とかく難しい理論とかの話しは抜きに,
私たち(琉球OTさん,侍OTさん,メガネOTさん)の臨床実践は,どういう考えのもと,
実際どうやっているのか,具体的な事例を通して紹介していきます.
「作業に焦点を当てた実践に興味があるけども具体的にどうやればいいのか分からない」
「そもそも作業に焦点を当てた実践って?」っていう方におすすめです.

あと今回は,当ブログで根強い人気の記事
機能回復のためのCI療法ならPTの仕事では?でおなじみの竹林さんも来ていただけることになりました.
中枢神経疾患の useful hand に向けた支援とでもいいましょうか.
機能訓練を生活上での(意味ある)作業とうまく結びつけるにはどうすればいいのかと
悩んでいる方に参考になると思います.

今回の講習会は,作業に焦点を当てた実践について,
実動作を介した支援と,機能面への支援の,両側面から検討してみたいと思います.
結局,作業ができるようになるには両方必要!なんですよね.

申し込みはこちら



最後まで読んでいただきありがとうございました.
当日お会いできる日を楽しみにしています.






2012年5月5日土曜日

作業に焦点を当てた実践って?

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インドア派なんだけど、なぜがBBQにはうるさいtomoriです.
情熱の国スペインの伝統料理,パエリアを作った。パエリアにサフランが欠かせないとケンタロウが言っていたので調べてみると,0.4gで500円という値段.なおかつWikiでは「大量摂取は危険と言われており、5g以上摂取すると重篤な副作用が出る。致死量は12~20gである」という記載.困難があればあるほど乗り越えたくなる男の血がふつふつと燃えてくるぜ、といいつつ、当日は米を忘れてしまった…
ビバ! パエリア!

さてさて,当ブログでは作業に焦点を当てた実践 Occupation based practice OBP についてちょくちょく書いている。ただ、ちゃんとした定義が無いので、僕もそうだけど皆自分の中で解釈していているのが現状。そのため、意見の食い違いがたまにある。

特に機能訓練をするかどうか、実動作を通した支援かどうか、については色々と意見が分かれるようである。

そこで僕は 作業ができることに焦点を当てなければいいのに と思う.

やっぱお前はAB型だな,と突っ込みたくなる人もいるだろうが,そんな哲学チックでやや難解な話を,先日,湘南OT勉強会でメガネさんはいとも簡単に,いつもの自虐ネタで斬り込んでくれた.

メガネさんの自己紹介で,趣味は,ギター,ドラム,カクテル作り と書いてあった.なんか僕と同じ匂いがすると思って一人でウケてたんだけど,そしたらメガネさんは「この趣味から何が分かるか? それがOTには大事だと」と問いかけていた.

そう,この趣味から読み取れるのは,女子にモテたい願望(笑)

メガネさんは,

「とにかく女の子に持てるならば作業は何でもいい,別にギターでなくてもカクテルでなくても何でもいいんだ」

と,文面だけ見ればやや下品だが,OTにはエレガントにも聞こえる言葉で、こう言い放った.

そう,僕のイメージするOBPってこんな感じ.単に作業が出来るようになることが目的ではなく、CLの想いを実現することがOBPの真の目的.想いって,かっこ良く言えばスピリチュアリティとか,横文字だとかっこいいけど和訳すると途端にダサく聞こえる言葉(ADOCの日本語訳みたいに).なので今日はCLの想いということにする.

想いって目に見えない曖昧なもの.この曖昧なものを見えるようにしたり,実現したりするのが作業療法の役割ではないだろうか.「作業」という現実的な事象を通して...

繰り返すと,「作業」というのは,CLの想いを見えるようにするという目的のための手段であり,想いを実現するという目的のための手段である.

こう考えると,作業とCLの想いはリンクしていて,CLの想いが詰まっているものが作業で、想いが詰まって無ければ活動あるいは動作.

OBPは「機能訓練以外」の手工芸とか趣味とかに取り組むことだと思っている方も少なからずいると思う.でも個人的にOBPで大事なことは「何をするか」の見える部分ではなくて,「何のためにするか」の見えない部分にあると思う.よってCLの想いが詰まっていなければ,たとえ何をしたとしても,活動に焦点を当てた実践?(Activity-based practice; ABP?←造語)になってしまう。

何となくやる手工芸やADL訓練より、CLの想いがたくさん詰まっている機能訓練のほうが、ずっと「OBP」に近いと個人的には思う.

OTは傍からからみただけでは分からない.単なる遊びに見えるときもあるし,PTの真似事に見えるときもある.でもそれでいいじゃん.大切なのはCLと共有している見えない部分なんだから.外見にこだわってちゃOBPはできない。

OBPでは「作業」に焦点を当てるのだが,
「何をするか」も大事だけと、その前に「何のために」するかにしっかり当てたほうがいい。


最後まで読んでくださり,ありがとうございました.


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