今期も授業が終わり、レポートの採点をしています。tomoriです。学生は文書を書かせると、理解してるかしてないか、考えてるか考えてないかが分かりますね。ただレポート出しすぎて、こっちが読むの大変ですが(笑)
さて、今年は講師になってからずっとやりたかった授業ができました。それは身体機能評価の授業で、実際の患者さんに来てもらい、学生が評価を体験しつつ、事例報告をまとめていくという、臨床実習にかなり近い形態です。模擬患者さん、ありがとうございます。そして模擬患者さんを紹介してくれた卒業生にも感謝感謝です。
授業は基本的にPBL方式です。教員は基本僕一人ですが(苦 以下,概要です.基本15コマですが,模擬患者さんのとこだけ抜粋しています.
まず学生を5名くらいの4グループに分けます。くじとかじゃなく、教員が事前にわけます。90分を4グループで分けるので、各グループの持ち時間は20分。患者さんには、その日のうちに同じ評価を何度もさせられることがあることを、あらかじめ説明しておきます。
まず学生を5名くらいの4グループに分けます。くじとかじゃなく、教員が事前にわけます。90分を4グループで分けるので、各グループの持ち時間は20分。患者さんには、その日のうちに同じ評価を何度もさせられることがあることを、あらかじめ説明しておきます。
基本的に、学生にはトップダウンで評価してもらいます。ただ患者さんに来てもらえるのは隔週で計3回なので、最初の面接は僕がみんなの前でADOCを使ってやってみせました。作業特定後、学生たちは作業観察するグループもあれば機能評価からするところもあります。とにかく、どこかのタイミングで作業観察をするようにと指導しました。作業観察で見られたエラーについて、それはなぜか、検査や情報収集をしながら考えていく、という感じです。身体機能の評価というより,作業遂行機能障害の評価について教えたつもりです。
あと各グループにiPadを一台ずつ配布しました。評価場面を録画し、後から何度も何度も見直し、分析をします。実習でよく学生は動作分析が出来ないと指摘を受けるので、これが座学でできる最大限の準備です。ビデオだと画面が小さかったり準備が面倒だったりするので、iPadはホント便利でした。あと動画があると、後で教員に相談したりできるのも、学生の自己学習を促すのに良かったです。動作分析のフィードバックに、臨床実習指導でもぜひ積極的に活用したほうが良いと思いました。
評価をした日は全員SOAPでケースノートを書いてもらいます。人数が多いので読むの大変ですが、クラスタリングくらいのチェックをします。
最後のコマで、各グループでプレゼンをしてもらい、そこに実際に患者さんを担当している卒業生にも来てもらって、フィードバックを頂きました。これはリアル感満載なので、ほんと良かったです。
課題はポートフォリオと筆記試験とレジメです。グループ学習の最大の長所は学生同士で色んな視点を共有し、自助的に高め合えるところですが、それは短所でもあり、自己学習をあまりしない学生が、自己学習を良くする学生に依存してしまうことがあります。となると採点が難しいんです。その点、ポートフォリオは自己学習をどのくらいやったのかよく分かるので、成績の配点を高くしています。そして最後の面接試験と筆記試験も必要です。
ーーーーーーーーーーーー
まぁこんな感じで、僕の授業はわりとtask-orientedです。理由は、ただ聞くだけという受身的な講義は記憶に残りませんし、自分のアタマで考える事の大切さを、早い段階から学生に知って欲しいからです。あと実習に向けて自分は何ができて何ができてないのか、理解して、実習に向けて準備をして欲しいです。
僕自身の課題として、学生個々に適切なフィードバックができてないこと、検査一つ一つを細かく教えてはいないこと、授業が終われば自己学習も終わってしまうこと(笑)、専攻全体ひいては臨床実習施設と内容を共有できてないこと、などなどたくさんあります。来年はこれらの課題に向けて、今から少しずつ準備していきます。
でもまぁ結局教育ってテクニックではなく、教員の熱意だと思ってはいますが。あ,だから学生はこんだけ用意しても勉強しないんだ...(笑)
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
そういえば、先日OT初?のPBLの書籍が出ました。なかなかマニアな本ですが、中身は具体的かつ実践的で参考になります。ちなみに、我らがめがねOTさんも書いています。
こっちも参考になりました.
0 件のコメント:
コメントを投稿