2013年4月23日火曜日

クリエイティブな仕事を続けるためには...

Clip to Evernote
僕の中の金持ちの定義は,髭剃りの刃を週に1度くらい替えれる人です.tomoriです.そもそもカミソリが本体の倍くらいする売り方ってどうよ? 最近はプリンターなんかもそうだけど,なんかちょっとカッコ悪い気がする.

さて,我が家にはテレビないんですが,SNSみていると面白そうなものはわかります.
昨日はNHKスーパープレゼンテーションで面白かったと言われていたTEDの エリザベス・ギルバート "創造性をはぐくむには" をWebで見ました.20分くらいあるんですが,クリエイティブなお仕事をされている方にはオススメです.



作家さんのように,creativityで全て仕事しているわけではないので,そこまでプレッシャーはないのだけれども,この動画のジーニアスが降りてくるときの感覚的な話や,不安になって朝からジンを飲みたくなる話など(笑),とても共感できました.

僕もADOCを思いつこうとしたとき,つまりジーニアスが自分の身体を通り抜けていこうとしたとき,僕は寝てたんだけど,紙とペンを取りに行って,布団の中でガーっと書いた記憶があります.その紙は入試の試験監督の紙でした(笑)それ以降は,ボスや仲間と何度も話し合い,荒削りなアイデアをカタチにしていきました.そのプロセスにおいても,あのインターフェイスがふと頭の中に降りてきたのです.原案を書いたのは,ものの数分です.本当に,何かが通り抜けていくという感覚ですね.なので僕はいつも紙とペンを持ち歩いています.

どうやってADOCを作ったのですが? とかたまに聞かれるんですが,僕もよくわかりません.少なくとも,ものすごく努力をしたわけではありません.むしろその時,同時に動物実験で学位論文や論文を書いてて,そっちはピロリ菌に侵されるくらい努力していました(笑).なので,ADOCはどうやって作ったかという質問には,偶然の産物です,とお答えしていました.

で,第2弾といえば,いま創っている ADOC for schoolです.やはり2回目ということもあり,僕も多少なりにプレッシャーを感じました.そういうときに人はどうするか.ちょっと知識がつくと沢山機能を付けたがるんですね(笑).定食屋の大盛りみたいな(笑) そうして複雑なものができあがるんです.僕も紙の上では作りました.それから,ゼミ生などと何度も話し合い,その会話の中で出てきたアイデアをベースに,一人で考え,最初100%くらいあった機能を,本当に必要なもの40〜50%くらいにしていきました.ちょうど大吟醸くらいですか(笑) その時,今回はジーニアスが見守ってちょくちょく来てくれた感じで,時間をかけて少しずつ熟成していきました.時間があったのでよかったです.

今はそのアイデアをエンジニアさんに依頼してプログラムする段階なんですが,そこでも専門的な意見を伺いながら,より使いやすいものになるようにしています.ADOCとはちょっと違う仕組みになりそうです.今の予定では,OT学会にデモ版はもって行けると思いますので,ぜひ遊びにきてください.

そして,並行して,今は第3弾の構想を練っています.これは実在するジーニアスこと竹林さんと一緒に作っています(笑).少しネタをばらすとすると,去年から ADOC for hand を作っています.彼にはコンタクト取れるのですが,多忙なため逃げていきます.ちなみに先週は連絡こねーなーと思っていたら夢の国まで逃げていたようです(笑)その尻尾をエイッと捕まえて,早口コメントをどうにか紙とペンに落とし込んでいる状況です(笑).ADOC for handには,まだ実在しないジーニアスは降りてきていないのですが,このTEDをみて,少し肩の荷が降りました.いつかまたジーニアスは降りてくるだろうし,降りてこなくても,一応実存するほうのジーニアスとできることはやった僕のせいではないと思うようにしよう... 

さて4時半か.ぼちぼちジーニアスが降りてきやすい時間なので,くるか来ないかわかりませんが,お迎えの準備だけはします.

最後まで読んでいただきありがとうございました.


以下,ADOC for school で機能を減らしたときに読んだオススメの本です.



これが無ければ,for school は重っ苦しいアプリになっていたかもしれません.プロジェクトを動かすときに大事なことが書かれています.本自体は分厚くて,もっとシンプルに書けよって突っ込みたくなる本ですが(笑)


目次は以下の通り.

