2010年10月17日日曜日

OsiriX が変える医療

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3週間ぶりに会う娘からラブラブ攻撃を受けて,ちょっと戸惑うtomoriです.
普段は近寄りもしないのに.昔女子学生が
父親は少し離れていたほうが優しくなれると言っていたのを思い出しました.

さて昨日は
The 1th OsiriX Japan User Meeting に参加してきました.
正直OsiriXが何かよく分からなかったのですが,飛び込んでいってみてよかったです.


wikiによれば,OsiriX (オザイリクス)は,DICOM 画像を参照することに特化したオープンソースの下で開発が行われている MacOSX および iPhone OS で動作する画像処理ソフトウェアである.と紹介されています.

簡単に言うと,DICOMという医療機器共通の画像データ,つまりCTとかMRIとかの2Dの画像をOsiriXで超たくさん重ねて処理を行って,3D(立体的)にしてしまう! という優れもののソフトです.オープンソースというのは,つまりOsiriXはタダでダウンロードできるし,世界中のエンジニアさんがOsiriXをベースに色んな機能を付け加えるなどのアレンジができるということです.

MRIの情報から,脳にある大きな血管を3D化して,その血管の中を内視鏡のように仮想環境で見えるようにする,といったことが,DICOMのデータがあれば現場の人間でもできる,ということです.すげー.

これまで主に放射線科の画像診断に使われていたのに対して,神戸大学の杉本真樹先生が手術に使ったことでイノベーションが起こったようです.
iPadを手術室に持ち込んでいるのはテレビでよく報道されています.

今はOsiriXで作った解剖学的階層構造を患者さんの術野にプロジェクターで投影してオペをするそうです.つまり画像で得られた腫瘍の場所を,実際の術野に投影しながらオペを進めることができます.かなり小さな腫瘍,血管でも同定できるようです.今回は乳癌の患者さんのセンチネルリンパ節を同定する方法を紹介していました.

リハビリテーションの分野では,iPadに手関節の骨折部位の動画を入れて,プラットフォームにiPadを置いて,それを見ながらROM訓練を行うということがありました.昔というか今も,体の中がどうなっているかイメージしながら動かしなさいと教えていますが,その考えはもう古いようです.体の中を視覚化しながら正確に動かしなさい,という時代がもうすぐ来るでしょう.

あとは,脳血管を3Dにして,なぜこの麻痺が起こるのか,この症状が出るのか,といったことをカンファレンスで教えるそうです.これはMRIの画像を見せられて,それがどこの何かも分からずただただ困った僕たちからすれば,非常にありがたい話です.しかもいちいちフィルムを取ってこなくても院内どこでもiPadで見れるという話.


やはり,動画や画像というのもは,医療を革新的に飛躍させる根源であるような気がします.ADOCはこれらのソフトとは果たすべき役割が違うとは思いますが,最新の医療画像の活用法を聞けて,今後のADOCの展開にも良いアイデアが浮かびそうです.

4 件のコメント:

  1. なるほどーこれはすごいことになってますね.
    iPadが医師,看護師,臨床検査技師によって活用されたら,
    OT部門も導入しやすいと思うので,グッドニュースね.
    もうひとつ明るいと思ったのは,
    医療職と患者さんの情報格差が小さくなる可能性があること.
    目標は自分にも決める権利があると,今よりもっと主張する
    空気になるかな~そうなるとイイなと思います.

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  2. そうそう。書き忘れた。
    患者さんにとっても、自分の状態が分かりやすいとか、セカンドオピニオンがしやすいとか、色々と説明がありました。
    それが重要なんでしょうね。

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  3. こんばんわ。
    ADOCに興味をもち、メールをさせていただいたのですが届きません。yahooメールからは届かないのでしょうか?

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  4. 愛知県OTRさんへ

    ご連絡ありがとございます.
    tomorinkooゆgmail.com ゆを@に変換して
    メールください.よろしくお願いいたします.

    返信削除

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