多分9年ぶりです.また999.9で買いました.
掛け心地がいいんですよね.
さて,今年は臨床の作業療法士と目標設定についてたくさん話しをしたいと思っています.
今回はブログで知り合ったtinkableさんの所属する
ボバースで有名な順天堂医院に行って参りました.
急性期だし,ボバースだし,作業療法らしい目標設定に悩むことはないかなと思っていましたが,
むしろその逆で,ボバースをちゃんと勉強しているOTは,昔から受けている批判を理解した上で,
意味のある作業ができるようになるためには何でもやる的な,泥臭い面も沢山ある,迷いのないOTらしいOTでした.
ボバースの勝手なイメージは,
上肢機能とかの向上を目的に,訓練室で機能訓練や基本動作の練習がメインで,
たまに訓練室で模擬的にトイレ動作に似た練習をするのかな,という印象でした.
でも真逆で,COPMやGASを使いながら目標を設定し,
急性期だから機能訓練はしっかりするけども,それと平行して病棟でも訓練する.
看護師と緊密に連携しながら,チームアプローチを実践していました.
誤解してて,ごめんなさい.
「ボバースは昔からクライエント中心の考え方です」
「OTのアイデンティティーで悩むことは無いです.OTの役割は意味のある作業を実現することですから」
「PTのトップからは、OTがリーダーになって、患者さんの24時間をマネージ出来ないとダメだと言われている。
だから病棟をよく循環してるし、実際的に訓練をするし、看護師さんとよく話すし、一緒に介助方法を模索する」
とのことでした.
Bobath Conceptにもそう書かれています.
The Bobath Concept has always stressed the individual nature of each person's problems, and this is strongly linked to specific goal setting for patients (IBITA 2004). The relevance of organising therapy around the individual was stressed as early as 1977 by Berta Bobath. When considering the selection of outcome measure, the Bobath therapist needs to identify what is relevant and meaningful in conjunction with the individual whom they are treating.(P64)
ボバースコンセプトは,常に個々人の問題の個別的な本質に重きをおいており,それは患者の特定な目標設定に強く関連している.個人の周りでセラピーを組織化することの妥当性は,ベルタ・ボバースによって1977年という早い時期に強調されていた.アウトカム選択を考える時,ボバースセラピストは,治療をする個人にとって何が適切で意味があることなのか,特定する必要がある.
そう考えると,
PT,OT,それ以外の医療職でも,
患者さん本人にとってrelevant(適切,意義のある)でmeaningful(意味のある)な
目標設定が大事であることは共通であるような気がします.
患者さんにとって意味のある作業が目標であれば,
ボバースも,活動分析も,福祉用具も,住宅改修も,手工芸も…
「手段のひとつ」として使いこなせると思います.
「私たちは異常パターンを抑制、正常運動の促通、とかじゃ無くて、
患者さん主体の目標を達成するために一番の近道を選択する.代償的手段や自助具も使う。」
という作業療法士の言葉が印象的でした.
また書きたいと思います.
0 件のコメント:
コメントを投稿