2010年4月30日金曜日

作業療法士に未来はあるのか?

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胃痛に悩むtomoriです.
心理的ストレスではないと思うのだが・・・



ネットで遊んでたらアメリカのbest of job(2009)の記事を見かけた.

作業療法士は14位だった.


Personal satisfactionA
Job securityB
Future growthA
Benefit to societyA
Low stressC


その理由はこういうことらしい.
つまりちょっとストレスがあるが,満足度,将来性,社会貢献は高い仕事と読み取れる.
payの中央値は$69700だった.日本円で700万弱ということになる.

ちなみにナース4位,理学療法士7位で,なんと医師(general practice)は19位である.
医師のpayは作業療法士の2倍だから,給料だけでこの調査が行われていないことが分かる.

常々言っているが,社会貢献ができてお金がもらえる仕事って最高だと思う.
作業療法士は目の前のクライエントに支援をするので,社会貢献を直に感じられる仕事である.
私は(今は教員だけど)作業療法士になって良かったと思っている.


しかし日本の作業療法の将来はそんなに明るいものではない.

私が作業療法の養成校に受験したときは10倍なんて当たり前,
本学でも4年前まで倍率はかなり高かった. しかし今は定員割れの養成校がかなり多い.
その他,医療に縛られ未だに作業療法の核は?とか論議になるし,
エビデンスも不十分.

とかく,うちらの将来は大丈夫か?  という不安感が専門職の中に蔓延している.

協会はWFOTなんかより先にすることがたくさんあるんじゃないかと思う.


もちろん文句ばかりいうつもりは毛頭ない.
私が今の立場でできることといえば,
研究によって作業療法の実践を強化することや,作業療法の効果について検証することである.
できる範囲で作業療法の将来について少しばかりは貢献したいと思っている.

まずはADOCを臨床で使えるものにすること.



うちらの未来はあるのか? という問いには

結局自分しだいなんだろうと思う.

2010年4月28日水曜日

文献検索から整理まで ー論文300編を持ち歩くー

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休肝日ならぬ休胃日.tomoriです.
飲み過ぎからか胃痛が治まりません.


さて,研究するには文献検索は必須ですね.
文献が大量になってくると管理が難しくなるので,少ないうちから整理整頓をしておくといいかと思います.
大学に来てから7年目ですが,ようやく文献整理の良い方法が落ち着きました.
いろいろやりましたが,今のところこれがベストですね.


1)まずiPhoneアプリのSimplist(Free)を使って手順をリストアップしました.



この作業はいらないかもしれませんが,注意障害の僕は一応リストを作りました.
iPhoneでこのリストを見ながら確実に一つずつこなしていきます.

2)何の情報が欲しいか書き出す
最近のpubmedはいろいろ関連文献にリンクしやすくなって,いろいろと周辺の文献も集めやすくなっています.それがかえって注意障害の僕にはわき道にそれることとなるので,まず紙に欲しい情報は何か書き出す事から始めます.

3)pubmedで検索.
おおよそ100~200くらいヒットするまで絞り込みます.
関連文献が少ない→新奇性がある と勘違いされることが多いですが,
関連論文が少ない→皆の興味がない と言う方が正しいでしょう.
多くの関連論文があるほう皆が注目している領域だし,
他の論文とからめて自分の研究結果のみでは不足する部分も補うことができます.

4)evernoteにアップ
検索した論文のアブストラクトに目を通し,気になった論文のページをevernoteにアップします.
象印のボタンを1回押すだけです.
このときPMIDコードが入っていることが必須です.

5)電子ジャーナルでダウンロード
基本的に論文はすべてPDFで管理です.
紙でしか入手できない場合は,scansnapでスキャンしています.
その方が検索できるし,場所とらないし,どこでも読めます.
acrobatを購入し,マークと翻訳文,メモなどをPDFに直接書き込みます.
こんな感じになります.後から消せるし,色も選べるので便利です.



ちなみに私はこの論文で重要な点か黄色,
自分の論文で引用したいと思う文章はピンク,でマークしています.
翻訳ソフトにそのままコピペもできます.

5)PDFのファイル名をPMIDにします.
evernoteにupしたものからコピペです.

6)PDFをipapers2にドロップする.
ipapers2という文献管理ソフトを使用しています.mac専用のフリーソフトです.
このソフトの存在を知ってから,win→mac乗り換えを決意しました.
理由は,ファイル名をPMIDにすると,ipapersの画面にドロップするだけで,
著者名,タイトル,文献名,発行年,ページなど,必要な情報を全て「自動で」入力してくれます.
 しかもpubmedでタダで取れる文献は,ダブルクリックでPDFダウンロード→情報入力します.
まさに僕のようなナマケモノのためのソフトです.

7)evernoteにupしたアブストラクトを削除します.

以上です.
忘れないようにsimplistでチェックリストを作っています.


ipapersにしてから,

文献を探す時間がほとんどなくなりました(紙だと下手すると30分くらい探すこともよくありました)
デスクが文献で散らからなくなりました.
本棚とデスク引き出しのスペースが広くなりました.
家でもマクドナルドでも論文が書けるようになりました.


やっぱり紙のほうが読みやすいこともありますが,
1ヶ月くらいあればPDFで読むことに慣れますね.

おすすめです.

ADOC 試用レビュー

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iPhoneによって冷戦からいよいよ開戦か! tomoriです.


昨日通所サービスを利用している方に
Mac版のADOCを試用してきましたので,報告します



1)相手の話を引き出しやすい(相手が話しやすそう)
 クライエントが最初に選んだ重要な作業は32つもありました.
 オープンな会話やCOPMでも30は引き出せないかもしれません.
 重要度のratingに時間はそんなにかかりませんでしたし,
 この作業は今は必要ない,こっちが生活には必要とかイラストを指しながら5つに絞りました.

2)導入が容易
 「このイラストを見て重要か重要でないか答えればいいですか?」
 と最初にこちらがいろいろ細かく説明しなくても理解してくれました.
 またCOPMとか取るとクライエントが考え込むことも多いと思います.
 それは大事なことだと思いますが,ADOCは「じゃ次」という感じでポンポン進みます.
 
