2017年2月16日木曜日

ADOCを使ったOBPの費用効果に関する研究

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半袖で出勤してます。tomoriです。いくら宮古島とは言え、2月に半袖は肌寒いです。


さて長山さんの論文がアクセプトされました!

Cost effectiveness of the occupation-based approach for subacute stroke patients: result of a randomized controlled trial



回復期病棟の脳卒中患者さんにADOCを使ったOBPの費用効果に関する研究です。ご協力くださった方々に改めて感謝申し上げます。

簡単に説明すると、OBP群と通常OT群を比較したところ、QOL、ADL、機能面、入院日数など、全て有意な差はなかったがOBP群のQOLで若干高い項目があったことをパイロット研究としてすでに報告していました。


今回はそのRCTの費用効果を、QALYという予測生存年数とQOLを掛け合わせたような指標を用いて検証したところ、OBP群が若干の効果的でしたが、かかったトータルなコスト自体は両群に差はなかったという結果です。

何れにせよ、試験的に行ったのでこれらの研究で何か強く物申すことはできません。例えるならば、粘って粘って何とか内野安打で一塁に出て、送りバントで二塁に進塁した、って感じです(笑)それでも、ほんの少しは作業療法を前進させたかと思います。特に費用効果に関する研究は本当に少ないので。

さて、次は何しましょうかね…


最後まで読んでくださりありがとうございました。


2017年1月19日木曜日

ADOC-Hの論文がacceptされました

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もと院生のOhnoです.

 院生時代の研究論文が多くの方のお力添えを受けて無事にBritish Journal of Occupational TherapyにAcceptの通知をいただきました.

Development of a tool to facilitate real life activity retraining in hand and arm therapy

Kanta Ohno, Kounosuke Tomori, Takashi Takebayashi, Tatsunori Sawada, Hirofumi Nagayama, William MM Levack, Kazuhisa Domen and Toshio Higashi


本報告は,麻痺を呈した上肢(麻痺手)の日常生活での使用を促進するためのiPadアプリーケションであるADOC for Hand(ADOC-H)の開発論文です.ADOC-Hは,ADOCと同様にイラストを提示することで,対象者が麻痺手の使用行動について具体的にイメージすることを促し,使用依存性の機能回復を図るアプリーケションツールです.

 作業療法士になってからアプリの開発に携わるとは思ってもいなかったため,開発のプロセスは試行錯誤の連続でした.本論文では,ADOC-Hに搭載するイラストの項目の妥当性について,コンセンサスメソッドの一種であるDelphi法を用いて検討を行いました.共著者でもある竹林先生をはじめとする先生方の臨床経験や思考過程をアプリに落とし込むために,国内外で用いられている上肢使用に関する評価法から項目を抜粋し,Webアンケートを実施して分析を重ねました.また,Delphi法で決定した全130種の項目をイラスト化した際に,それぞれのイラストが項目の動作内容を表現できているかに関する表面妥当性の検証や,アプリーケション開発の前段階として試作した紙面版のADOC-Hの臨床有用性についても検証しています.

 初めての英語論文執筆に苦戦し,随分と時間をかけてしまいました.Acceptの通知が来るまで,何種類もの雑誌に投稿をし続けました.その度に何回もrejectの通知を受けました.英語に限らず,論文投稿について経験の浅い僕にとって,身の丈に合わない挑戦なのかと諦めたくなったこともありました.心が折れそうになる度に,友利先生やNew ZealandのWilliamが的確なサポートをしてくれました.まだまだ発展途上ではありますが,多くの人の後押しを受けて論文という形で自分の努力を発信できたことは,自信にもつながりました.しかし,まだやっと開発論文ができただけですので,今後は臨床研究を通してADOC-Hの有用性を検証していき,作業療法に還元していきたいと思います.

 最後に,この場をお借りしてご協力いただいた全国の先生方に改めて感謝の意を伝えさせていただきたいと思います.



2016年12月30日金曜日

2017年もよろしくお願いします。

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新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。

先日実家の事務用品にオジーが来店し、ハサミを眺めて悩んでいたのでカミさんが声をかけて用途を聞いていたところ、「牛のタマを切るにはどれが良いかね?」と質問されたそうです(笑)tomoriです。それって専用の器具とかないんですかね…

ちなみに昨日は10〜20年来の同級生と久しぶりに会い、マンゴー農園でサトウキビ畑に囲まれながら半袖でバーベキュー。しかも肉と岩ガキと日本酒と泡盛と赤ワインという、まぁ全く意味が分からないけど楽しかった大晦日でした(笑)



そして半袖半ズボンで日の出を見ています。7時半でした。遅!(笑)




さて朝から安宅さんと孫さんという大好きなお二人の対談を拝見し、二日酔いも覚めてしまうほどの衝撃。何となく今後の自分自身の方向性が見えてきました。


http://diamond.jp/articles/-/112719


この対談で、孫さんは、私は大半の仕事は、AIやロボットに置き換わると考えています。具体的に、人間に残る仕事は3パターンしかないでしょう。一つが「スマートクリエーティブ」。新しい薬を作ったり、家具をデザインしたりするといった仕事です。二つ目が「コミュニティー・スケールビジネス」で、接客などヒューマンタッチなものです。最後に「シビック・エンゲージメント」、金銭を伴わないボランタリーな社会活動ですね。


と述べています。クライエントの人生をコミュニティレベルでコ・クリエイトするボランタリーな作業療法は(笑)、まさにこの3つ全てを包括してる仕事だと思います。作業療法はAIに取られないのではないかというオクスフォード大学の研究結果がありました。


しかし僕は常々二極化は避けられないだろうと言っています。つまり、できる人の仕事は奪われないが、多数の人の仕事は無くなるのかも知れないと思います。結局のところ機械に取られないということはヒトの能力に頼ることと同意ですから。



ADOCを開発しようとしてた時、齋藤さんと一緒に玄侑宗久さんにお会いすることがあり、いまこんなの開発してて、これってうちらの仕事を奪うことになるんでしょうか?とお尋ねしたところ、いやむしろこれはケアが個別化されるから今の仕事をより促進するだろうと、お前開発者なのに何も分かっとらんなぁという感じで諭されました。


確かにADOCでは作業療法の仕事を生みだすことが出来たと思っています。面接で本人にとって大切な作業を見つけられたのならクライエント自身で良くなっていくるというだろう、と言うのは今本当に求められている支援です。しかしそれは100%放任になることもあり、諸刃の刃なのかも知れません。

作業療法士には、人・環境・作業という幅広いアセスメントに基づき、クライエントを陰ながら導いていく力が求められます。この3つを掛け合わせるとこがミソで、1つ1つしか見れなければ、いずれ機械に取って代わるでしょう。てか1つ1つは機械に任せた方が、より3つの掛け合わせに集中できるでしょうね。


しかし作業療法の永続のためには、教育だけでなく、研究、臨床実践、そして政治やコミュニティ活動、色んなことを掛け合わせて進めていかなければなりません。今年も色んなことにバランスよく働いていきたいと思います。

2017年も仲良くして下さい。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


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