第01章 Think Brutal 容赦なく伝える
第02章 Think Small 少人数で取り組む
第03章 Think Minimal ミニマルに徹する
第04章 Think Motion 動かし続ける
第05章 Think Iconic イメージを利用する
第06章 Think Phrasal フレーズを決める
第07章 Think Casual カジュアルに話し合う
第08章 Think Human 人間を中心にする
第09章 Think Skeptic 不可能 を疑う
第10章 Think War 戦いを挑む



2013年4月21日日曜日

tomori lab 文献抄読会(1) 作業中心?作業に焦点?作業を基盤?

Clip to Evernote
料理男子のohnoです.今年度より大学院生としてtomori labにお世話になっており,ゼミで学んだことを不定期ですが発信させていただくことになりました.まだまだ未熟者ですので,ご意見,ご指摘など頂戴できればありがたく思います.
※一応,最終的にUPする内容は,僕 tomoriが確認/修正しています.

先週読んだ文献は以下です.

Fisher, A. G. (2013). Occupation-centred, occupation-based, occupation-focused: Same, same or different? Scandinavian journal of occupational therapy, (October 2012), 1–12. 

Fisherは,作業療法士が自身の専門性や独自性に迷う原因の一つとして,専門用語が統一されないまま誤用されていることを挙げている.そこで,一般的に同義語として使用されることが多い,occupation-centred;作業中心,occupation-based:作業を基盤とした,occupation-focused:作業に焦点を当てた,以上の3つの用語について説明している.

1. occupation-centred

  • 専門職としての概念の中心に作業を据えることであり,作業療法の核となる考え方.
  • 作業的観点を持つことで,その他の科学やモデルの知識や技術を作業に関連づけて使用することが可能となる.
  • occupation-based, occupation-focusedは,この作業を中心とした概念のもとに実践される.


2. occupation-based

  • 実際に意味のある作業に従事しながら評価および介入を行うこと.
  • 作業を中心とした観点により,その作業が持つ意味性を重視した評価および介入が可能となる.これは,他職種の専門性では真似することができない作業療法士の独自の専門性だと言える.


3. occupation-focused

  • クライエントが現在直ちに取り組むべき作業に焦点をあてた評価および介入を行うこと.
  • 焦点を当てるべき作業は,”根幹に近い(proximal)”,”直ちに(immediate)”という点が重視され,将来的に起こりうるものや,作業遂行技能を向上させるための心身機能などの因子は含まれない.


また,これと同様,作業療法において用いられる作業は,a. 目的としての作業(occupation-as-end)と,b. 手段としての作業(occupation-as-means)に分類されることがあり,本論文においても注釈にてその説明が記されている.Tromblyが治療メカニズムとして作業の目的性と意味性を論じた講演を,吉川ひろみ先生が翻訳した論文を引用しながら,それぞれの分類について概説する.

引用:吉川ひろみ. "学びたい世界の作業療法 Catherine A." Trombly Occupation: Purposefulness and meaningfulness as therapeutic mechanisms 作業: 治療メカニズムとしての目的性と意味性. 作業療法ジャーナル 38 (2004): 144-147.


目的としての作業(occupation-as-end)

  • 作業を学習すべき目標とする考え方.
  • 作業遂行を概念化した「作業機能モデル」において,生活役割(life roles),課題(tasks),活動(activities)に相当することから,クライエントにとって意味のある作業に焦点を当てた実践であるoccupation-focusedと混同されることがある.

occupation-focusedとの相違点

  • occupation-focusedにおいて重視される”直ちに(immediate)”,”根幹に近い(proximal)”という概念以外の介入も含まれるということ
  • occupation-as-endは介入のみであるのに対して,occupation-focusedには評価および介入のいずれの行程も含まれる.


手段としての作業(occupation-as-means)

  • 作業を変化を起こす媒体とする考え方.
  • 作業を能力や身体構造を変化させる治療媒体として用いる考え方が,作業を実践的に用いることを重視したoccupation-basedと混同されることがある.

occupation-basedとの相違点

  • occupation-as-meansには,作業遂行を行うための準備段階(超音波などの治療機器の使用,ストレッチなどの身体機能面への準備的介入)も含まれる.
  • occupation-as-meansは介入のみであるのに対して,occupation-basedには評価および介入のいずれの行程も含まれる.



さらにFisherは,介入過程におけるoccupation-based, occupation-focusedのそれぞれの適用について,作業を中心とした介入モデルとして近年関心を集めている作業療法介入プロセスモデル(以下,OTIPM)を紹介している.

OTIPMは,①評価および目標設定,②介入,③再評価の3つの行程に分類される.

