2016年5月15日日曜日

お金がないから地域包括ケアシステムです。ではたぶんうまくいかないかな。

Clip to Evernote
施設にいて地域には出てませんが、今日は地域について語ってみたいと思います。tomoriです。

すみません、長いです。

2025年に向け、沖縄県ではPT,OT,STの県士会3団体がタッグを組み、4月から一般社団法人 沖縄県リハビリテーション専門職協会なるものを立ち上げたそうです。今年度は県から委託費をもらいつつ、主に地域包括ケアシステム構築に向けた人材育成、人材管理・紹介、研修会などを行うそうです。昨夕はその一環として宮古島での説明会でした。

POS揃い踏みというのがとても良いなと思いました。地域ってどの職種がイニシアチブを取るかという椅子取りゲームになるのかなぁと思ってましたが、利用者の立場ではいうまでもなくどの専門職も必要な訳で、そのニーズに3団体が一丸となって応えることが、地域、市民に対する専門職として真摯な姿勢ですよね。

▼

さて、地域包括ケアシステム。市民の健康を、より川の上流から攻めるという目的では素晴らしいことです。長く心身の健康を保つことは多分QOLの底上げになるでしょう。そして、介護保険などの共助に依存しつつある社会の中で、健康は自ら創るものという自助の必要性を再認識してもらうことも賛成です。この辺にセラピストの自立支援と地域作りへの働きかけが期待されるところです。

ただ、日本の健康寿命は現時点でも高く、アメリカなどと比べて伸びしろは多くはないことを理解しておく必要があります(アメリカが今の寿命の伸び率でいくと今の日本のレベルになるのは30年後と言われています)。また、現時点でも介護予防の効果があると言っても、サンプリングバイアスの混入が加味されていない報告が多いと思われます。つまり介護予防の教室とかに参加する高齢者はもともとが健康志向であるはずなので、本当に問題なのは教室に来ない人たちに効果があるのか、どういうアプローチが良いのか、科学的な検証が必要かなと感じます(その点、首都大の石橋裕さんの閉じこもりの方の作業とQOLの関連をみた研究は興味深かったです)。認知症予防効果の話がもう少し前に出てきた方が良いかなと個人的には思っています。

▼

一方、地域包括ケアシステムの実現を費用削減を目的で説明し始めると、その達成は難しくなるので、個人的にはやめた方が良いかなぁと思います。

1番の理由は、地域包括ケアシステムは高齢者個々人の行動変容を促すために行われているはずなのに、経済のマクロの視点で説明されると集団心理が働くからです。人は、多く集まれば集まるほど、誰かがやるさ、自分1人が頑張ってもどうせ変わらないよ、と考える傾向にあります。しかも何兆何千億円とか、人口が何千万人とか、大きすぎてピンと来ない数字です。その結果、個々人のコミットが弱まり、システム構築はうまくいかないのかなと。僕なら、あなたが病気になった場合とならない場合とで、あなたの生活費、あなたの医療費、娯楽費、介護負担によるあなたの子供の家族の生活、孫の学費、がこう変わります、という説明をするかなぁ。あと消費税の話とか。そこまで落とし込んで行かないと、市民は地域包括ケアシステムを身近な問題に感じないでしょう。

2番目は、現行の介護保険システムでは介護予防にインセンティブが働かないからです。もはや介護保険は公共工事に変わる雇用創出ですので、倫理観の薄い支援者はどんどん介護サービスを加えていきます。そして宮古島の1万人あたりのヘルパー事業所数は全国平均の約3倍、デイサービスは1.7倍です。全国平均の高齢化率が25〜26%、宮古島は21%なのにサービスは多い。それくらいみんな生活が掛かっているので仕方ないことです。宮古島に限って言えば、もう介護を公共工事的して地方移住を促進してしまうのも手かもしれません。そのためには市町村持ち出し分を、移住者がもともと住んでいた都市部が持つことにしないといけませんが。ちなみに去年の都市部の高齢者へのアンケートでは、宮古島は何と介護移住先の人気ナンバーワンです(笑)

また3番目に、マクロ的な見方をすると、いま国全体の財源的には年金11兆、医療9兆、介護2兆円です。頑張って介護予防の無駄遣いを減らしても、生きてる限りは年金は支給され続けるわけで、生き方と併せて逝き方も考える必要があります。しかも医療経済学では、介護予防に経済効果は無いという見方が強いです。介護予防に経済効果があるという報告は、主に厚労省と財務省の資料ですよね?(笑)まあ経済効果があったとしても0.6兆円程度が目標値です。一方、去年は年金運用で5兆円の損失があったとも騒がれてます。介護予防の経済効果は全体でみればこのくらいのインパクトでしょう。プロパガンダに惑わされない知能を身につけたいものです。

