2012年7月31日火曜日

また神戸でやります.作業に焦点を当てた実践 研修会

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生まれも育ちも宮古島ですが,夏の暑さより春が好きだし,オリオンよりキリンが好きです.tomoriです.


さて,(予想外に)大盛況だった7/1の作業に焦点を当てた実践 研修会ですが,
ぜひ神戸でも!! ということで,12/9に神戸でもさせて頂くことになりました.
ポスターも新しく作りました! すべて琉球OTさんの写真です.


ダウンロードはこちらからお願いします.

作業に焦点を当てた実践 
トップダウンアプローチ

1) トップダウンとは
友利幸之介(神奈川県立保健福祉大学)
2) ADOCを用いたトップダウンの実践
齋藤佑樹(太田熱海病院)
3) トップダウンに基づく上肢機能訓練
竹林 崇(兵庫医科大学病院) 
4) 地域こそトップダウン!
原田伸吾(YMCA米子医療福祉専門学校)


内容を少しだけ変えて,トップダウンアプローチにしました.
(もちろん作業に焦点を当てるとは? という前回の内容も含みます)

というのも,作業に焦点を当てた実践って,具体的にどうやっているのかは前回紹介できましたが,具体的にどう実践するのかまでは時間的に無理でした.
侍さんもブログで書いていましたが,
作業に焦点を当てようとすると,必然的にトップダウンになってきます.
いわば手段のようなものです.

今回は,その手段を,なるべくわかりやすいように,画像,動画を活用し,
できれば実演とかもしながらお伝えできればと思っています.

また,やたらと作業!作業!連発していますが,
それをICFで言う活動と参加に置き換えば,PTの方も参考になると思います.
ICFって結局分類なので,その分類をどう臨床で使えばいいのかまでは示してくれません.
その分類をどう臨床でつかうのか,という観点で言えば参考になると思います.
前回もPTの方に何名か来ていただきましたので,今回は対象に最初からPTも加えました.

今回は西日本ということで,鳥取の原田さんが満を持しての初参戦です.
彼は僕の中でクレイジーOTの代表格です.楽しみです.


師走のお忙しい時期とは思いますが,
ご参加お待ちしております.

お申し込みはこちらから



どうぞよろしくお願いいたします.



最後までお読みいただきありがとうございました.

2012年7月20日金曜日

リハビリの介入方法を共有するWebサイト「みんなのリハプラン」始めました

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最近,周りからお祓いに行ったほうが良いと勧められています tomori です.
病気,Mac壊れる,財布無くす,もろもろ良くないことが続いています.

カミさんに相談したら,何で?何の不幸があるの?って言われました.
懐が深いのか無関心なのか...



さて,Twitterや宮崎OT学会で紹介しましたが,
リハビリの介入方法を共有するWebサイト みんなのリハプラン をオープンさせました.
いわゆるリハビリ版の「クックパッド」と言うとイメージつきやすいと思います.





専門職だけでなく,患者さんにも活用してほしかったので,
検索する,閲覧する,投稿する,だけの簡単でシンプルな作りになっています.


基本的に全部「無料です.


投稿するときにユーザー登録が必要で,検索や閲覧は登録しなくてもできます.


まず検索ですが,フリーワード,カテゴリーなどからできます.


検索して,該当する活動をひらいてみると,


こんなクレイジーなOTの介入や,



すぐ使えそうな自助具なども出てきます.


みんなのリハプランの大きな特徴は,画像や動画を載せることができることです.
個人的には,患者さんも画像や動画で実際の場面を観察すると,
運動イメージが付きやすく,作業の実現可能性も高くなるとかも思っています.
(脳科学は詳しくないので,どなたか教えて欲しいのですが)


いいねボタンのかわりに,グッドプラン ボタンもありますので,
いい感じのプランには投票してください(ユーザー登録が必要です)

また掲示板があるので,不明な点は問い合わせて投稿者に聞くことができます.



次に投稿はこんな感じです.
まず基本情報入力.赤ポチが付いている箇所は入力必須です.


次にプラン入力.


簡単に投稿できるようになっていますが,いくつか制限があります.
 ・全部で 5 STEP までです.
 ・画像サイズは一つ3MBまで,種類はJPEG、PNG、GIFです.
・動画はちょっと二度手間ですが,Youtubeのリンクになります.
・iOS(iPhoneやiPad)から画像を投稿することができません.

投稿は,運営サイドで禁止事項に反していないか確認後に公開されます.


個人情報に関しては,利用規約に従って,投稿者の責任でお願いします.
(Youtubeの動画にぼかしをかける機能もあるようです)



みんなのリハプランは,別に作業療法にこだわったものではありません.