①評価および目標設定
評価および目標設定では,クライエントと作業療法士が治療上の協働関係を構築することと同時に,面接を通してクライエントから作業遂行に関する文脈を収集することが重要となる.面接そのものは作業に焦点を当てた(occupation-focused)評価であるが,あくまで実際に作業に取り組んではいないため,作業を基盤とした(occupation-based)評価とは言えない.面接を通してクライエントと作業療法士は作業を特定することが可能となり,作業が持つ強みや問題点が明らかにとなり,優先順位をつけることができる.次に,特定した作業をクライエントが実践している場面の観察を行い,課題と作業パフォーマンスの分析を行う.観察評価ではクライエントが重要であると判断した作業を用いた評価であり(occupation-focused),なおかつクライエントが実際に作業に従事している場面(occupation-based)の評価であると言える.occupation-centredという観点では,この段階でクライエントが作業に関連しない目標を強く希望された場合,作業療法士とクライエントは治療上の信頼や協働関係を再構築させる必要がある.観察によって得られた結果から,作業遂行を阻害している要因を明らかにし,治療的介入の方略を決定する.

②介入
 OTIPMにおける②介入には代償モデル(compensatory),教育モデル(educational),習得モデル(acquisitional),回復モデル(restorative)の4つがある.これらのモデルはそれぞれが単独で使用されることもあれば,複合的に用いられることもある.

代償モデルとは,環境調整や自助具の導入などの適応作業を利用することで作業の可能化を図る介入のことを指す.作業そのものに焦点を当てた(occupation-focused)介入であるが,作業に対する直接的な介入ではないため,作業を基盤とした(occupation-based)介入とはなりにくい.しかし,適応作業を通してクライエントの作業への従事を促進することが出来れば,代償モデルであっても作業を基盤とした介入ともなり得る.

教育モデルとは,セミナーやワークショップ,生活指導などを意味しており,作業に焦点を当てた(occupation-focused)介入となる.しかし,参加者が自身の作業に関して熱心に教育を受けていたとしても,実践的に作業に取り組んでいる訳ではないため,作業を基盤とした(occupation-based)介入とはならない.

習得モデルは,特定した作業に実践的に取り組みながら,作業技能の獲得と発達を図るモデルである.そのため,習得モデルは本質的に作業を基盤とした(occupation-based)でありながら,作業に焦点を当てた(occupation-focused)介入であると言える.

回復モデルは作業を通して心身機能の回復や発達を促進するモデルを意味する.回復モデルでは作業を通して心身機能に焦点を当てているため,必然的に作業に従事することとなるが,(occupation-based),クライエントによって特定された作業に焦点を当てた(occupation-focused)介入方法とは言えない.

 ③再評価
作業遂行と満足度の再評価が行われる.


以下,私見です.

ADOCの最初の論文では,”ADOC is a useful and acceptable tool for both clients and occupational therapists in shared decision-making in occupation-based goal setting. ”という記述があるが,Fisherが唱えた分類からすると,ADOCを使用した面接評価は”occupation-focused”であると考えられる.

Fisherは,全編にわたって作業を中心とする概念(occupation-centred)の重要性について説いており,この概念が作業を基盤とした実践(occupation-based),あるいは作業に焦点を当てた実践(occupation-focused)において,私たち作業療法士が何をすべきか,その専門性を導いてくれるとしている.実際の臨床現場では身体機能の向上やADL自立度の向上が急務とされることがあり,作業そのものに取り組むことが困難なケースが多い.しかし機能訓練やADLの動作練習でも,まずは作業を中心とする概念(occupation-centred)をクライエントと作業療法士が共有することが重要であると考えられる.介入については,Tromblyのoccupation-as-means, endの考え方が少し包括的で良いかもしれない.


最後まで読んでいただきありがとうございました.


2013年4月19日金曜日

どうすれば先生のように肩の力が抜けますか?

Clip to Evernote
とうとう僕以外の家族が7時代に寝るようになりました.tomori家です.これって本当に早寝早起きと言えるのかな(笑)


さて,今日は特に書くことはないのですが,何故か気になったことがあるので書いてみることにした.

先日,学生から「どうすれば先生のように肩の力が抜けますか? 切羽詰った感ないですよね」と質問された.んーーー.するどい.僕は確かに猫背の脱力系教員です.

その答えを自分なりに考えたときに,思いつくのが,simple life ということ.これに尽きます.