▼

まとめると地域包括ケアシステムの必要性は高齢者の生き方を支援するのに必要という主張には賛成ですが、経済効果の切り口では少し微妙かなと思っています。




最後まで読んでくださり、ありがとうございました。



2016年4月19日火曜日

アニョハセヨ〜。韓国巡業

Clip to Evernote
5日もいて唯一覚えた韓国語は「マシッソヨ〜」。「美味しい!」という意味です。tomoriです。

今日は韓国の食べ物は美味しいというのを超えて、不思議と口に合うんですよね。もしかすると前世は韓国人だったのかもしれません(笑)




美味しくて美味しくて、でも無理して、食べたくても食べれないという経験をしました。太りました。そしてなぜか便通が良くないです(笑)

▼

さておき、Meganeさんとの韓国の充実した弾丸珍道中VIPツアーもあっと言う間に終わりを迎えました。しかし宮古島は遠く、いつもの琉球OT亭でございます。朝起きると彼は床で寝てました(笑)

▼

さて、ウソン大学のコン教授、通訳のキムさんへ、心から感謝申し上げます。今までにないおもてなしでした。

三回の講演全てにおいて、冒頭で僕らの「Why」である、作業療法の楽しさややりがいをシェアするために来ました!と述べた上で、分かりやすい講義を心がけました。


写真はウソン大学での講義です。作業療法学科全部の学生で、200名だそうです。講義前に韓国の学生さんがダンスで会場をあたためてくれて助かりました。おもてなし精神ハンパない(笑)

▼

韓国もじわじわとOBP熱が高まってきているとのことで、少し前僕らが活動し始めた頃の日本と似ているのかもしれません。ただ、その時と違うのが、僕らも不思議な感じだったのですが、日本ではヒラ社員の僕らに対して、韓国の協会副会長など重鎮の先生方が数名で講義を聞き、何度もご飯を共にするという状況でした。

副会長のジャン教授とジョン教授もADOCのことをとても気に入ってくださいました。MTDLPのようにトップの考え方一つで組織の方向性はきまるので…とお伝えしました。もしかすると韓国ではOBPやADOCが一気に広まるかもしれませんね。

認知症研究グループとも意見交換しましたし、大学院生とかともディスカッションしました。韓国では認知症者への介入研究でまぁまぁの結果らしいですね。日本も頑張らねば。

▼

病院見学もさせたいただきました。さすが韓国で、IT機器がいろいろ導入されていて、LEAPを使ったARとか体験できました。


Takebayashiさんが写真を見て、野々村議員か!とすかさず日本からツッコミ入れましたが、ARでブロックを積み上げてるところです。LEAPは安価だし、手指の細かい動きを拾うことができるので、誰か評価機器でも作って下さい(笑)


Meganeさん、運転のシュミレーターで何度も事故ってます(笑)それもそのはず。大型トレーラーなんですよね(笑)駐車場から出れずに終了しました(笑)

▼

8時間講義にもかかわらず、皆さん熱心に聞いてくださってました。韓国では日本でいう生涯教育制度みたいなのが一年間8時間必須だそうです。170名ほど集まったそうで、立ち見もありました。しかしスライドは英語ですが、しゃべりは日本語です。情けないなぁ。ちゃんと英語でプレゼンできるように頑張らねば。ジョブズ風に


Meganeさんはやっぱオープンな人なので、言葉の壁があっても多くの人を引きつけ、笑いを取ってました(笑)

▼

熱いディスカッションは夜も続きます。


写真は2時間の飛行機遅れ、2時間の入国審査待ちで、13時間かけて来た直後に話してるMeganeさん(笑)韓国でもよう働きます(笑)


ADOCの韓国語翻訳をしてくださったイさんともお茶しながら、研究や学会の合同開催などこれからもコラボしていきましょうね〜と、さまざまな意見交換をしました。写真はおしゃれなカフェのヨモギ茶です。

▼

韓国もOTの数が1万人を超え、人口比率的に社会的にもそれなりの地位を獲得していくでしょう。似た文化を背景に高齢化社会を迎える国どうし、これからも意見交換しながら、アジア圏の作業療法を盛り上げていけるように頑張っていきたいですね。

韓国の皆様お世話になりました!



2016年4月13日水曜日

アニョハセヨ〜「前日」

Clip to Evernote
次女が「しゃっくりして〜」とUNOをねだります。娘よ。シャッフルだ。tomoriです。ちなみに翌日はシャッフリでした。

▼

さて、明日は공명자教授のお招きにて韓国に行ってまいります。月1〜2のペースで会ってるMeganeさんも一緒です(笑)

4泊もありますが、Woosong大学にてADOCの研究打合せ、Yonseil大学病院認知症グループへの講義と研究打合せ、Woosong大学学生への講義、病院見学、朝9時から18時まで作業療法士160名へのセミナー(笑)、夜はディナーと、朝から晩までなかなかのハードスケジュールですぞ(笑)

ハイ。身の丈超えてるとは思うのですが、何のために行くのか…もちろん日本と同じで、OBPの楽しさや、やりがいをみんなでシェアするためです。今回、공명자教授がイムス板橋などを見学して、OBPと機能訓練はちゃんと結びつくんだ、ということを共有した後に実現しました。

日本型OBPを発信していきたいと思います。


また書きます〜。オヤスミナサイ。





Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...