2011年12月21日水曜日

「スマホ,タブレットが変える 新IT医療革命」 の感想

Clip to Evernote
風呂の時以外,iPhoneから1m以上離れることができないtomoriです.
来年の目標は,iPhoneの自立した使い方を身につけることです.



今日は スマホ、タブレットが変える 新IT医療革命 という本の紹介です
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この本は,ITで医療は変わるのか?孫 正義と9人の医療従事者が徹底討論
の対談をまとめたもので,一応Ustでも確認できます.
前半はTeam 医療3.0の取り組みの紹介,後半は孫さんのビジョンが語られています.

Team 医療3.0は,今の日本が抱える医療・福祉の問題を解決するために
PhoneやiPadとクラウドをIT環境を駆使して,
現場から新しい「仕組み」を創りだすべく集まった医療従事者のことです.
以前,このブログでもOsiriXの紹介をさせていただきましたが,
iPhoneやiPadの活用では今最先端でしょうね.

孫さんの医療IT化に関するビジョンも,
先にIT化が進んでいる韓国や台湾と日本を比較していて
やや大雑把ではありますが分かりやすい内容となっています.

以下の章立てでまとめられています.



目次
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序章 現場からかの革新者たち,集まる
1章 医療「崩壊」から「解放」へーIT化で仕組みを変える
2章 iPad,iPhoneで医療教育を変える
3章 他職種との連携で今後の在宅医療ニーズを支える
4章 IT化で情報を共有し,最良の医療を実現する
5章 日本の医療をITで救え

スライドを使ったプレゼンの対談をまとめていますので,
本書にもスライドの図表などが多く,非常に分かりやすくまとめてありますので,
特に,医療関係者で.ITは興味があるけど難しいなぁと思われる方にぜひ読んでいただきたいなと思いました.




iPhoneやiPadによって何が変わるのか?
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さて,iPhoneやiPadの登場によって,
色んなことが気軽に素早くできるようになったことは言うまでもありません.

特にビューワーとして機能は秀逸です.
患者さんにMRIなどの画像を見せて説明したり,
動画で医療措置のやり方を指導したり,
イラストを使って病気の説明をしたり,と
これまで言葉を中心に行なってきたコミュニケーションよりも,
より理解しやすいという特徴があると思います.

ただ,iPadやiPhoneの登場で僕が思う一番の変化は,
現場の従事者がIT化の波を自分たちの力で起こせるようになってきたことです.

これまでは大手IT起業に何千万と支払い,病院独自のシステムを組んでいました.
でもこれからは,無料〜数百円のアプリを組み合わせて,どんな病院でも共通のシステムを組むことも可能です.
アイデア次第で現場からIT化の波を起こすことができるのです.
事実,本書で紹介している取り組みはそのようなものばかりです.



アイデア次第で…
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僕も実際に見学させていただいた在宅訪問医療の桜新町アーバンクリニックでは,
医療3.0のメンバーである遠矢医師片山看護師を中心に,
iPhoneアプリ活用して非常に効率よく仕事されていました.

Googleカレンダーで訪問スケジュール共有.
Googleマップで患者宅のマッピング,ルート検索.
Dropboxでサマリなどを共有し,移動中や自宅でもチェックできる.
DocScannerで薬の指示書などを印刷し,訪問先からすぐに送る.
EIRで他職種で情報共有する.

などなど,無料・安価なアプリを駆使して,
患者さん宅,移動中の車などでサクサクっとiPhoneを使うんですよね.
通常だと,訪問から帰って「疲れたー」と言って一休みしてから書類書き.
気づけば九時!というパターンないですか?
僕だとそもそも指示書自体を書くことを忘れたりしそうですねw

iPhoneを活用することで,訪問件数を減らさずに
書類の処理もその場で結構できる感じでした.
これぞまさにIT化による業務効率性アップ!
訪問リハや訪問看護でぜひ導入を検討してはどうでしょうか.
これらはもちろんSEさんが組んだわけではなく,
ご自分たちで試行錯誤の上,アプリやシステムを組み合わせたそうです.



現場から発信する
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遠矢医師,片山看護師は,その業務だけではなく,
在宅医療でのIT化を広めることを使命に,
多忙な中,講演したり,著書書いたり,取材を受けたり,SNSで発信したりしています.
他のTeam 医療3.0のメンバーもそうです.

iPadやiPhoneの登場によって,
現場からローコスト,ローリスクでIT化を進めていくことが可能な世の中になってきました.
たとえ現場ひとつひとつの力が小さく,日本中に点在していたとしても,
それらを結び付けられるところもIT化の特徴であります.

現場から医療全体のITを変えていき,
やがて崩壊するであろう医療に歯止めをかけることも夢じゃない,
ということを感じさせてくれる本でした.

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