 理学療法士さんが徒手療法を動画で載せてもいいです.
 言語聴覚士さんがコミュニケーションエイドを紹介してもいいです.
 看護師さんがケアの方法を載せてもいいです.
 エンジニアさんがリハ関係の製品を載せてもいいです.
 小学校教員が発達障害児の支援内容を載せてもいいです.


もちろん.患者さんやご家族が,自身で工夫されていることを載せてもいいです.


あなたの工夫が,顔も知らない誰かの人生をガラっと変えるかもしれない.
みんなのリハプランは,そんなサイトです.




実はADOC開発前から,”ADOC”と”みんなのリハプラン”はセットでした

話しを聞くだけなら近所のおばちゃんでもできる.
OTは作業を実現してナンボだ,というのが僕の持論です.

下の汚い図.僕の手書きです.
何の知識も研究費もない時に,浮かんだアイデアを書いたものです.
これをデスクの横に貼って,眺めてたら,ここまで来ることが出来ました.
開発してくれたレキサスさん,ADOC project のみなさまにただただ感謝です.
これが実現できるのならば,僕の不幸など無いに等しいものです.




ただ一つだけ問題が...
 みんなのリハプランは皆さんからの投稿がないと全く使えないサイトです(笑)

ぜひとも,ご投稿をお願いします!


最後まで読んで下さりありがとうございました.

2012年7月9日月曜日

OBP2.0 参加してきました.

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飛行機乗るのは大嫌いだけども,見るのは好きなtomoriです.
この間,ボーイング社の787に乗ってきました.中は広くて快適です.
もっと便数が増えるといいのにね.


さて京極真先生が企画した
作業に根ざした実践 ワークショップに参加してきました.

最初,OBPは別に新しい概念ではなく,かの道徳療法時代から実践されていたもので,そのはるか昔からOBPを実践するのは難しかったとし,歴史的に何度か信念対立が起こっていて,それが現在では外部(他職種など)だけでなく内部(作業療法士)ともいろいろと信念対立が起きている現状にあるとのこと.

そして,OBPは問題を解くための方法だ,と定義付け,その問題とは信念対立と作業機能障害だという説明があった.OBPには信念対立が常にまとわりつくもので,作業機能障害だけに目を向けていると,またいつか何かしらの信念対立に負けてしまう可能性がある.よって,OBP2.0では,信念対立と作業機能障害の2つを考えていかなければいけない,という内容だった(ハズ)




その後は信念対立の解決方法と紹介.いずれ著書になりそうだったので内容は割愛.

そして寺岡先生による作業機能障害の分類の提案と,開発中の評価の紹介.

ゲストとして,藪脇先生の包括的環境要因調査票(CEQ)の紹介と研究成果報告があり,
なぜか僕も急きょADOCの紹介で参戦しました(汗)

皆でグループディスカッションして,
最後に京極先生が「今,日本のOTは結構面白いことになってんねん!」と締めて終わり.


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確かにOBPは流行っている.トップダウンとかAMPSとかCOPMとかADOCとか,作業機能障害をちゃんと診ていこう,介入していこうという流れがある.


でもそれだけでは実践できないんだよね.正直なところ.


自分が正しいと思ってやっていても,それだけでは通じない.
だからうちらの7/1の講習会でも,現実的にはこうしたほうが良いとか,実際にはこうやっている,という実際的な内容にした.


作業機能障害を捉えるという理想,正論だけではOBPは無理だし,根性だけでも無理.
ちなみに友人はOBPはOccupation BAKA practice の略で,OBPは空気が読めないOTバカしかできないと指摘.な,なかなか洒落がきいてるじゃないか(笑)


京極先生は,それを信念対立として素直に取り上げて,作業機能障害の分析・介入に信念対立も含めて実践理論として組み上げるという,なかなか現場に合った面白い取り組みだと思った.

皆で理想より実践にこだわっていこうぜ〜♪


2012年7月2日月曜日

日本型OBPを発信してみました.研修会のまとめ

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講習会の前日,飲み会にて,
壁にぶつかってメガネ壊れ,財布なくしました.tomori です
これもOBPの障壁だと思うようにして,当日を迎えました.


全国各地から,290名くらいの方にご参加いただきましたぁぁぁぁ!.
ありがとうございますーーー!



まず僕が 作業に焦点を当てた実践とは何か?ということで,
理想は理想として,実際的に日本ではどう実践すれば良いのか3つの提案させていただきました.


クライエント中心というよりは,クライエントと協業
作業ができるようにというよりは,作業の意味と目的が達成できるように,
実動作へ介入というよりは,実動作で評価
という流れです.特段,真新しいものはない気もしますが,
OBPを現場で使えるようにするにはどうすればよいか,よく考えた結果こうなりました.


