2014年10月12日日曜日

トロント4日目

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初めてチップというものを払いました(笑)tomoriです。

さてACRMも最終日です。一度やってみたかったのが、トロントのオフィス街をデカいコーヒー持ちながら颯爽と歩くこと(笑)ちゃんとTimHortonでやりましたよ(笑)



さて、なぜ発表が終わって2日も残ってるかというと、決して遊びたかったからではなく(笑)、最後の最後で目標設定のレクチャーがあったからです。講師は、1年前から楽しみにしてた新書 Rehabilitation goal setting: Theory, practice and evidenceの編者で、NZのSiegertと、Levackほか、2名です。

彼らは心理学者などで、つまりPTOTSTではないのですが、コクランでリハの目標設定のレビューもしていて、おそらくリハの目標設定では、世界的に最強のラボだと思います(てか他にやってる人があまりいないw)

講義は一昨日聞いた講義よりはだいぶ良くて(笑)、①目標設定のメタアナリシスから始まり、②目標設定の理論、③実践で気をつけること(SMARTならぬMEARNING)、④失語症患者への目標設定(絵カードを使った)、⑤事例に当てはめると?といった構成でした。もちろん、半分も理解できませんでしたが(苦笑)、同じテーマで研究している身としては、特にエビデンスのところはエキサイティングな内容でした。

理論や具体的な実践について、SDMの原則に基づくべきだとか、MEANINGなど目標設定時の注意点が沢山挙げられていて、確かに納得できる内容でしたが、リアルな臨床場面でそんなこといちいち覚えて注意してできるわけがないです。その辺の解決の糸口がADOCだと確信しています。

レクチャーが終わった後、Siegertに、「本すでに買いましたよ。とても興味深いですね」と言って近づき、「うちらも目標設定におけるSDMを促進するためのアプリを作ってるだが、ちょっとだけ紹介させてもらえないか?」と聞くと、「Of corse, Sure, Sure」ということで、ADOCのデモをしました。

もちろん絶賛でした(笑)てか、こんなんあったんだという感じで、はとまめっぽい様子でした(笑)

僕は言いたいことをその場で英語にすることはできないので、午前中に彼に伝えたい内容を英語でまとめて繰り返し練習しててました(笑)で、ここぞとばかりに「僕は目標設定の重要性を、このアプリを通して広めていきたい。しかしADOCの項目とイラストは東洋文化に基づいている。西洋文化で使うためには、文化間で妥当性の検証が必要だ。そこでおたくのラボと共同研究をすることはできないだろうか?あなたの世界中のネットワークを使って、妥当性の検証をする可能性はあるか?」と尋ねたところ、「OKOK!! ぜひメールくれ」とのことだった。

そしたら、メタアナリシスをしてたLevackが近づいてきて「もしかしてポスター発表してたよね?見た見た」と僕らのRCTに興味津々で、説明したら、「コクランのレビュー時期が昨年?だったから、次の改定ではちゃんと入れるよ」言ってくれました。

RCT、ADOC、COPMとかについてディスカッションして、「ニュージーランド(多分学会)に来たらいいのに?」みたいなことを言ってて、Siegertが「彼は共同研究したいと言ってるよ」と言ってくれたんで、Levackは「PhD持ってるなら学費安いし、交換留学もやってるし、おたくの学生さんをよこしてもらって、一緒にスーパーバイズするのがベストな方法かもしれん」とか言ってくれました。「僕が行きたいよ」と言うと、「マジ?それは良いね!」と盛り上がりました(笑)そのあと、「Sirgertが気にしているのは多分研究費だ。研究するには研究費がいるよ」みたいなことを言ってました。

最後に写真を撮り、メールすることを約束して別れました。別れ際に、失語症への目標設定を話してくれた演者の方が、「君に内省させられたよ」みたいなことを言ってました。



そんなこんなで、今回の学会のミッションはひとまず達成。これからメールのやり取りで、共同研究の可能性を探ってみたいと思います。

その前に、とにもかくにも英語ですね。もう苦手やからと言い訳していられる状況じゃないのは分かってるんですが、なかなか難しいですよね…とYelpで点数が高いビール屋さんで、一人で打ち上げしながら反省してました。