3)意外とエピソードは聴ける
 質問紙のように固定されたクローズドな質問では
 クライエントが自由に話せない,内省が深まらないとかの問題はありますが,
 意外とイラストを見ながら,自分の過去のことや,今の生活について話してくれました.
 初対面でしたが,この方はこんな感じな人なんだ〜と良く分かりました.
 また,何でこの作業が重要かとこちらが聞けば話してくれますので,
 イラスト提示は一つのきっかけとして使えます.

4)作業を中心に話が進む
 クライエントは上肢機能が良くなればと少し話していましたが,
 基本的にはこの作業ができるようになりたいかどうかと聞いていくので,
 この作業に必要な機能は?というトップダウン的な話にはなりました.

5)イラストは意外と良く見える
 けっこう小さいイラスト表示でも見えるそうです.
 こういう記事もあるのでそうかも知れません.
 http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000056025,20412615,00.htm
 

とりあえず感じたことは以上です.

ノートパソコンを使ったのと,
β版だったのでバグがあり,操作感がいまいちでした.
これはiPadで動かせば改善出来る問題かなと思います.


次は回復期のクライエントとかにも試用してみたいと思います.

2010年4月25日日曜日

社会参加って何かご存知ですか?

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餃子マスターのtomoriです.
今日,パリパリタケノコ餃子を作りました.

作業療法とは社会参加を促すための職業と言われています.
では社会参加とは何でしょうか.
働くことですか? だれかと交わることですか? 
私の知る限りでは明確な定義は見た事ありません.


先日,カツマーこと勝間和代さんが,
教育テレビの「ようこそ先輩」に出演されてて,
自分の得意なことをみつける授業をしていました.

私はそれを視て,社会参加とはこれだ! と思いました.
そして学生にも「体験」してほしく,自分の授業でも取り入れてみました.

以下の手順です.
1)自分の1週間したことをつける.
2)4〜5人のグループでお互いに相手の長所を言い合う.
3)1)と2)から自分のプチ特技を考える.
4)プチ特技のコツをプレゼンする.

学生は最初人に教えられる特技なんてないと言っていましたが,
プレゼンの時には全員得意げにコツを発表し,誰一人同じ特技は無かったし,
それぞれ人に役立つ特技ばかりでした.
しかも自分の普段何気なくやっていることが,実は特技になりました.

つまり,どんな人でも普段当たり前にしていることを,
少し工夫することで人の役に立つことができるということです.



授業後のリアペでは,

プチ特技は実はなにげなくやっている事だったりしたケド,今までをよく振り返ってみると自分もみんなのプチ特技に助けられていて、何気ない事でも確かに人の役に立っているんだなと思いました。

私の特技は何がコツって訳でもなく、ただ元々の性格で人が好きで、みんなと話してるのが好きで、みんなが笑ってくれるのが嬉しくて、誰かの役に立とうなんて思った事も無く、ただ自分でも明るく笑顔でいたいからそーしているだけで、コレって役に立つプチ特技なの???と思っていました。

でもそしたら「あたし落ちてる時に(あなたと)話してると、別にその相談とかした訳じゃなくても何かめちゃ元気になるよ!」って言ってくれて、ああやっぱり自分自身では気付かないケド役に立てたりするんだなと思いました。

なんかそう言ってもらえるとすごく嬉かったし、自分にも特技があってちょっと自信がつきました。


他の学生は,

自分じゃ自分の良いところなんてわからなかったし、むしろ何もない人間だと思っていたくらいでした。
だから自分にも良いところがあって人の役に立つ何かを持ってるんだということを知って、
大げさに言ってしまえば、生まれてきて良かった!くらいの喜びがありました。

そこで考えたのですが、
障害をもってしまって今までできていたこと(例えば家事をしたり仕事をしたり)ができなくなった人は、自分の存在意義というか、そういうものがわからなくなっちゃったりすると思います。
でもそこで、その人の良いところや障害があってもできることがあるということを見つけてあげられたら、「障害もっちゃったけどこれからもがんばろう」って思えるようになるのかなって思いました。
その人の良いところ、その人らしさ を見ていけるOTになりたいなぁと思いました。

というコメントもありました.

特技って大げさなものではなく人の普段の生活に隠れているもので,
それを人の役に立てることで社会参加になる,と思われます.

つまり,
人の役に立ち,ありがとうって言ってもらえる.

それが私は社会参加だと思います.
今回の授業でも,学生のほとんどが楽しい,うれしいと答えました.
ただ自分一人で満足するより,その特技を生かして誰かの役に立つ事はもっと嬉しいと思います.
普段の生活を見直すことで「誰でも」人に役立つ特技に気づくことができ,社会の役に立つことが出来る.
その「誰でも」を学生に体験して欲しかったのです.

患者さんがどんな障害を抱えていても,社会参加のチャンスはある.
日々の臨床に忙殺されようとも,頭の片隅に置いててほしいですね.

学生がいつか臨床にでたときに,
どんな患者さんと出会っても,決してあきらめずに,
社会参加にチャレンジできるような作業療法士になってほしいなと思っています.

2010年4月23日金曜日

クライエントのエピソードを引き出すには?

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すでにiPhoneのsafariがバグったままのtomoriです.
先が思いやられます.

さてウエズさんから,
ADOCを使った時のクライエントの生の言葉がアップされていたので,
引用させていただきます.


クライエントが画面を指差しながら,言った.
入浴はシャワーではなくて浴槽に入るもの.若い時からそうしてきた.
自宅も改造して手すりをつけた,並ばされてシャワーは耐えられない.
職員が忙しいからムリと言うなら諦めるけど,ほんとうは納得できない・・・

目がよく見えなくて指も上手く動かないけど,自宅にある皮細工道具でバックを作りたい.
職員は針が危ないと言うけど,あんたが近くにいれば許してもらえるかもしれない・・・

家族は黙っていたけど,うちの夫は去年亡くなったみたい.
歩けなくてもいい,手芸できなくてもいい,シャワーでもいい・・・墓参りがしたい.

電話はダメだって職員が言って,メモ帳を見せてもらえないから電話番号もわからない.
友達に電話をして話しがしたい・・・会えなくてもいいから声が聞きたい.

