2016年2月24日水曜日

韓国でADOC project セミナー開催します

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長女が小学1年生のころの授業で,将来の夢である「パティシエ」の「ティ」を書けなくて,「アイドル」と書いたという話題で昨晩盛り上がりました.tomoriです.

さて,4月にまた韓国に行きます.研究打合せと,ADOCのセミナーを開催することになりました.1日で8時間話してくれということだったので,めがねのOTさんも誘ってみました(笑) 2013年にも一度研究打合せのついでに講義はやったことがあるので,2回目となります.過去の記事
 →アニョハセヨ〜。1日目
 →アニョハセヨ〜2日目。

上の記事にも書きましたが,韓国は,作業療法士がやることが作業療法であるという日本と診療報酬制度と異なり(これが当たり前じゃないということに驚いた),作業療法として実施して良い項目がわりと制限されていて,なおかつPTの人数や,やって良い項目の数が何倍も多いので,OTは少し肩身が狭いという印象がありました.こういう場合は,やはりめがねのOTさんが一緒がいいです(笑) 

ツールだけではこのような現状を打破していくのは難しいと思っていて,僕らが臨床時代からやってきたこと,大学でやってきたこと,そして現在MTDLPなどの追い風があることなどなど,そういうストーリーも参考になるかなと思っています.

話す順番はいつもと同じで,ADOCの使い方は最後の最後です(笑) WHY(OTの楽しさややり甲斐をシェアしたい)→HOW(トップダウン・アプローチ)→WHAT(ADOC,研究,勉強会など)の順番で説明してこようと思います.




ADOCの英語圏バージョンの開発ももうすぐ終わりますし,世界で使えるツールにしていきたいですね.

最後まで読んでくださりありがとうございました.


2016年2月21日日曜日

研究をするには大学院が全てではない

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宮古島で自家焙煎珈琲はじめてみました.tomoriです.

さて,僕のボスである東先生が,学術誌作業療法に,「臨床家のための研究のすすめ:実践編」という特集の,「臨床家と大学教員の協業」というタイトルで寄稿しています.オープンアクセスだったので紹介させてください.

研究に興味があるけどどうすればよいか分からない臨床家や,臨床研究をしたいけども臨床家とのネットワークがない大学教員にも読んでいただければと思います.この協業は一朝一夕にできるものではないですが,研究をするには決して大学院が全てではない,ということを多くの人に知ってほしいのです.

このブログでも何度か書いていますが,本当に無才な僕に,長崎大学の先生方や,研究室,臨床の先輩方は親身になって接してくださいました.長崎大学の先生方を中心に,後進をしっかり育てるという強い意志があったので,私のような卒業生でない者でも卒業生のように接してくださいました.もちろんPTOTの大学院などない時代で,研究生でも院生なみの研究をやるぞと燃えていた時代でもあります.

ボスの寄稿では,最後に僕たちADOC projectで行ったRCTを紹介していただきました.このRCTは,大学院組織がなくても研究はできるという可能性を広げる意味での,長崎への自分なりの恩返しもあったので,嬉しかったです.もちろん研究の統制という部分では難点は多々ありました.臨床疫学自体が独学だったので臨床家の皆様にも多大な負荷をかけてしまいました.しかし,臨床家のみんなが明らかにしたいと思える研究疑問を立て,研究デザインをよく検討すれば,「大学院」というつながりなしにRCTでも実施できるんだ,という実現可能性(Feasibility)を証明できました.明確に効果がある!という結果にはならなかったのですが,これは次の研究に繋げるためにやるんだ,という思いでやっていましたし,踏み台くらいにはなれたかもしれません.

しかしまぁエビデンスの検証にRCTがベストとは思えません(笑) 個人的には日々の実践がビッグデータとして積み重なる形で根拠を示すことが最も効率的かつ現実的だと2-3年前から言い続けています.誰かやったらいいのに...(笑) でもこれも踏み台になってやろうと思います(笑)

ではでは.臨床家と大学教員が大学院以外でももっともっとつながって,作業療法の研究が発展していくことを願って,書き終えます.

あーー,そうそう.その思いを叶えるための活動の1つとして,日本臨床作業療法学会!第3回大会が3月に蒲田であります.ぜひ,これで全国の臨床家と大学教員がつながってください.今年も面白いイベントが用意されているようです.これについてはまた書きます.



とりあえず,最後まで読んでくださりありがとうございました.


2016年2月14日日曜日

新設された「目標設定等支援・管理料」とADOC

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3歳の三女に「歯磨きしよ〜」と声掛けしたら,「きのうみがいたし!」とキレられました.tomoriです.思わず笑ってしましました.

さて,世の中はバレンタインですが,医療介護業界は来年度の改定に向けてバタバタな時期でございます.先日,「平成28年度診療報酬改定についての答申書」で改定内容が公開されました.その中の「要介護被保険者の維持期リハビリテーションの介護保険への移行等」の項目において,「目標設定等支援・管理料」というものが新設されます.数年前は,まさかこんなものまで新設されるとは思ってもいませんでした(笑)

初回250点,2回目以降100点(3月に1回に限り算定)とまあまあ手厚いだけでなく,脳血管,運動器,廃用リハ料を算定していない場合(具体的には,標準的算定日数の3分の1を経過したものについて、直近3か月以内に目標設定等支援・管理料を算定していない場合)には,10月から1割減算する!とのことです.これは厚労省もけっこう踏み込んできましたね.

で,目標設定等支援は具体的に何をするのか?ということを要約すると...

  • 医師やその他のスタッフが協働して目標設定支援・管理シート(現時点で書式未定)を作成し,患者さんに渡して説明をする
  • そして,患者さんの経過,ADLの変化点,患者さんの生きがいや予後に基づいた活動や参加を実現するためにどんなリハを進めていけばいいのか,いま病院(医療機関)で実施しているリハがどうつながっているのか,などといったことを説明,記載する.リハ総合実施計画書やリハ実施計画書の説明の際に一緒にやって構わない.
  • 介護保険のリハが必要な場合には,ケアマネさんと連携して,訪問リハや通所リハを紹介,見学,体験などを提案する
ということらしいです.詳細はこちらの182〜185ページを御確認ください.

さて,「この目標設定等支援・管理料」 書式はまだ例示されていません.ADOCも活用できそうと思うのですが,正直これはMTDLPへの誘導かなと読んでいます(笑).なので現場にとっては,ADOC+MTDLPというコンビネーションはややこしいので,もうMTDLPのシートだけでええやんということになるかもしれません.

でもMTDLPの肝心要である,活動や参加のリハとはなんぞやという説明をして,本人の価値観を共有するというプロセスにおいては,COPMや興味チェックリストと同様に,ADOCの活用も推奨されているところであります.ADOCは紙面版をフリーでダウンロードできるので,ご利用くださいませ.

いまADOCは中途半端な位置付けですよね.それはよく分かっているのですが,僕がプログラミングをできるわけではないので,時代の追い風にうまく乗れずにいます.今年はその辺をどうにかして,現場に「馴染む」アプリにしていきたいですね〜.

もしADOCを「こうしたらいいと思う!」などのご意見などありましたら,僕までご連絡のほど.よろしくお願いいたします.


最後まで読んでくださりありがとうございました.






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