お店は確かに良かったです。店員さんにオススメを聞いたら張り切って持ってきてくれたビール。風味甘み苦味キレがうまく混ざってて、おそらくアルコール高め(笑)最高です。フライドポテトも、お世辞抜きにポテトマニアな僕が今までに食べた中でも一番美味しかったです(笑)サーモンも甘かったー。

しかしトロント来て良かったな。

ではでは、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。






2014年10月10日金曜日

トロント2日目〜

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学会場でタカシくんと待ち合わせしてたんですが、挨拶を交わす前に、「ほれっ」とプラスチック製のスプーンを渡されました。tomoriです。ま、またカレーを食べろということかな…(笑)



さてトロントも二日目です。6時を回っても夜が明けないので、真っ暗なビル街を散歩しながら、カフェへ。カプチーノで気合を入れる。wonderful!とお世辞を言って(笑)、いざ会場へ。





その後会場へ。タケシくんたちと合流。ポスターを貼る。二人ともムダにテンション高めです(笑)


その後、コーヒー飲みながら談笑というか、同じ神奈川にいるのになかなか会えない姫と、投稿前の論文の打ち合わせ(笑)

この学会は、もはや学術大会とは呼べないくらいにずーっとレクチャーがあっていて、その一つの、translating research into person centered practice in rehab. というのに参加。タカシくんは開始3分くらい耐えきれなくて退場(笑)OTさんが仕切ってて、カナダならではのテーマだなと思いましたが、内容的には、んんん…みたいな。結局、具体的にどうするのか、アウトカムもないし。クライエント中心は良い!と言っても、引用している文献はいつもの通り偉い人の個人的意見か質的研究っぽかったし。ぼちぼちちゃんとした研究デザインでやらないと?とフロアから質問があっても、「クライエントに話を聞くのよ」の一点張りで…  まぁ英語にはついていけませんでしたが、それでもどこがtranslatingなんやねん!という内容でした(笑)ADOCあるよーん、RCTやってるよーん、とアピールしたかったんですが、次の約束のため会場を後にしました。


ビル街を三人で颯爽と移動し、いざトロント大学へ。キャンパス間違って遅刻しそうになり焦る(笑)



案内してくれたのは、WFOTの時にimaiくんたちが仲良くなったOTの教員さん。カナダの臨床について教えてもらいました。カナダのOTはみんなCOPMを使ってるの?という質問をしてみましたが、海外のOTのほうがちゃんと使ってんじゃないかな(笑)とカナディアンジョーク?で返されました(笑)CMOP-Eなどはみんなに教えてるので、理論は知ってるし、occupation-based。根底はしっかりしてるけど、ツールとしてCOPMは使ったないかもとのこと。リーズニングは異なるかもしれんけど、「やってること自体」は日本と大差ないのかなぁという感じを受けました。

この間、アメリカで働いていた日本人のOTさんからお話を伺った時も、そんな印象でした。本人もそう言ってたし。ただ、作業科学や理論の知識の有無の違いが、将来的に臨床実践に差が出てくるのか、あるいは出てこないのかは、個人的に非常に楽しみです。僕はそこまで出ないと思ってますが(笑)

平均値で比較をすれば、修士以上のアメリカやカナダとくらべて、養成校が乱立してる日本は劣るかもしれませんが、あくまで平均値の話で、上位クラスのOTは、海外でもちゃんと通用するレベルじゃないかなと僕は思ってます。

でもそれは、日本の世界一のヘルスケアシステムの助けや、医療職の自己犠牲(安月給、残業など)も伴ってのことなんですよね。だから理論武装も大切なんですが、それと同時にマネジメントなどの実務的なところをもっともっと改善していかんばし、カリキュラムにも積極的に入れていかんばやろ、と、僕は思ってます。



