2010年5月23日日曜日

脳卒中患者さんに対するメンタルプラックティスの効果について

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我が家では,バーニャカウダなるものを結構食べるが,
ホントにこんな味かどうか誰も知りません.tomoriです.

これから,週に何度か作業療法の新しい知見を翻訳していこうと思います.


Mental practice is effective in upper limb recovery after stroke: a randomized single-blind cross-over study.
Riccio I, Iolascon G, Barillari MR, Gimigliano R, Gimigliano F.
Eur J Phys Rehabil Med. 2010 Mar;46(1):19-25.

目的
本研究の目的は,脳卒中患者さんの上肢機能回復におけるメンタルプラックティス(MP)の役割について検討することである.

方法
36名の脳卒中患者さん(女性15名,男性21名)は,ランダム化シングルブラインドのクロスオーバー試験に登録された.患者さんは18名の2群にランダムに振り分けられた.グループAの患者さんは,3週間(3時間/日,5日/週)の従来型のニューロリハビリテーション(運動療法と作業療法)と,その後3週間,彼らは60分の追加のMPトレーニングを受けた.グループBの患者さんは,その代わりに,最初の3週間,リハビリテーションプログラム+MPトレーニングを受け,その後3週間,従来型のニューロリハビリテーションを受けた.全ての患者さんはベースライン,3週目,6週目において,Motricity Index (MI) と Arm Functional Test (AFT)の評価を受けた.

結果
ベースラインにおいて,MIとAFTに2群間に有意差は認められなかった.3週間目において,2群間の差は有意となった.6週目で差は再び少なくなった.

結論
この結果から,脳卒中後の神経筋回復のために通常処方される従来型ニューロリハビリテーション的な治療を補うことができるということが,示唆された.しかしながら,神経病学的患者の治療におけるMPの役割に関しては,まだ充分にテストおよび検討されていない.

私見
運動学習を効率的に進めていくための研究はこれからもっとたくさん出てくるでしょうね.
リハの世界ではRCTは難しいと文句を言う前に,この研究のように,通常のリハにプラスして,クロスオーバーで検証する.これがリハの生きる道かな〜と思いました.良いデザインです.

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