テレビは観ません.ていうかテレビが無いです.家に.車もありません.ベビーカー以外は.洋服もほとんど捨てました.同じ服を買い,毎日着ています.僕の研究室とか見てる人はわかりますが,物が少ないです.そのかわり,本当に使うもの,好きなものしかありません.ひがみではないのですが,「貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」というムヒカ大統領のスピーチは心にジーンときます.




そしてムヒカ大統領は「そして自分にこんな質問を投げかけます:これが人類の運命なのか?私の言っていることはとてもシンプルなものですよ:発展は幸福を阻害するものであってはいけないのです。発展は人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません。愛情や人間関係、子どもを育てること、友達を持つこと、そして必要最低限のものを持つこと。これらをもたらすべきなのです。」と言っています.幸福とは個人によって異なりますが,僕はムヒカ大統領がいう幸福はごもっともだと思っています.いろんなもの,いろんな欲を捨てることで,自分の大事なものが見えてきます.それが分かれば,それ以外はそう頑張ることもないなと思えるようになり,自然と肩の力は抜けるものです... 

車のスピード,走行距離をあげるにはどうすればいいか.簡単です.エンジンをお金をかけてEVに積み替える前に,車の車体や積荷を減らすことです.

最後まで読んで下さりありがとうございました.



2013年4月14日日曜日

自分は何ができるのか考えてみた... 

Clip to Evernote
1年生になったばかりの娘が,「行ってきまーーーす」と靴下を履かずに出ようとするのをみて,かみさんから「あんたそっくり」と言われました tomoriです.というのも,僕もかつて 右にクロックス、左にナイキのサンダルを履いて校舎内をうろついていたことがあるからです(笑)→初心に戻る学界発表


さて,僕もブログやSNSを始めたり,またADOCを思いついてからというもの,いろんな方とお話できる機会が格段に増えました.やはり,すごい方に共通するのは努力家ということです.そして卓越した知識,技術を持っています.すごい方とやりとりさせていただくと,本当に勉強になります.

一方,「先生,ポジティブバカ」と学生から言われたことがある僕でも,すごい方のすごい言動に触れたとき,尊敬の念を感じるとともに,「それに比べて自分は何ができるんだろう」という不安に苛まれることがよくあります.

そう.僕はいろんなことをしていますが,特段その道のトップレベルの知識があるわけでもなく,臨床でクライエントを変えることができるわけでもなく,英語ができるわけでもなく,Macは好きだけど別に詳しくはない... 全て多少はできますよ.でも逆に言えば全て中途半端ということなんです.事実は何もできないし,何もしてない人なんです.

幸いにも,〇〇の人,と言われると,〇〇にはADOCが入るでしょう.ADOC作った人,と僕を表現することはできると思います.でも僕はプログラミングは一文字もわかりませんし,勇気を出して正直に告白すると,ADOCの項目はゼミの学部生が僕の会議中に下案を作りました.小児版のADOCsも特にそうですし(ADOC for school いい感じに作っています),いま新たに作ってる第3弾のADOCもそうです.ADOCシリーズのベースは,全て学部ゼミで作っています.

この際さらに正直に言うならば,僕は臨床で実際に患者さんにADOCで面接したことは2回しかありません.しかも面白いことに,2回とも失敗に終わりました...(笑) そのうち一人はイラストを選んでくれませんでした(笑) ADOCの使い方の質問をされたとき,「こう使うと良いらしいですよ」と,侍OTさん,琉球OTさん,ちびっ子OTさんからの話を参考に,コメントしています(笑).

研究では,200-300名のクライエントやOTを対象にADOCの妥当性や信頼性を検証しています.そして現在,回復期と老健でRCTを進めています.でもここでも正直に言うと,僕はたった一人もデータを取っていません.研究としては企画者がデータを取らないほうが良いというのはありますが,回復期RCTで言えば,侍OTさん,琉球OTさん,メガネOTさんなどに入ってもらって介入プロトコルを作成し,統計はNさんにお願いし,姫や竹林さんにRCTの方法とかの助言をもらって,ブログで協力者を募りました.データの整理は院生のKくんにお願いしています.

で,僕は何ができる人ですか? んーーー,そうだな.グラントとったり,論文書いたり... それもそうなんですが,もっとメタな部分で言うならば,「仲間がやりたいことの実現をお手伝いすること」です.だいたい飲み会で盛り上がってくると聞きます.「で,実現できるかどうかは置いておいて,本当は何がしたいのか?」と.しかも何度も.それは何度も話すというプロセスを経て,語り手の中で整理されていくもんだとかっこいいことを言いたいのですが,単に記憶力が悪いだけか,オヤジ化しているだけなので,勘違いしている方,すみません(笑).