話それましたが、もちろんADOCとADOC-Sを紹介して、褒められました(笑)また、CMOPからCMOP-Eになったんだけど、performanceとengageの違いはちゃんと教えているのか?と質問されて、一応、なぜその作業なのかを聞いてから、何の作業をどのようにして行くかを決めていると説明しました。出来ると関わるは区別する流れになってますね。賛成です。

その後、施設を案内してもらいました。ハード面は日本の勝ちやね(笑)ただソフト面では見習うことが多そうでしたね。まず実習が国際的(笑)つまり国外にも行くし(笑)、実習のみを仕切ってるOTとかも(常勤に近いパート)が沢山いて、その他ごくごくパートのOTが400名いるとか(笑)日本ではあり得ないですよね。

http://www.ot.utoronto.ca/faculty/index.asp


狭い廊下に1930年代からのすべての卒業生の写真が貼ってあって、やはりOTになることが名誉なこととして扱われているなと思いました。






その後、フードコードでハンバーガーを食べ(カレーにしときゃよかった)、まさかの1730からのポスター発表。同時にレセプション的なものがあったし、誰も来ないかなぁと思ったら、プレゼンターもみんな、ワインやビール片手にディスカッション、みたいな(笑)ぜひ日本臨床作業療法学会でも取り入れて欲しいシステムでした(笑)まぁ一番賑わってたのはドリンクコーナーだったそうですが(笑)

ポスターには、MDやOT、PTさんとかが来てくれました。特にOTさんは興味を示してくれました。UKのOTさんは、日本のOTは何やってるんかミステリアスだから知りたいんだ!と迫ってきて(笑)、研究に関係ない話を延々としたあげく、なんか研究の話じゃなくてごめんねーと去って行きました(笑)ほぼ喋れないけどディスカッションは楽しかったです。今回は証拠写真ありです(笑)



さて90分の発表も終わり、タカシくんたちと高級ステーキを食べに(笑)ランチの時間が遅かったので、小さいのをチョイス。写真はまずそうやけど、めっちゃ美味しかったです(笑)ワインも。



特に焼き方が最高。外はカリっカリ、中身はレア。肉もへんに霜降りではなく、しっかりと肉の味もあるけどソースなしのほうが美味しいくらい臭くはない、みたいな。まぁプレート熱いから触るなよと言われた1分後に触って、いま触るなって言ってたじゃないですか、と突っ込まれたのはもちろん僕です(笑)


いやー、時差ぼけで目が血走ってて、会話は頭を120%使ってもついていけないくらいなんで、めっちゃ疲れます。昨日は2日分働いたので、今日はオフにしたいと思います(笑)今、夜中の3時半ですが(笑)


さて、最後まで読んでくださりありがとうございました。明日はブログもお休みです(笑)


2014年10月9日木曜日

トロント 1日目

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ACRM アメリカリハ医学会でトロントに来ています。tomoriです。いま朝の4時です。

エアカナダさん。羽田から、しかも僕の大好きなボーイング787でトロント直行!というのを見つけて、即決したんですが、12時間のフライトはさすがに辛い。紅葉シーズンなんで高齢者ツアーが3〜4組?いたかな、とかく満席なんですよ(笑)



公開前で見たかったBegin Againがあったんですが、英語のみだったんで、3回みました(笑)



機内食は初めから期待していなかったのに、それをも下回るテイスト(笑)。



とにかく、12時間ひたすら感情を無にすることに徹しました(笑)

今回はちゃんとお湯が出て、ふかふかベッドのあるホテルにしたので、3時間ほど寝たらだいぶすっきりしました(笑)いまは元気です。

トロントは移民の街と言われるだけあって、いろんな人が歩いてました。なんか街にも活気を感じました。



一人で飲みに行く元気も勇気もなかったので、ビールとご飯を買ってホテルで食べることに。

ちなみにトロントはコンビニやスーパーでお酒が買えません。Liquor Control Board of Ontario(LCBO)でのみ買えるそうで、幸いホテルの近くにあったので、4日間分買いました(笑)だいたい2〜3ドルです。