(みんな,勝手にごめん.ちょっとスライド使うよ)

次は琉球OTさんです.

地域のOTの悩みが深刻なこと,OTがOTらしく働けていない現状を伝え,
病院で勤務するOTへ,「意味と目的のない機能訓練はやめていただきたい」と訴えました.


そして,相当の障壁があるなか,琉球さんの実践を紹介です.
結び花,10年おでん,10年そば です.
動画では会場の多くの方が泣いていました.ホント女泣かせです.



次は侍OTさんです.
作業に焦点を当てた実践のために,回復期病棟で僕がしてきたこと
というタイトルで,侍さんの臨床を語ってくれました.
今でこそ苦も無く作業に焦点を当てているが,とにかく最初は本当に苦労した.
その実践や,環境作りのために侍さんの経験はなかなか面白かったです.


・面接前に,CLにOTを理解してもらうための説明のコツ

・OBPに自信を持つためには,まず事例を中心に考えること
・他職種に理解してもらうためのカンファレンスの工夫

などなど.明日から実践できそうな内容でした.



次はメガネOTさんです.
メガネさんは訪問リハの長所と短所について語ったのち
ADOCを使った菊作りの事例と,揉んでくれという事例を通して,
どうやってOBPを展開していったのか,具体的に伝えていました.


実際場面での介入を行うと,ちょっとした工夫で実際にCLが作業ができるようになるし,CLのモチベーションもどんどん上がってくる,
そんな体験が手に取るように分かりやすいプレゼンでした.
てか,とにかく笑いの渦です.僕も講習会で初めて爆笑してしまいました.



最後はイケメン竹林さんです.


まず,意味のない機能訓練は害になる可能性もある,と軽くジャブを入れた上で,
学習のメカニズムと訓練目標を決める意義を脳科学や心理学的観点から説明してくれました.
これまで私たちが話してきた,作業に焦点を当てた実践を裏付けするような内容で,目からウロコでした.
その後,課題指向型訓練の内容の実際.難易度調整や段階づけの実際などを紹介し,Transfer packageです.
あの段階づけはいつもながらすごい分かりやすくて,極め細やか.
同時に,麻痺手を日常生活で使うための戦略として,徹底的な面接.Transfer package
その効果の裏付けと,自分たちの研究結果.自分たちの結果があるのとないのとでは説得力が全然ちがうんですよね.
てか途中,笑いもちょくちょくあって,プレゼンも上手だなぁと思ってみていました.

最後に僕から,来年も気が向いたらやりますー,なんて適当に言って(笑)
日本型OBPを創り,発信していきましょうと,締まらない締めを行いました.

長くなりましたが,以上が概要ってとこです.


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作業に焦点を当てた実践とは何か,まだまだ定義が曖昧です.
ですが,この会を通して,日本型OBPが見えてきたような気がします.

急性期〜回復期初期
 竹林さんの課題指向型訓練やTransfer packageのような介入
回復期中期〜後期
 侍さんが紹介してくれたOTの導入や事例ベースの職場でのOBP展開,
維持期(生活拡大期)
 その流れをメガネさんが言ったように退院直後の訪問でうまくランディングさせ,
 琉球さん,(プレゼンは無かったけど)釧路さんのように通所や入所などの地域OTにつなげていく.

その縦断的な共通言語がADOC+トップダウンの書式なら面白い(笑)
ADOCはパターナリズム〜クライエント中心まで柔軟に使えます.
急性期から維持期まで使えます.


ん〜,これがコンセンサスが取れるOTのカタチかもしれません.
そんな思いで聞いていました.





さてさて,

来てくださった皆さんが,今日から何かを始めていたらこの会は成功です.



来年は,その人たちの報告会なんてどうですか?とか提案されたんですが,
結局,報告会形式だとこれない人は絶対出てくるわけで,
会場に来れなくても,マイノリティのOBP実践者が情報を共有できるシステム作りが重要かと僕は思っています.

ひとりじゃないから〜♫ by AI


そこで,何か試してみた!という方は,ぜひ「みんなのリハプラン」に投稿してください.
そうすれば会場に集まらなくても,全国に点在する人で共有できますよ.
あ,みんなのリハプランは,このブログでまだ紹介していなかったかな.
これも後でちゃんと紹介します

さてさて,
今回の研修会で,もし演者(だれ宛でも)へ質問がありましたら,
下記メールまでお願いします.
adoc.projectあgmail.com あ→@へ変換

最後まで読んでいただき,ありがとうございました.





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