その仲間の思いを実現するために,どうすれば良いか,そんなことを考えたり,それに向けて動いたりするのが得意かもしれません.思い返してみると,仲間の思いの手伝いは,めんどくさがりの僕をモチベートしてくれます.

なので僕の仕事は皆の仕事と言えます.つまり各人の思いを集めたのが,ADOCであり,RCTであり,事例本であり,その他いろんな仕事,全てです.ここポイントなんですが,僕がやりたいプロジェクトというよりは,やりたかったけど出来なかったというみんなの思いを,同じベクトルにあるものを集めたという感じですかね.あ,そうだ.前から言ってましたね.「共創」です.

先日沖縄での打合せ後の飲み会で,ちびっ子OTさんに「tomoriさんは今後ADOC project とかどうしていきたいの?」と聞かれ,「んー,特に無い,皆がADOCを通して自分のやりたいことができればいいなぁ」と答え,その場をしらけさせました(笑).ちびっ子OTさんからすれば,僕からいつもいつも「で,何がしたいの?」と答えさせられているので,「そもそもお前は無いんかい!」と突っ込みたくなったでしょうね(笑).

まあ結論として,僕は何もできないし,何もやりたくない人なんですね.皆がやりたいことができればいいなぁと,この方とこの方がつながるとお互いの思いが実現するかなぁ,こんな物作ればこの間聞いたあの人の悩みが解消されるかなぁとか,といつも飲みながらぼんやりと考えている人間です.一人で何か始めることもできません.人と一緒に何かすることで,その人が輝けるような,アンパンマンで言えばバイキンマンのような役回りでしょうね.どおりで表舞台に違和感を感じるわけだ(笑) そうか.僕はバイキンマンか.

このブログを見てくださっている方々,これらかも僕とつるんでください.そして僕らのプロジェクトに興味のある方は,どうぞお気軽にご連絡ください.

なんかよくわからない文章ですが,最後まで読んでくださりありがとうございました.



以下,バイキンtomori を創ってくれた本です.

7つの習慣―成功には原則があった!
僕の人生を変えてくれた本です.この本の4,5,6の習慣を知ってから,僕はバイキンマンになったんでしょう(笑).いろんな本を読むより,これ1冊で十分な気がします.

はじめての編集 [単行本]
この本の,”編集者は,何にもできないけど,何でも出来る人”という言葉に救われました.僕は何もできないけど,確かに僕の仲間が集まれば何でもできそうな気がする(笑)素晴らしい仲間たちです.

秋元康の仕事学 ( )
AKB,とんねるず,おニャン子くらぶ(笑),あと美空ひばりさんの「川の流れのように」の作詞など,長年にわたって数々のヒットを生み出している秋元さんが普段意識していることがわかります.”記憶に残る幕の内弁当はない”,という言葉が好きです(笑) 

2013年4月4日木曜日

大学院での学び方。

Clip to Evernote
三女を抱っこするからという理屈をつけて長女の幼稚園の卒園式にフリースで行ったら、他のお父さん全員スーツでした。tomoriです。園長先生にいたってはモーニング…? 後で娘にパパだけ違ってたねと言われました。

ということで春ですね。大学院生が入ってきました。毎年同じことを書いてるような気もしますが(OTで大学院進学を考えている方へ)、また大学院での勉強方法について「ごくごく個人的な意見なんですが」書いてみようと思います。


----------
院生の方は大学院へ勉強しにきたと思いますが、大学院は基本的に研究を学ぶところです。研究を学ぶ=論文を書くことです。頭の中にどんなに知識があっても他人には見えません。論文としてカタチにならないと研究を学んだと証明出来ないんですね。証明出来ないと学位はもらえない、というのが大前提です。

何が言いたいのか。院生の皆さまには常にアウトプットを意識してインプットして欲しいということです。単刀直入に言えば、アウトプットに関係ないことは、極力インプットしないほうがいいということ。選択肢が多いほど悩むものです。

大事なことは、何を学ぶかではなく何を学ばないか、です。自分のテーマを早く決めて、それに関係することを優先度高めに学んでいくほうがいいです。

せっかく大学院に入ったんだから、研究法という研究法を全て学びたい、先生方のやってる研究を少しでも多く知りたい、自分の興味のある事を明らかにしたい、色んな願望があると思います。