孫はもう中学生だから世話をしたいとは思わない.
でも,何かしてあげたいと思っている.
声を聞けるだけでもいいいけど,何かできることをしたい・・・

このインタビューは項目を確認するたびに中断して話が膨らんだので時間を要した.
それでも25分間だった.
それは長いという人もいるだろうが,1日で考えずに1週間,1か月,1年,10年で捉えば,短い.

そばで2年先に働いてる作業療法士に観てもらっていたが,
それは知らなかった,とか,そういえばそう言ったのを忘れていた,と話していた.

そうなんだよ,ボクだってそうだ.
だからこそ,話を聞いて,記録に残せてよかった.



ウエズさんは詩人だからな〜.
事例のエビソードを書かせたら右に出る者はいないかもしれません.
もちろん事例の言葉を引き出せるスキルもあるのでしょうが.
ちょっと感動しました.

このような出来事がたくさん増えるといいですなぁ.

2010年4月20日火曜日

ADOC 試用

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相変わらず優柔普段なtomoriです.


今日,共同研究者のウエズさんから,
ADOCを実際に利用者さんに使ってみてかなりよかったとのコメントをいただきました.

利用者さんがいろいろ話して話が膨らんだ.
でもゆっくり聞いても25分程度.
自分の希望や過去の話,本当はやりたくない今の訓練の話などを話してくれたそうです.

ADOCは半構成的面接より少し構成的面接なので,
クライエントの内省が深まらなかったり,
イラスト以外の話が膨らまないかもしれないな〜と心配でしたが,
わりと大丈夫かもしれません.

しかしまだ分かりませんので,
ちゃんと検証していきたいと思います.

ウエズさん,協力していただいた利用者さま,ありがとうございます.

OTはトップダウン? ボトムアップ?

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調子に乗ってアサブログ2本目のtomoriです.
朝は仕事がはかどるからいいですね.

先日,県士会の総会前の講演でみずうみの森の藤原先生の講演を聴講しました.

ゴール設定をどうするのか,という点で

「OTは参加から機能面に向かってその人を見ている(つまりトップダウン),
PTは機能面から参加に向かってその人を見ている(つまりボトムアップ)」

という持論を力説してらっしゃいました.
OTは急性期から参加を見るんだ! PTのまねごとをするんじゃない!
こっちが熱くなれば向こうも熱くなる! 知識よりもその意識だ!
とも熱く語ってらっしゃいました.

私はOTは参加を支援するという考えは賛成です.
確かに,目標を明確に設定することで現在と将来とのギャップが明らかになりますし,
そのギャップを埋めるには現時点で何をすればいいのかが見えてきます.
こちらがポジティブに目標を捉えていると,おのずと目標が近づいてくる事もあります.
そういった観点から,OTではトップダウンアプローチが推奨されています.

ただ先日の小宮さんのプレジデントのコラムを見ると,
5年後,10年後の長期目標を立て,
年間計画や週間計画の短期目標を立てるやり方には,大きな欠陥があるそうです.
それは,人生の目的や自分の存在意義を知っておく事が必要になるからだそうです.
人生の目的なんて,咄嗟に出てくるものではないですよね.
僕なんかもさっと出てくるのは父親,くらいなもんです.
よって,まずは現時点の生活や仕事で必要あるいは実利的と思われる週や月単位の目標を立てて,
ひたすらこなしていく方法をすすめています.これはボトムアップですね.

また,WFOTの定義には,OTの主な目的は「日々 の作業への参加」って書いてあります.
社会参加の定義は非常に曖昧で分かりにくいのですが,
現実の日常生活を好きな作業や必要な作業でoccupyしていくこと,
それが健康な状態なんだろうと僕は思っています.
日々作業で埋めていけば,将来的に何かできることが見えてくる.
そんなボトムアップもありかと思います.

僕も今までOTはクライエントの人生を支える仕事だと軽々しく言ってましたが,
正確には,クライエントの生活を支えることが,将来的に人生を支えることにつながる,ですかね.
人生は本人がその気になって自分で創るときに変わるものでしょうから.

ADOCによってクライエントとセラピストの協業が促進され,
少しでも多くのクライエントの生活が支えられて,
クライエント自身が自分の人生にとって大切な作業に気づくことにつながればと思います.

2010年4月18日日曜日

OT協会会長 中村先生と飲む

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念願のiPhone入手!! tomoriです.
ただ月に1度は携帯落とすので,心配でたまりません.


今日は神奈川県士会の総会でした.
無事定足数にも達して一安心です.

あと,今日は中村協会長の講演もありました.
作業療法士は生活をサポートすることだ!ということを,
静かな口調で熱弁されてました.

その中で一つ気になったのが,厚労省?からの研究費をもらって,
OT協会で,アセスメント時に満足度と遂行度をとることを
システマティックにできるように取り組んでいると述べられていました.

また,多くの作業療法士が同じツールで評価をすれば,
そのままエビデンスにつなげることも可能だ,ということで,全く同感です.


その後の飲み会で,中村先生自らお酒をついで回られていたので
名刺交換しながら少しADOCのPRもしておきました(笑)

システマティックという点では,
ADOCはiPadが指示を出してくれるので,それに従えば同じ手順でできます.

とはいいつつも,まだ完成はしていませんので,
頑張って作っていきたいと思います.

2010年4月16日金曜日

文献抄読会 4/15

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牛丼が旨いのは,自宅,吉野家,すき家の順.tomoriです.

しかし牛丼屋のデフレは心配です.




さて文献抄読会でした.今回も参加の評価について読みました.

様々な評価から抽出した項目をICFをベースに振り分け,信頼性と妥当性の検討をしています.

IRTで分析していて,CAT目的の最初の検討です.


日本で参加を測る評価はありません.そういう意味では参加を測る評価は必要です.

でも参加は複雑で測るのも難しいと思います.この論文にも複雑であることは考察しています.


参加の定義も曖昧ですが,OTとして,

その概念を測定するために努力する必要もあると思いますし,

もう少し基本的なADL,IADLなどをちゃんと測定する必要もあると思います.



Gandek B, et al.: Development and initial psychometric evaluation of the Participation Measure for Post-Acute Care (PM-PAC). Participation Outcomes. Am J Phys Med Rehabil 2007; 86: 57-71.


