2012年10月31日水曜日

OBPの悩み 「何でそれしてるの?」と聞かれた...

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iPhone 5ゲットしたら,iPhone 3GSが恋しくなる あまのじゃくのtomoriです.
でも遅くてもいいから,3GSのカタチの感触が好きだ,遅いほど愛らしい,という感覚は
old mac userなら何となく分かると思います.


「何でそれしてるの?」

OBPやっててたまに言われますね.
なんか少しだけ校則違反したときの気分のように
OTもCL自身も周りをキョロキョロ気にしながらやってることもあって,
何も知らない人に「何で?」って聞かれるとドキッとする.
でも僕はその「何で?」に2種類あると思っている.

一つは目的.つまりなんでその作業を目標として選んだの? という質問
もう一つは手段.なんでその目標達成のためにその手段を選んだの? という質問.

じゃ,まずは目的から.
OBPをしている作業療法士なら,これは決して作業療法士が決めたものではない.クライエントがこの作業をしているときが幸せで,この作業をするために今後も生きていきたいと思う.そんな作業を選んでいるはずだ.そして何より生活のバランス?を重視しているので,その人がその作業ができるようになるために必要なADLはちゃんと抑えているはずだ.

なので,そんなことを知らない他人にあれこれ言われる筋合いはないと思っている.そんな作業に向かっていない作業療法,ましてやリハビリテーションなんてそれこそなんのために,だれのためにやってるんだってこっちが聞きたいくらいじゃ(笑)

僕は何でその作業を選んだのか,という質問には,
クライエントが選びました.それは私はもちろん,あなたもとやかく言えることではないと思います.と答えるだけですむと思っている.


2つ目は,なぜその手段を選んだのか.
今日,ただ目標を達成するだけでなく,出来る限り近道でなければいけない.
直接的に練習するほうがいいのか,要素的に必要な機能を高めてからのほうがいいのか.
これは専門職メインで考える必要があるので,よくよく吟味しなければ.

もし手段を聞かれているならば,
エビデンスも含めて,この方法が目標達成に近道なんですってちゃんと説明する責任がある.でも,目標達成のためにOTが全てをする必要はない...



そう考えると,「何で?」って聞かれることは,すげーチャンスなんだ.


一つ目の「何で?」の目的に対して,
CLもOTも納得して目標を立てるにはADOCがある.
これまで対応が困難だった失語症や認知症にもある程度対応できる.


2つ目の「何で?」の手段に対して,
目標は人々の行動を組織化(organize)する.
つまりADOCで目標を共有できれば,クライエント,家族,各専門職はおのずと何をすればいいか明確になり,それを実行する.つまりそれぞれのできることを活かした役割分担ができる.

パフォーマンスの向上には,基礎練習と応用練習の両方が必要であることは間違いない.
どちらかではダメなんだ.だから専門職が分かれているんだ.




だから,OBPをしたいと思っているOTにとって,「何で?」は絶好のチャンスなんだ.
それをちゃんと説明するのに役立ててほしくってADOCは生まれたんだ.

ビビってる場合じゃない.クライエントのために前を向いて行こうぜ!!


2012年10月14日日曜日

精神科でのADOCの活用

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出だしに書くネタがなく更新を怠っているtomoriです.
それより中味を充実させろよって感じですが...

といいつつ今日も他人のネタで恐縮なんですが(笑)
精神科に勤務するOTからのメールを(許可を得て)紹介します.

というのも,以前僕がブログで書いた

入院している方には少し厳しいかもしれませんが,精神科でのADOCもなかなか良いかなと思いました.

という記事をみて,どうしてですか! と連絡をくださいました.

ーーーーーーーーー
アドバイス頂いた通り、使えそうなCLから少しずつ実践していっております。施設退院が決まった方の支援についてオーダーがありましたのでADOCを用いました。それまで作業療法の必要性を感じていなかった方です。一昨日に別の作業療法士から私に担当が変わったところですが、その方の想いを知ることが出来ました。支援計画は書式を使わせて頂き、ケースワーカーや看護とも連携が図れそうです。少しずつですが実践を積み重ねて行きたいと思っています。

確かな手応え…それはやはりコミュニケーションツールとしてですね。どのように説明をすれば良いかわかりませんが、いままで語られなかったストーリーがそこにはあります。様々な問題で支援までつなげられないケースもあります。それでもCLの想いが聴けるのなら私はADOCを使います。それにADOCってインパクトが強いこともあって、CL自身もその時の面接をよく覚えていてくれており、一連のプロセスを振り返りやすいと感じています。また精神科領域ならではかもしれませんが、入院が長期化しているケースほど患者ー作業療法士間の役割意識が強い場合が多く、作業療法はこういうもの!と思い込んでいるように思います。だからなのか作業療法で経験したことのある作業しか希望を話さないという問題があったりと…そんな方でもイラストを見ながらハッと思い出したように「いやね…昔はしてたんだけども…」と語り始めることもあります。それだけでも感動ものです!

また精神科領域において、時に指示的な支援が必要なケースがありますが、ADOCを用いることで「協業」という意識が生まれやすく、CL側もこちらの意見に耳を傾けやすいと思います。納得した上で受け入れてくれるようになるんではないかと…。まさにメールの最初に述べたケースがそういった感じです。体験入所で挙がった課題をクリアするために「作業療法を!」というドクターやワーカーからのプレスがあったようです。ADOCを使った面接では「将来的には仕事に就きたい」という希望や「苦手なことは出来るだけ行いたくないし、自分が出来ることは限られている」といった不安に感じている想いを語りました。
うまく説明しきれませんが、精神科においてもADOCが有効に使えるケースはたくさんあると思います。

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こんな感じでADOC使っていますーという連絡をいただけると嬉しいですね.



