2011年6月19日日曜日

活動分析・環境適応 と ADOC

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今日渾身のお好み焼きが焼けました.tomoriです.
もうOTやめてお好み焼き屋さんでも開こうかと思うくらい美味しかったです.

さて,先日ボバースについての記事を書きました.
今日はそれに関連して活動分析や環境適応について書こうと思います.


実習から帰ってきた学生から必ず聞くのが,
「動作分析ができないと指導者に言われた」.
「もっと動作分析の内容を授業に盛り込んでほしい」などのコメント.

例えばどんな動作の分析なの?と聞くと
寝返りです.起き上がりです.座位姿勢です…

君はPTで実習してきたんかい(笑)とは言いませんよ.
その患者さんはどうやったの? まねしてみて と聞きます.

でも心の中では,その動作分析の前に,
そもそも何の動作を分析するのか,その動作の選択は正しいのか?
と思うことはあります.



活動分析にも同じことが言えるのかなと思います.

僕はこの人・作業・環境モデルが好きです.
その3つが重なるところ,作業遂行こそ作業療法がターゲットにする部分だと思いますし,
この3つの円が同じ大きさというところも好きです.人も作業も環境も同じ配分で見ましょうよと,訴えているような感じが好きです.


この間,順天堂大学のOTの先生方とも話したのですが,
僕の活動分析に対するイメージ図はこうです.

なぜなら,活動分析では,
その活動には通常このような特徴があります.
この活動を一般的に1,2,3の手順で行われます.
これを実現するために症例ではこのような戦略で介入しました.
という説明は良く聞きます.
でもその活動を行う本人にとってどのような意味や価値があって行うことになったのか,
といった説明は少ないように思います.
活動を分析する学問だからそうなんです!と言われればそれまでですが.

人が行う作業を分析しているわけだから「人」は入っているだろう
という意見もあるかもしれません.
でも「人」の身体機能の部分だけ大きいような気がします.
人は 骨と筋の集合体ではない という侍さんの言葉を思い出します.
なぜその活動をするのか,という意味が必要です.


あと,よく勘違いされがちですが,
作業療法は「作業ができるようになること」が目的ではありません.
僕は「CLにとって意味がある作業ができるようになること」でもないと思っています.
僕が考える作業療法の目的は,
CLにとって意味がある作業ができることを通して「CLらしい人生を歩むこと」
だと思っています.
主眼は「CLらしい人生を歩むこと」にあって
「意味がある作業ができること」はそれを達成するための手段である,という考え方です.
だから「活動ができること」が目的にはならないと思います.
だって僕たちでも「着替えができること」や「歯磨きができること」が今年の目標にならないでしょう.
特に真新しいことを言ってるつもりはないのですが…


僕は活動分析を批判しているつもりは毛頭ないです.
活動を分析する能力は作業療法士にとって必要不可欠です.
CLにとって意味のある活動を同定しても,それを分析・解決する能力がなければ意味がありません.
要は,分析する活動が,本人にとって意味のあるものでCLらしい人生を歩むためのものであればいいわけです.

僕たちは,そのためにADOCを開発しました.
特別な理論を必要としなくとも,iPadの直感的な操作によって,
面接の経験が少ない方でもいろいろな作業ニーズを聞き出すことができないかなと思っています.

僕は活動分析や環境適応などよく分かりませんが,
ADOCがお役に立てることもあるかと感じています.

もしご意見やご指摘などあればコメントお願いします.

1 件のコメント:

  1. OT20年目、実習生1年中出入り!
    作業分析・動作分析を具体的な事例として、説明する必要があるのかも? モデルをいかに現場レベルへと・・・作業療法士が急増していく中で・・先人の役割が・・・。

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