Objective: To evaluate a patient-reported participation measure constructed within the framework of the International Classification of Functioning, Disability, and Health. Design: The Participation Measure for Post-Acute Care (PM-PAC) contains 51 items that assess participation in nine domains: mobility; role functioning; community, social, and civic life; domestic life/self-care; economic life; interpersonal relationships; communication; work; and education. Self-reported data were collected by interview with 395 noninstitutionalized rehabilitation patients. Psychometric analyses were conducted to test assumptions underlying the scaling and scoring of PM-PAC scales and to evaluate reliability and validity. Results: In general, analyses supported assignment of items to hypothesized scales. However, the community, social, and civic life, interpersonal relationships, and communication domains were highly correlated. Item response theory models indicated that items were directed primarily at people with worse than average limitations in participation than the average patient in this rehabilitation sample. Test and retest scale scores did not differ significantly (intraclass correlation coefficient range, 0.61-0.86). Groups with more severe conditions scored worse on PM-PAC scales, as hypothesized. Conclusions: PM-PAC is a promising new measure of patient-reported participation as defined by the International Classification of Functioning, Disability, and Health. Information about PM-PAC items from this study will be useful in developing a computerized, adaptive measure of participation.


急性期後ケアのための参加測定の開発と初期の心理測定的な評価


目的:ICFのフレームワーク内で構成された,患者申告型の参加測定(評価)を検討すること.デザイン: PM-PACは参加の9領域,51項目を含む:1)移動,2)生活役割,3)コミュニティライフ・社会生活・市民生活, 4)家庭生活・セルフケア,5)経済生活,6)対人関係, 7)コミュニケーション,8)仕事,9)教育.自己申告のデータは,非公共団体のリハ患者395名からインタビューによって収集された.心理測定的分析は,PM-PACスケールのスコアリングとスケーリングの根拠をなす仮説を検証することと,信頼性と妥当性を検討すること.結果:全体的に,分析は仮説として取り上げられた項目の割当てを支持した.しかしながら,コミュニティライフ・社会生活・市民生活,対人関係,コミュニケーション,の領域には高い相関があった.項目反応理論モデルは,リハビリテーション・サンプルにおいて,平均的な患者,平均的な参加制限,大部分の悪い人々,の項目管理を示唆した.test-retestのスコアに有意差は無かった(ICC; 0.61-0.86).より重度の群は,仮説の通り,PM-PACで低いスコアだった.結論:PM-PACICFによって定義された新しい患者申告型の参加の評価として期待できる.本研究におけるPM-PAC項目の情報は参加測定のCATの開発する際に有益である.

2010年4月14日水曜日

iPadかwinかiPhoneか・・・

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酢とかぶが好きのtomoriです.食べるほうのかぶです.
ケンタロウのレシピをみて,かぶのピクルス作っています.




今日,iPhoneかwinかiPadかで,ボスに相談して決着しました.

iPadとwinの両方つくればいい.

僕には,「多くのクライエントが意思決定に参加してほしい」という願いがあります.


それを実現するためには,iPadでもwinでもできれば一番いい.

操作性と携帯性ではiPad,普及度合いではwin,

両方あれば一番普及する.


iPadなんて誰が買うか,とお思いでしょう.
僕もそう思います.

でもiPadはSTEFの1/3の値段です.
そう,病院や施設で購入して,一つあればいいのです.
むしろ個人でiPhoneやiPadを買っても,患者さんの個人情報は入れられない.

もちろんiPadを買わなくても,
winのパソコンくらいはあるだろうということで,win用のアプリも作ります.

すっきりしました.

2010年4月13日火曜日

小さなチーム,大きな仕事

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1日3回はホワイト学割のサイトを閲覧する暇なtomoriです.
iPhoneほしい・・・


さて,小さなチーム,大きな仕事 を読みました.

小さなチーム、大きな仕事—37シグナルズ成功の法則 (ハヤカワ新書juice)
 (初画像!! なんだ,ドラッグするだけじゃん)


ADOCとからめて引用してみます.

  • 「そんなこと”現実”にはうまくいくわけがない」.新しいアイデアを公開すると,こう言われる.P14
   →ADOCもきっと学会で言われるんだろうな〜.
  • 世界にささやかに貢献する P26
   →一人でも多くのクライエントが作業療法の意思決定に参加してくれればこれ以上の幸せはないです.
  • すごい製品やサービスを生み出す最も単純な方法は,あなたが使いたいものを作ることだ.自分の知っているものをデザインするのなら,作っているものがいいかどうか,すぐに判断がつく.P28
   →僕はADOC用のデバイスは,iPadがベストだと思っています.
    iPadはPCと違って画面をタップすればすぐ立ち上がります.
    病棟,訪問リハ,OT室の片隅で評価できます.
    手軽に,気楽に使えるデバイスがいいです.
    でもiPadはそこまで普及しないでしょうから,iPhoneでもできるようにと考えています.
  • 僕たちはデザインをシンプルにした.略 僕たちが作ったものがすべての人に合ってなくてもいい.残りのみんなが僕たちの製品を大好きになってくれるなら,僕たちはすすんで顧客の一部をすてる覚悟を持っている.P34
   →ADOCは,マニュアル無しで画面に従って直感で進めていけるように頑張ります.
    実践には理論がないといけないんでしょうが,
    ADOCはクライエント中心のOT実践の理論は理解しているが,
    実際に実践するのは難しいという方のための実務的なツールを目指します.
  • 小さくて,シンプルで,基本的なものへのニーズは不変だ.まさにそれを必要としている顧客の供給は際限なくある.そして常に,あなたの製品を使っている人よりも使っていない人のほうが多く存在する.こうした人たちが使い始めることができるように簡単になっていることを確かめよう.P113
   →クライエント中心(厳密には協業)はOTでは不変かもしれません.
    できるだけシンプル,簡単にして,多くの人に使ってもらえるように準備します.

皆様のご意見いただけると幸甚です.

2010年4月12日月曜日

ADOCは何処へ

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髪切って,やっぱそっちがいいと学生に強調されたtomoriです.
長いのもいいんじゃないかと思ってたのは僕一人のようです.