個別介入が難しいこと,これまでの集団活動の流れが強いこと,Handicapが大きいこと,
精神科で作業に焦点を当てた実践に関する障壁は大きいと思います.
言い訳も沢山できるかもしれません.
現に僕も入院の方には難しい,と言ったくらいですから.

でもこうやって少しずつ頑張っている方もいらっしゃる.
そして僕はコミュニケーションが難しい精神科でこそADOCは活用できると思っています.

あきらめない.
まずは「クライエントの希望」を共有する.
これがいろんな障壁を破る突破口になってくれると信じています.

僕たちはそんな方々の力になれればと思っています.



2012年10月7日日曜日

ADOCはCOPMのパクりか?

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先日,iPhone 5よりも家族を選ぶと言いましたが,速攻で予約しました tomori です.
auショップで3週間かかると言われたので,在庫があるショップへ駆け込んだくらいです(笑)


さて,変なタイトルですみません.
ナーバスな話題でもありますが,あえて書いてみようと思います.
実は先月,COPMチームから,COPMに似てる評価があるけどだれが責任者?著作権大丈夫かな? と問い合わせがあった.
ついにそこまで来たかーと思ったけど、不思議にあまり慌てることなかった.
言い訳することもなく,本当のことを,素直に返信した.


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tomori → COPM team

We are always thinking of ways to improve the OT practice in Japan,
based on medical context.
ADOC was developed based on our strong will which promote to
Occupation-based practice.
私たちは日本の医療ベースのOT実践を改善する方法をいつも考えている.
ADOCはOBPを推進したいという私たちの強い意志に基づいて生まれたものである.

If I was to speak out without a fear of being mistaken,
I think our will was nurtured from you via the COPM, CMOP, OPPM etc.
誤解を恐れず言うならば,私たちのこの意志は,
COPM,CMOP,OPPMなどを通してあなたたちに育ててもらったと思っている.

We are very respecting for you and your achievements,
and we do not intend to infringe a copyright of COPM.
Moreover, we are not gaining income by ADOC.
The all earnings pass the cost on to administration  of the website
named "Everyone's Rehabilitation-plan"
私たちはあなた方の業績に敬意を表するとともに,コピーライトを侵害するつもりもない.
さらに私たちはADOCによって収入を得ていない.全ての収益は”みんなのリハプラン”の運用費に回している.

We want to contribute to promote the Occupation-based practice.
We hope our will get through you and your colleagues.
私たちはOBPの推進に貢献したいと思っている.
その気持ちがあなたたちに届きますように...
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そしたら以下のような返事が来た.
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Dear Kounosuke Tomori

Thank you so much for your message and for your explanation.
説明とメッセージをありがとう.

The COPM Team is pleased to hear from you and applaud your efforts to
improve OT practice in Japan and your support of occupational based
practice.
COPMチームはあなたたちから(直接)話しを聞くことができて嬉しいし,
あなたたちのOBP(普及)への取り組みや,日本のOT実践を改善しようとする努力を賞賛する.

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雲の上の人たちからのメールも嬉しかったけど,
OTが好きで、OTをもっと良くしたいという部分で通じ合ってることが嬉しかった。

「何を作るかではなく,何故作るのか」が大切.
ADOCはOTを改善するための「1つの」手段にすぎない.

OTを改善するための誰でも簡単に使えるツールが無かったから作ったまでで
ADOCよりいいツールが出てきたら,僕が一番に乗り換えると仲間にも言っている.

僕らは確かにCOPMを参考にしたが,
おそらく最も受け継いだのはCOPMの裏側にある先人たちの「信念」.
信念をDNAに転写させていただきました.


ADOCはだれのものか,売りたい,そんなことはどうでもいいんです.
僕たちの行動は全て,OTらしいOTをするために! その信念に基づいています.



最後まで読んで下さり,ありがとうございました.

2012年10月1日月曜日

感謝祭!先着10名にパンフ型ADOCのプレゼント!

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娘の咳止めシールがなぜか僕のお尻に直に貼られていました.tomoriです.
カミさんに聞くと,あー昨日貼ったやつが無くなってたんだよねと.
今日も平和な tomori 家です.


さて,ADOCをいつもご活用いただき感謝申し上げます.
ADOCの弱点は,iPadがないと使えないことです.
ただ,使ってみてその良さが分かると思い,Paper versionも作りました.


そして今回,なんとパンフレット風に印刷してみました!




折り畳むとA4版です.
表にはADOCのアイコンが.
まずは身の回りのことから...

これをめくると・・・





でーん! 移動と家庭生活




それをさらにめくると社会活動



それをめくると... 余暇が2面でどーん!!



どうっすか.これが1枚の冊子のようになっているんです.
我ながらナイスなアイデアだと思うので,できれば裁断せずに使って欲しいです.




そこで,よく耳にするのですが,
施設にiPadを導入できず,紙面版をDLしてお使いの方もいらっしゃるかと思います.

今回,頑張って紙面版ADOCを使ってくださっている方に感謝を込めて,先着10名に,このパンフ版ADOCをプレゼントします!


ご希望の方は下記までご連絡ください.

2012.10.2 すみません締め切りました!
多数の応募ありがとうございました!

こちらからお申し込みください


※ なお送料はご負担いただきます.


カミさんが10名も来るか〜と馬鹿にしています.
お願いします(懇願)

最後まで読んでいただきありがとうございました.



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