2014年2月20日木曜日

無名の僕らが事例本を出すまでにしてきたこと

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かみさんが皿をよく割るので、木の皿を買ってきたその日に、僕が踏んで割りました。tomoriです。



先日,医学書院さんに,侍さん,メガネOTさん,琉球OTさん,それに僕,編集者一同集合し,事例本の最終打ち合わせを行いました.11時〜21時までの約10時間ほど,話し合いました.これが面白くて,ドキドキして,読んでても全然眠くならないんですよね(笑)

 メガネOT「いや〜,この本マジ腰抜かすわ〜」
 琉球OT 「こ,これ,おもわず線引きそうになるな」
 侍OT  「分かります,分かります(ニコニコ)」

みたいなテンションでした(笑) 会議後0時まで(笑)



しかし自分たちで本を出すって... 改めてすごい経験です.何で俺らこんなことに? そもそも分担執筆すらほぼ無い状態でしたので,どうやって本って出版されていくんですか?って感じです.もしかすると,自分で本を書いてみたいという方もいるかもしれないので,今日は僕らの経験を少しシェアできればと思います.

もちろん無名の僕らに書いてくださいなどと依頼はありませんでした(笑) 僕らは紹介半分,企画持ち込み半分みたいな感じです.でも最近はこのスタイルで決まることも多いと聞きました.

1) 出版社の方とコンタクト 2012.6
学会の時に初めてご挨拶し,こういう企画を考えているんですけどと立ち話をしました.出版社の方は,学会を回ったり,著明な方と話したりしながら,旬なテーマや人をリサーチしているようです.その後,2回ほどスタバやモスでお会いし,企画の趣旨のヒアリングを受けました.琉球OTさんは,iPadをとりだし「10年おでん」無理やり見せてました(笑)

2) 見本原稿の作成・社内企画会議 〜2012.12
ヒアリングが終わり,見本原稿を書きました.それをベースに,他の著明な先生にヒアリングしつつ,企画会議にかけられるそうです.侍さんが書いた文章が幸いに好評だったようで,企画が難なく通りました.本来,ここでボツになることもあるでしょうね.

3) 目次の作成・著者の選定・依頼 〜2013.1
企画が通ったあとは,再度目次の整理です.編者は住んでるところがバラバラなので,skype会議で内容を詰めていきました.その後,分担執筆者を割り当て,執筆者へ打診を行い,内諾が得られたら出版社から正式に依頼がいきます.もちろん僕らは若輩モノなので,執筆を依頼する先生には大先輩も多く含まれます.とにかく僕らの気持ちが伝わるよう丁寧にお願いしていきました.この辺では交友範囲の広さがものを言います.メガネOTさんはホント広いです.びっくりしました.

4) 執筆 2013.2〜7
依頼をしつつ,執筆もしていきます.今回はそんなにページ数が多くなかったので良かったです.侍さんは書くことが好きなので,そこまで苦にはならないとのことでした.羨ましいかぎりです.

5) 原稿の修正 2013.8
分担執筆者へ依頼していた原稿が戻ってきますので,それを確認して,修正してほしいところはお願いしました.集まらない場合には催促をしていきます.

6) レイアウト,色,表紙などのイメージすり合わせ(最後の最後まで)
これは本来不要な作業かもしれないので,あまり参考になりません.しかしこれは僕らは早くからかなりこだわってました.まず本を見てください(笑)ページをめくれば,僕らのこだわりがよく分かると思います.直接デザイナーさんとも会いましたし,何度も修正をお願いしました.決まったものでも変更しようとしたり,琉球OTさんはこういう表紙にしてくれと自分で作ったりするので,担当者の方はデザイナーさんとの間に挟まって相当大変だったと思います.4人で深く深くお詫びしてきました.

7) ゲラの確認 2013.11
いわゆる著者校正ですね.分担執筆者へゲラを戻して,赤で修正してもらいます.今回は一人分の原稿量がそこまで多くなかったですし,皆さんかなり協力的でしたので,わりとスムーズにいった気がします.

8) 編者最終確認 2014.2
先日の会議です.皆で集まり,原稿を読みながら,曖昧な箇所を徹底的に話し合いました.そして赤で修正しました.大きく修正しなければいけなかった箇所は著者に確認しました.最終チェックは侍さんにお願いしました.まだ侍さんが頑張っていると思いますが,今のところ僕の作業は終わりました.

9) 先行販売 2014.3.22
ということで,日本臨床作業療法学会で先行販売いたします.現在300名以上の参加者ですが,200冊くらい用意する予定です.もし売り切れたらごめんなさい(笑)



大阪学会の帰りに新幹線で侍さんと話したとき,侍さんは「いつか本を書くことが夢でした」と言ってました.そのためにブログも書いていたようです.やはり準備している人のところにチャンスは舞い降りるのか,準備しているからチャンスをつかむことができるのか,どっちかは分かりませんが,僕らが本を出せるのは,侍さんがコツコツ準備していたからです.

しかしこの1年間.本を編集するというのは大変な作業だと身にしみてわかりました.しかし,日本臨床作業療法学会と事例本と,1年以上かけて仲間とやってきた仕事を同時にお披露目できるというのは,何とも嬉しい限りです.2014/3/22は最高の一日になりそうです.



長くなりましたが,最後まで読んで下さりありがとうございました.



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