まあそんなことどうでもいいんですが,

ADOCを,
iPad/iPhoneでいくか,
winPCでいくか,
スマートフォンでいくか,
アンドロイドでいくか,
いろいろ選択肢のあって困るとです.

個人的にはiPhoneでいきたいのですが,
どうも外部モニタでアプリを写せるかどうか確約ができないようです.
iPhone用の解像度でアプリを作るとiPadでの解像度は下がるし,
拡大の設定を毎回しないといけないようです.

winPCという選択肢も捨てがたく,
今日調べたら,EeePCからタッチパネルのPCも出ているようですね.しかも安価です.

アンドロイドももしかしたらくるかもしれない.機能は良く分かりませんが,
少なくともソフトバンク以外のメーカーならは電波の感度はいいと思われます.

でもSIMロックフリーでiPhoneが普及する可能性もある.

普及なら皆もってるwin・・・

でもでも,iPadやiPhoneのほうが,90枚のイラストを操作するには適していると思う.
そう,イラストが多いんです.ぱぱぱっと選んでいきたいんですね.

試せればいいのですが,頭でずーっとシュミレーションです.

大変だけど楽しいです.贅沢な悩みです.
皆さま,ありがとうございます.

2010年4月11日日曜日

美容室

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美容師さんからも短いほうが似合いますね〜と言われたtomoriです.
かみさんにそう言ったら,切る前の髪型は底辺だからねぇ〜 と言われました.
約1年間,長かったとに.

ところで,美容室では雑誌?を見ながらどんな髪型にするか話し合って決めますね.
今日はカットモデルさんが写った髪型のリストを見ながら,
こんな感じでお願いします,と自分の意見が言いやすかったです.
美容師さんも,これは短すぎると思いますとか,意見されてました.
お互い頭で考えるより,髪型のイメージを共有しやすくなります.

ADOCもイラストを使います.
CLとセラピストが一緒にイラストを見ながら,将来CLがやりたい作業について選びます.
漠然と言葉で意見を求められるより,イラストを選ぶほうがCLには意見しやすくていいと思いますが,
これはまだ検証していないので仮説です.

今日髪を切られながら,そんな空想をしてました.

夏にはその仮説の検証に入れるよう頑張ります.

ちなみに髪型も満足のいくものでした.

CL中心の障壁

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学生から髪を切れと言われて,しぶしぶかみさんに予約をとってもらったtomoriです.
短いほうが似合っていると,数名から言われました.
でも短いと寝ぐせを直すのが面倒なんだよな〜.

僕は美容師さんに非協力的なクライエントです.
細かいところはプロに任すから,とぶすってしています.
てか傾眠傾向です.
切ったあと,気に入らず自分で切ったこともあります.3回くらい.
ちゃんと言えばいいさ〜,と思う方も多いでしょうが,なかなか協業がうまくいきません.
とにかく,満足度が低いわけです.
だから美容室にも行きたがらず,いつもぼさぼさ頭なのかもしれません.
今日はどうなることやら・・・.


さて,CL中心の作業療法実践にはいくつかの障壁があります. 
  1. セラピスト側の障壁
  2. CL側の障壁
  3. 作業環境により現れる障壁
  田端幸枝監訳:「クライエント中心」作業療法実践.より

この本では1に関する問題が多めに書かれてて,次に3でした.少なかったのは2.
厳密に研究手法であがった問題ではないと思うので,もう少し検討の余地があると思いますが,
僕の臨床経験からでも,その順番で合ってるんじゃないかなと思います.

いろんな作業療法士から話を伺いますが,特に3の要素を良く言われます.
時間がない,多くのCLを診るようにといわれる,他のセラピストがCL中心をしていない 等.
でも,CL中心でやるんだ! とセラピストが思えば,
どんな環境下でも意外とできるもんだと思います.

セラピスト側の障壁をブレイクスルーするポイントとして個人的に思うのは,
CLの意思決定に,セラピストが自信を持てるかどうかだと思います.

でも,髪を切りにいって,
今その髪型がきてます! とか,カリスマ美容師だから間違いないとか言われて,
勝手にパーマをかけられたりカラーされたりしたらどうでしょう?
本人が満足するかどうかですから.

複雑に考えることはなく,CLに判断できるだけの情報を提示して,
CLの意思決定を信じることで,セラピスト側の障壁は少なくなると思います.

ということで髪切ってきます.
今日は自分の意見も少し言ってみようかな〜 笑

2010年4月10日土曜日

アサベンのコツ

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そろそろ就寝のtomoriです.
昨日は12時すぎまで起きてたので,1日のリズムが狂ってしまいました.

アサベンとは朝から勉強することで,
ヨジラー(4時に起きる人)というのと一緒で池田千恵さんが考えた言葉かな?


僕のアサベンのコツは,やる事を寝る前に決めて寝る事です.

ちなみに明日は「クライエント中心の作業療法の実践」という訳本を読もうと思っています.
おおよそ90分必要と思われるので,5時か4時半くらいで十分ですかね.

ぶっちゃけた話,この日本語の本を読んで,良いフレーズを探して,
オリジナルの本から英文をパクって,論文のintroductionに使おうと思っています.
なかなか頭にある言葉をそのまま英語で書けるわけじゃないからね〜.
ポジティブに,ナマケモノの知恵と考えるようにします.

まあ,明日頑張るために,今日は寝よう! と思って潔く寝るのもコツの一つです.

今日は動物園で相当歩いたから,夜も起きないはず.

おやすみなさい.

iPhone OS 4.0

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動物園で疲れてベンチで寝てしまったtomoriです.
心ここにあらず・・・

なぜなら,
iPhoneの新しいOSが出て
マルチタスクなど素晴らしい進化を遂げたようですが(持ってませんが)
私が切望しているアプリの外部モニタ出力が可能かどうかが分かりません.

このOSでは100くらいの新しい機能を搭載しているようですが・・・
もし外部モニタへ出力できないようなら,
ADOCをiPadアプリで行くかどうか一から再検討する必要があります.

はぁ,まあ今の時点で分かっただけでもいっか
ポジティブポジティブに

2010年4月8日木曜日

作業療法を学ぶ2

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今日は授業で,作業療法を学ぶ 2010版 を読み合わせしました.