よく分かります。でも、二兎追うものは一兎をも得ずと言うとおり、多くを学びたいという願望のせいで何一つ極められないということにつながります。また自分の興味があることにこだわり、テーマが壮大過ぎて研究として形にならないこともしばしばです。

参考記事 社会人大学院生が抱えがちな悩み:自分の問題関心・業務経験×研究として成立させること


臨床では、患者さんのために色んなスキルがあった方がいいです。ジェネラリスト。でも研究はある一部分だけ飛び抜けて凄ければいいです。スペシャリスト。それでもごくごく一部の人しかなれません。専門外はそれが得意な人がやれば良い。僕はそう思ってます。特にGoogle先生が出てきてからは幅広い知識では勝負出来なくなりましたね。

もちろん、失敗が許される環境下で色んなことをゆっくりと学ぶ方がいいです。基礎を固める。いいに決まってます(笑)。僕もそうさせてあげたいです。でもそれは学部までです。まあ学部の頃は貴重な時間をバイトに費やしたと思いますが(笑)。ぜひその後悔を学部の学生に伝えてください。

大学院教育で理想をいえばこんな感じかもです→大学院教育で何が出来ると人が育ったと言えるのか
でも特にOTの場合は常勤で働きながらの方が多いので、時間的な制約が大きくなります。多数の人は自分が頑張れば何とかなると思っていますが、自分の仕事の見積もりは経験上あまりアテになりません。

ネガティブなことばかり書きました。じゃどうすりゃ良いんだよ〜、と言う事で、大学院生(特に修士)かつ現実主義者にオススメな方法ですが、一論文につき一研究法を学んでいく、いうスタイルです。沢山の研究法を学んでから、そのうちテーマに合うもの一つを選択する、というより、この論文では因子分析を、この論文では質的研究を、この論文ではABAデザインを、という感じですね。在学中にすべての研究法を理解すると言うより、一論文一手法で学位論文を書き、修了後もコツコツと研究を継続してして研究法を「体得」していく。この方法だと在学中に学位論文はちゃんと進むし、経験上そっちの方が研究法を本だけで学ぶより身につきます。講義で聞いたことなんてどうせすぐ忘れますよ(笑)方法は研究とセットで体得するのです。

参考記事→「“ラボ”で右脳を刺激する」日本でマーク・ザッカーバーグを生み出す教育論【特集:New Order-茂木健一郎×伊藤穰一】


その時大切なのが、自分の研究テーマ(仮説)が、本当に、めちゃくちゃ重要で、誰がみても分かるくらい、いま明らかにすべき課題であるかどうか見極めることです。これは学生の問題というより指導教官の腕の見せ所じゃないかなとも思います。

厳しい言い方ですが、価値の低いテーマにどんなに時間を費やして完璧にやっても、価値の低い仕事に変わりありません。寝る間を惜しんで先行研究を隅から隅までガンガン読んで、休日を潰して聞いたことない横文字の統計バリバリやって、その結果有意差が0.00000001以下になって、非の打ち所がない結論をビシっと書いたとして、もちろんこれでいいんですが、残念ながらテーマがイマイチだと他人は興味を示してくれません。一方、残業一切せず、t検定で、有意差が出なかったとしても、比較した事がテーマが非常に興味深ければ、みんな見てくれます。

参考記事→あなたの理論は、現場の役に立ちますか?
    →圧倒的に生産性の高い人(サイエンティスト)の研究スタイル

テーマの決定。こればかりは研究者のセンスが大きく関与するように思います。もし努力でカバーするとなれば、先行研究を読むよりその道の最先端の人や、現場の人と話をすることですね。足を使って会いに行く。普通頭良いヒトは10年後くらいをイメージして仕事してますし、論文では確実なことしか言えないので、活字は本当の意味で最先端とは言えないと思います。

長くなりましたが、大学院生にお伝えしたいことは、何を学ぶかではなく何を学ばないか、そして、どうやって解くかではなく何を解くか、が重要です。光陰矢の如し、少年老いやすく、学成り難し。あれこれかいつまんでいるあいだに,あっという間に時間は過ぎていくものです。

下に僕の研究や仕事に対する考え方をガラッと変えてくれた、オススメの書籍です。ビジネス本ですが、いずれも海外の大学院についての話が出てきます。僕自身も大学院の講義で使っている大好きな本です。

最後まで読んでくださりありがとうございました。


イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」

情報ダイエット仕事術

レバレッジ時間術―ノーリスク・ハイリターンの成功原則 (幻冬舎新書)








Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...