あとインド人がやってるカレーライスを買ったのですが、スプーン付けてくれてなくて、部屋にあった紙コップをちぎって食べました(笑)


インド人から、これ辛いけど大丈夫か?と聞かれ、OK!! I love itとCMで聞いただけの英語で答えたが、本当に辛かった(笑)まぁそんな気配りいらんからスプーンつけろよ(笑)

ま、そんなこんなで、今日が山場です。朝から会場でポスター貼って、13時にトロント大学を視察、そして会場にトンボ帰りで夕方からポスター前にスタンディングです(笑)頑張ります。

2014年10月1日水曜日

理想と現実

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帰省してます.tomori@那覇空港です. 那覇空港はANAラウンジのそばだとWiFiが使えるので,ノマドしています(笑)


クライエント中心やOBP.これらは作業療法のコアな部分だと思うのですが,実践するには様々な障壁があると言われています(梅崎らEstesら).しかし先日開かれた,第1回高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会 では,

団塊の世代が 75歳以上となる 2025 年に向けて、重度な要介護状態となっても、
住み慣れた地域で自分らしく、生きがい・役割をもって生活できる地域の実現を目
指す必要がある。そのためには、生活機能の低下した高齢者に対して、リハビリテ
ーションの理念を踏まえて、「心身機能」「活動」「参加」のそれぞれの要素にバラン
スよく働きかけることが重要であり、日常生活の活動を高め、家庭や社会への参加
を促し、それによって一人ひとりの生きがいや自己実現のための取組を支援して、
QOL の向上を目指すことが大切である。
しかしながら、生活期リハビリテーションの通所系や訪問系サービスでは、身体
機能を改善することを目的とした機能回復訓練に偏りがちであり、漫然とサービス
が提供され、自立支援が徹底されていない。また、高齢者自身も疾病や老化によっ
て生活機能が低下した後に、リハビリテーション専門職等による適切な関与を通じ
て、自立した生活を取り戻せることを理解できていない。
このため、生活期リハビリテーションの現状と課題を整理し、2025 年に向けて地
域包括ケアシステムの構築を目指すに当たり、生活期リハビリテーションが果たす
べき役割を明らかにするための検討を行うこととする。

と謳われています.地域包括ケアシステムの構築にあたり,リハは活動や参加へのアプローチが求められている.これは,OBPを重視している作業療法士にとっては,十分な追い風になるのではないかと考えています.OBPって,まさに活動と参加を直接的に支援していると思うので.

このように,地域では活動と参加へのアプローチが求められているのに,僕らの研究では,急性期,回復期,地域を比較したところ,地域が最も作業を用いた介入を行っていませんでした.これこそまさに,理想と現実のギャップ.そこに悩む作業療法士は多いと思っています.



そこで,久々の開催.ADOC project主催のOBP研修会ですが,現在170名ほどの応募があり,いよいよ残り20席ほどとなりました.


このタイトル,いかにも僕らは障壁を乗り越えたというイメージを彷彿とさせますが(笑),僕らも,まだまだまだまだまだ... 障壁は沢山あります.いまでも障壁に打ちひしがれることもあります.しかし,この逆境を上手く乗り越えれば,多くのクライエントが幸せになるかもしれない,この方法を多くの人とシェアできれば理想の社会に近づけるかもしれない,そう信じて,日々取り組んでいます.

今回は,僕はOBPの概要をお話しますが,僕以外は,全員臨床の具体的な実践にまつわるエピソードを話していただきます.どう考えて,何をしているのか,その辺のリーズニングを学んでいただければと思います.初めての方でも,あーこうやってするんだな,というイメージを持っていただくことが目的です.最後には少し会場の皆さまと意見交換ができればと思っています(事前質問).



あと,噂によると,どうも安室奈美恵さんのコンサートが重なってたりして,ホテルが結構埋まっているようです(笑).今回も関西,関東からの参加も多く,先に宿泊の確保からお願いいたします.

ではでは.最後まで読んで下さりありがとうございました.





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