リアペを少し いいとこどりして自己満したいと思います.

・間違えることをおそれず,を忘れずにこれから学んでいきたいと思う
・今日は改めてOTという職業を包括的に見直せた気がします
・OTの仕事ってやっぱり楽しそうだと思いました
・正解が無いから正解できなくて当たり前と聞いて,意見するのに臆病になってしまいがちだけど,もう少し自分が思うことを積極的に言ったり書いたりしていきたいと思った.
・自分で考える能力とそれを表現する能力が今の自分に足りないと思った.今日先生の話を聞いて,そういう力をつけるやる気がでました.
・考えよう! やる気出そう!と思った.
・OTという職業の素晴らしさを改めて実感できた
・専門科目が増えたり,実習とか不安だったけど,頑張っていこうと思えました.
・失敗したり間違ったりすることがとても怖くて,自分の意見をおもてに出すことがすごく苦手だったので,これからはそういうところを克服していかなきゃと思った.
・まだまだ自分の考えを表現して間違えることにビクビクしているので,これからは根本的に意識を変えていこうと思いました.
・頑張れそうな気持ちになった
・自分が目指すOTになるためには,今からどういった気持ちで学んでいけば良いのか分かってきた.
・OTとは何かまだまだイメージがつかめてないので,イメージをつかむためにも,知識をつけるためにも
考える力をつけるためにも,しっかりと取り組んでいきたいです.
・人のために頑張るってカッコつけてるし実際無理だよと思ってましたが,「仕事」って全部そうだったんですね.
・失敗することを恐れてやらないことが多いけど,失敗してもそれを次につなげられるように,失敗を恐れずやっていきたいと思う.

などなどです.皆さんどうもありがとう.
授業は13時〜という眠たい時間帯でしたが,皆頑張って話を聞いてくれました.
今日は僕の勝ちですね(学生が寝たら,つまらん授業をしたということで僕の負け)
来週はディスカッションだから,多分また勝てるな・・・笑

ということで,今日は飲みながら夜更かししています.

でももう寝よう.ではおやすみなさい.

2010年4月7日水曜日

作業療法を学ぶ 2010

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早起きのメリットは前向きになれることだ! とこれ以上ポジティブになってどうするんだ.tomoriです.


作業療法を学ぶ in 2010 が完成したのでアップします.
いつも2年生の最初の授業で使っています.毎年少しずつ改変しています.
だんだん長くなるので,来年は半分くらいにしよう・・・.



皆さんも入学から1年が過ぎましたが、大学での勉強って高校までの勉強とちょっと違うなと感じませんか? 特にOTは今までの勉強とは結構違います。  

大学で皆さんは専門的な学問を学びます。学問とは自ら問いを立てて学ぶこと。実習に出て気づくのでは少し遅いので、OTの専門科目が始まりつつある今、学習する意味について一緒に考えてみたいと思います。

テストで良い点をとって、先生の指示を忠実に守ってさえいれば立派な作業療法士になれるということは、個人的にはないと思います。むしろSをたくさん取った学生が実習で苦労し、Cばかりの学生が活き活きと実習をすることも少なくないです。なぜでしょう…。

OTでは教科書に書いてあることを覚える記憶力より、自分で考える能力が必要になるからではないでしょうか。 「考えるって何ですか?」と思った人。すでにそれが考えていない証拠です(笑)。「もしやこういうことなか〜」と思った人は少し考えている人かもしれません。とにかく何でも疑問に思う癖をつけるといいかもしれません。

なぜ考えることが必要かというと,作業療法という学問は日々更新されるため,今学んだことの半分が5年後には使えなくなるからです.もちろん肩甲骨とか棘突起などの基本的な名称は変わりませんよ.しかし,支援内容は確実に変わります.皆さんには,常に新しい情報を取り入れ,目の前の患者さんには何が一番適しているか分析する力が要求されます.それが考えるということだし,作業療法の評価の本質です .

中国の古いことわざに,「1匹の魚を与えよ,しかればその人1日空腹にあらず.魚釣りを教えよ,しかればその人一生空腹にあらざるなり」というのがあります.私は,数年後使えなくなる知識を教えるより,知識の取り込み方や取捨選択の仕方について,皆さんと一緒に学びたいと思っています.

少し具体的に考えてみましょう.例えば、医者は患者さんの症状にあった薬を処方します。薬は禁忌事項や適応、数量など細かく規定されていますので、患者さんの症状をよく理解できれば、そのある程度マニュアルに沿って薬を処方することが可能です。

一方、作業療法士は患者さんが今よりも健康(幸せ)になるために作業を処方します。そもそも幸せってつかみ所が無い難しいものですので,患者さんの本当の幸せとは何かを見つけ出すだけでも一苦労です。よってそれに加えて,作業も手工芸だけでなく日常の活動全てが対象となるので、作業についても幅広い知識が必要です.つまり座学で勉強ばっかりしていてもいけないということです.いろんな作業を経験する必要があります.年齢やジェンダーなどに関係なく、何でも自分の手で実際やってみる必要があります。

このように人の幸せも複雑、人の作業も複雑…。それに環境も加わります.でもだからこそ,作業療法士が必要になるわけです。目の前の患者さん一人一人の人生、希望、作業、環境、障害をチャンプルーにして、患者さんが幸せになる作業遂行はどのようにすればできるようになるのか一生懸命考えるのです。

OTは結構大変な仕事です。でも「OTなんてムリだ…」と思わないでください。大学にいるうちにこの仕組みを理解して、少しずつ自分を適応させていけば、将来の混乱は回避できる。いや回避とうより、自分で考える癖がつけばOTが楽しくなると言いたいのです。

こんな私でも、自分なりに考えた評価を行って、浮かび上がってきた課題に合った訓練を行って、あーでもないこーでもないと試行錯誤しながら患者さんと一緒に軌道修正して、目標を達成し、「先生のことは一生忘れません」と言われた時。「俺って人の役に立ってるぅー」( ̄∇+ ̄)vキラーン と自分に酔いました(笑)。福祉の心を持ち合わせていない私は,親戚に勧められてOTの学校を受験しましたが,今はこの仕事に就いてよかったと心から思います。

