2010年10月27日水曜日

作業療法の大きな役割とは

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3歳の娘に早くも無視されるtomoriです.
どうにかして,「洗濯物は別にして」と言われることだけは避けたいのです.


人が何か作業をするには理由があります.
コマンドを入力して動くならただのロボットです.

人が何かするには思いがあります.
「なぜそれをするのか」が分かってないと,人は動けません.
なので,タスクが先に決まるのではなく,
なぜそれをするのか,という理由が先にあります.

例えば,親がこどもに勉強しなさい,と言います.
タスク主義の典型例ですね.
大事なのは分かるけども,何でやるのか分からなければ動けません.

ボクの担当科目の運動学でも,ただ学問を教えるだけじゃなくて,
なぜ運動学が作業療法の臨床で必要なのか分かるような工夫を心がけています.
そうしないと学生は運動学の物理なんて勉強しませんし,したとしても忘れます.

こう言われてみると当たり前なんですが,
日常で我々は意外にまずタスクを押し付けます.

クライエントに「この練習をしてください」
学生には「勉強しろ」
こどもには「これはするな」
できなかったら,「できない相手が悪い」・・・ 「最近の若者は」・・・
という展開,見覚えありませんか? 人はロボットではありません.
やらないことを責めるのではなく,
ここで立ち止まって「なぜそれが必要なのか」説明する必要がありますね.

特に作業療法の役割って,クライエントがしている作業に,
「なぜそれが今必要なのか」という意味を吹き込むことだと思っています.

ADOCは人の作業に意味を吹き込むものであってほしいなぁと思います.
平行棒を歩く練習をしているクライエント.
10m歩くのが目標の人,孫と買い物することが目標の人.
その気持ち(目標)は周りから見えないけども,大きく異なります.

なぜそれが必要なのか聞きましょう.

洗濯物を別にして,というのは生理的に無理ということ.
それは努力をしても改善できないこと.
つまり一生嫌われるということだからです.

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