きっといつか、皆さんにも「これだからOTってやめられないよね」と思える日が来ることでしょう.それまでの道のりは楽ではないのですが、OTは自分って人のためになっていると自信が持てる仕事です。充実感もあり、社会の為にもなる仕事って最高の仕事だと私は思います。

そのためのポイントが、「自分で考える」ということです。

考えるとは学習することです。学習は効率が悪く、無駄や失敗も多いです。大学から品川に行くのに、高校までは京急の快特に乗れと教えられますが、大学ではコンパスだけ渡されて北に行けと言われます。かなり面倒くさいです。でも時間かかっていいし、失敗してもいい。

義務教育ではいかにミスを少なく皆に基礎学力をつけるかでしたが、大学はミスしてもいいのでチャレンジ精神を培うところです。チャレンジして失敗しても「専門家とは自分の分野でおかしうるだろう失敗を全て経験した人のことだ」(ニールス・ボーア)と言い切って結構。

大学での学習にはもともと正解がないので、正解できなくて当たり前。それで私は怒りませんが、義務教育のようにミスや正解にこだわって何もチャレンジしないで黙っている人に対しては怒るかもしれません。間違いはないから何か言いなさいと。

黙らないコツは簡単です。私たちは作業療法について分からないからこそ学費を払って勉強していると切り替えることです。分からなくて当然。どんどん質問しましょう。そして書きましょう。

私は知行合一という言葉が好きですが、知ることと行うことは同じで、知識や認識は必ず実行を予想しているものらしいです。なので、文章、図、会話、行動などに出力できないようなら、本当に考えて理解しているとは言えないと思います。でも教科書を写すだけではだめですよ。参考にはしてもいいのですが、自分なりの言葉で話す、書くことが大切です。その切り替えをできれば、大学での勉強はもちろん,きっと将来のOTも楽しいものになります。

今は考えることが苦手でも、学習することで人は生まれ変われます。「他人の答えで正解するより、自分で考えた答えで間違うほうが快感!」(中谷彰宏)と思えるようになったら、あなたにも考える力がついてきた証拠かもしれません。

2010年4月6日火曜日

アイデア

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ほそぼそと早起きを続けているtomoriです.
花見で長距離歩いた昨日だけ夜中起きなかったので,日中の運動量が関連しているかもしれません.
ジムにでも通おうかな〜.


日本人は,
 発明は苦手だが改良が得意とか,
 外国文化を取り入れ独自の文化をつくる,とかいわれますが,

ADOCもいわばカナダのCOPMと,アメリカのACSを,アメリカのipadでくっつけたようなものです.
つまり,ADOCは純日本人的な発想でうまれたツールです.

ツールとしてイラストとipadはオリジナルだけど,手順は外国産なところが,少し気になっていました.
つまり,これはパクリか? という自責の念にかられるわけです.

この間小山龍介さんのTOOL HACKS! を読みました.
思考Hacksのポイントで(p50),
「今の時代,完全なオリジナルというものは非常に少なくなっています.すでにあるものを新しい視点で組み合わせたものがオリジナルといわれています.」と書かれています.

なるほど! 確かにそうかもしれません.今の世の中完全オリジナルは難しい.しかも僕ごときに.
でも僕の得意なこと,僕の視点で過去の良いものを結びつけることはできるかもしれません.

僕の好きな言葉は温故知新ですが,
オリジナリティって,全く新しいものではなく,
過去の流れを継承しつつ,過去の良いものを組み合わせて新しいものを創ることなのかもしれません.

2010年4月4日日曜日

バイト

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花見に歩いていく途中に,疲れて普通の公園でおにぎりを食べてしまったtomoriです.
ちなみにようやく着いた花見の場所は,あまりに寒くて10分で退場しました.
今日は寒かったですね.



大学生はよくバイトをします.
私はバイト自体は反対しません.

ただ,バイトは勉強になる という考え方には反対です.

人は勉強になる と思うと,有能感が得られて楽しくなるものです.
バイトが勉強になる=楽しい=大学より優先する=学業がおろそかになる
というパターンになることが多いように思います.

いやいや接客などの社会勉強といいますが,働けば向こう40年間いやというほど社会勉強はできます.
バイトなんかより教員と話をするほうが十分社会勉強になるでしょう.
(OTの教員は変わった人が多いので(笑))

バイトはお金がないから,とか,気分転換に,という理由ならやってもいいです.
でも勉強になる,という理由だと注意してください.
今から昼も夜も勉強して大変ではないでしょうか・・・.
社会に出る前の大事な大事な準備時間なのに.

時間があるなら,興味のある分野を深く深く勉強してもいいと思います.
またOTはほとんど同じ職業に就きますので,
友だちと将来について語らい,一生の友を作るのもいいと思います.


もし勉強したいという志があるのなら,自分の将来に投資してください.
そのほうが,今の1時間・900円が,将来何倍にもなってリターンしてくると思います.

ナマケモノが文献を読む習慣作り

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東方神起の活動休止になぜか嬉しいtomoriです.

ナマケモノの私は,
毎週日曜の朝にpubmedからアラートで新しい論文のアブストラクトが5本届くようにしています.
タイトルをざっとみて,面白そうなのに目を通します.

本田直之さんの なまけもののあなたがうまくいく57の法則
を読んでから,意思ではなくスケジューリングで動くように努力しています.
何かやろうと試みて,3日もしくは3回以上続かず,自分は何て意思の弱いダメ人間なんだろう
とへこむこともありましたが,この本を読んで,最初から自分はなまけものだと認めてから,
何かすることに意思を入れないように「工夫」することだ大切だと実感しました.
なまけものだからこそ,一念発起してもどうせ続かないからはじめから戦略を立てることができる.

pubmedのアラート作成については,日本医科大学電子図書館がマニュアルを出していて,
そこからダウンロードしたのですが,今なぜか探せないので,googleに

 pubmedmanual10.pdf 

と直接検索すればPDFファイルが出てきます.
それを参考にしてください.この検索でずっと可能かは分かりません.

2010年4月3日土曜日

ipad

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気持ちは甲子園のtomoriです.
興南高校勝てるかな〜.


いよいよアメリカでipadが発売されますね.
すでにYoutubeでもたくさん動画が出ていますが,
(もってないけど)iphoneよりすごい操作感・レスポンスです.


ADOCは90枚程度のイラストがあります.
かなり多いのですが,趣味とスポーツで50枚程度なので残りは40枚程度です.
この操作でテキパキできるように,プログラマさんと協業していたいと思います.

予定では6月のOT学会には,β版は出せるように準備していきたいます.

文献抄読会 100331

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早起き失敗2日目のtomoriです.

3/31は文献抄読会でした.
私は脳卒中患者の活動と参加に関する満足度の評価開発に関する文献を読みました.
論文の新奇性は3点
 1)そもそも社会参加の評価は少ない.
 2)これまでの社会参加の評価は困難さと介助量で測定するものが多く,満足度を尺度にしたものは少ない.
 3)順序尺度を用いた評価が多く,間隔尺度のものが少ない.

なので,ICFの項目を活用して,ラッシュモデルで分析して,評価を開発するとのことでした.
まあなるほどって感じでしたが,ボスのコメントとして,
尺度は「満足度」より「制約」にしたほうが,介入の糸口が見えやすくなるので,
アウトカムと介入の糸口も分かって一挙両得的じゃないか? ということでした.
なるほど.
確かに臨床では困っていることはありますか? という聞き方のほうが多いと思います.
ADOCの場合だと,どの作業をするのか?という点はVer.Aで,
アウトカムはVer.Bでと考えているので,セットで使うなら満足度でも問題ないのかな〜.
満足度も制約も,表裏一体のような気もしますが,何を聞くか測定対象が異なります.
ここら辺は慎重に概念モデルを作成して検討する必要があると思います.



Bouffioulx E et al.: SATIS-Stroke: A satisfaction measure of activities and participation in the actual environment experienced by patients with chronic stroke. J Rehabil Med 2008; 40: 836–843

Abstract
SATIS-Stroke: A satisfaction measure of activities and participation in the actual environment experienced by patients with chronic stroke. OBJECTIVE: To develop a satisfaction measure of activities and participation in the actual environment experienced by patients after chronic stroke using the Rasch measurement model. METHODS: A 36-item questionnaire based on the International Classification of Functioning, Disability and Health model and existing scales was developed. The questionnaire was submitted to 101 patients (70% men; mean age 63 years) without major intellectual deficits who live in different types of residences (homes and nursing homes). The questionnaire was resubmitted after one month. The patients' responses were analysed separately using RUMM Rasch software to select items presenting an ordered rating scale, sharing the same discrimination, and fitting a unidimensional scale. RESULTS: The final SATIS-Stroke scale consisted of 36 items rated by the patients. The patients reported that perceptions over a wider range of measurement with high reliability (r = 0.94) and good reproducibility over time (intraclass correlation coefficient = 0.98). The SATIS-Stroke measures are significantly related to age and place of residence. CONCLUSION: SATIS-Stroke is a functional scale specifically developed to measure satisfaction with activities and participation, providing goal-setting guidelines for treatment planning. Its range and measurement precision are appropriate for clinical practice.

SATIS-stroke: 慢性脳卒中患者が経験した実際の環境における活動と参加の満足度の測定

目的:Rasch測定モデルを用いて,慢性脳卒中患者が経験する実際の環境における,活動と参加の満足度の測定を開発すること.方法:ICFモデルと既存のスケールに基づく36項目の質問表を開発した.質問表は,違うタイプの居住地(家とナーシングホーム)に住んでいる大きな知能低下がない101例の患者(70%の男性;平均年齢63歳)に提示された.質問表は1ヶ月後に再提示された.患者の回答は,整理された評点スケールを示している項目を選択するためにRumm Raschソフトウェアを用いて,同じ判別方法で一次元スケールに組み込んで,別々に分析された.結果:最終的なSATIS-strokeスケールは,患者によって評価される36項目で構成された.患者は測定のより広範囲にわたって,高い信頼性(r = 0.94)と良い再現性(ICC = 0.98)を伴う認識を報告した.SATIS-脳卒中測定は,年齢と居住地に有意に関係があった.結論:SATIS-strokeは,特に活動と参加に対する満足度を測定するために開発された機能性スケールであり,治療計画のためのゴール-設定ガイドラインを提示する.その範囲と測定精度は臨床実践に適している.

2010年4月2日金曜日

サクラサク2

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今日「高校の時にアンタのファンクラブがあったらしいぞ!」とアネキからメールが来たtomoriです.
それを聞いたかみさんは「やっぱ男は顔じゃないんだよ〜」と・・・.


まあそんなことはどうでもいいんですが,
今日,科研費の内定通知をいただきました!!
皆さんのおかげです.ありがとうございます.

今日は長い1日だった〜.
科研費の結果が気になって,学内メールと科研費のHPを行ったり来たりで,
仕事が手につかなかったので,ToDoリストにある頭を使わなくていい雑用をしました.
3ヶ月前からやりたかった研究室の模様替えと掃除もやりました.
半ばあきらめて,もう帰って酒でも飲もうかと支度を始めた時です.
やはりキレイな部屋には運も向いてくるんでしょうか.
17時過ぎに天使のメールが来ました.



実はADOCの今後には大きく3段階のステップがあります.
1)ADOCを開発して,CLの意思決定への参加を促して,OBPを実践する
2)Webサイトでやりたい作業を実現した方法を画像や動画で共有する
3)OBPの効果について検証する

です.

半年前は,1)すら夢のような目標でしたが,
今日の科研費で2)までは手の届くとことまできました.

なぜこうも目標が大きくなってきたんでしょうね.
確実に言えることは,皆さんと運のおかげです.

ゼミ生と一緒にACSを取り寄せて翻訳し,
たまたま知り合いのプログラマの「卵」と
知り合いの知り合いにイラストレーターの「卵」がいたので依頼して,
ボスと何度も何度もディスカッションしながらどんどん内容を深め,
全国の友人と毎日メールで意見交換しています.
ハード面でもipadが発表され,
iPhoneの新しいOSでは高い解像度でモニターに映せるせるようになりました.

何か不思議なもんですね.
ホントに.

ポエマーな友達からは
希望へと続くいばらの道の始まりだって.
その通りかもしれません.

楽ではないけど楽しみです.
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