2013年12月14日土曜日

ATAC in 京都に参戦しています 〜OAKの紹介〜

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tomori@京都です.11月から週末に出張か仕事が入っていて,ちょっとバタバタしております.

さて,今回はATACカンファランスに初参戦です.今回はADOC-Sの発表もさせていただくことになってます.

昨日は,「支援技術開発の過ちから学ぶ新たな開発の方向性」という1日のプレセミナーに参加しました.ATを,支援技術機器開発(モノの開発)と,支援技術サービス開発(フィッティングとか社会システムとか)という2つの側面から説明がなされました.両者は車輪のような関係ではあるのですが,開発をメインに考えると,どうしてもサービスがないがしろになって,結局使えない「モノ」になってしまうわけです.

ADOCの場合は役割分担をしています.つまり,全体のデザインは僕,支援技術サービスは臨床の作業療法士,プログラミングは㈱レキサスさん,ということでチームで開発しています.

モノの開発にあたって,思いは一緒だなぁと感じました.それは,利用者も気づかない新しいニーズを創ること! そして社会を変えるためのAT開発ということです.僕たちADOC projectも,コンセプトはmeaningful occupationです.しかしこの動画何度観てもいいよなぁ(笑)



さて,今日はセミナーで紹介されていた「新しい」モノを紹介しますね.

まずセグウェイの車いす版 Freeee
ただかっこいいだけでなく,オフロードに強い,スピードが出るなどの特徴があるようです.確かにいいかもです.動画はこちら


あとは車いすの電動アシスト SmartDrive 車いすの後ろに設置する感じです.見た目しょぼいですが,スピードは出るわ,坂はラクラク登るわ,片手駆動でOKだったりで,とても便利そうでした.ぜひ動画を見てください.






前から紹介しようと思っていたんですが,OAK -Observation and Access with Kinect-です.夢の扉でも紹介されていましたね.


しかしこれは素晴らしいです.動画をぜひ見てください.既存のカメラKinectを使って,空間にスイッチを作ることができます.エアースイッチと言われています.それだけでなく,体幹の軸や顔をキャプチャーしつつ,エアスイッチを移動させることもできます.



また,モーションヒストリーといって動いた部位を色によって定量化する機能もついています.写真で言えば,よく動かした箇所が赤くなっています.


これによって,例えば見た目ではほぼ動いていないような神経筋疾患の方の全身をずーっと撮って,少しだけでも動く部位とかを同定することができます.

僕は運動失調症の定量化に使えるんじゃないかと思いました.また片麻痺患者さんの異常パターンの定量化なんかも,もしかすると使えるかもしれません.あくまで想像ですが.




話それますが,開発関連の話で巖淵守先生が強調されていたのが「アルテク」です.身の回りにある常識的なテクノロジーやテクニックの組み合わせること,だそうです.OAKもKinectというゲーム機として開発されたカメラを活用しています.既存のものを利用すれば普及も早いし,変更も早い.変化のスピードに対応できるということでしょうか.

iPhoneやiPadの登場によってアルテクがたしかに促進されました.アルテクによって,それまで不可能だったことが可能になりました.しかもめまぐるしいスピードで.アルテクは多くの人を幸せにしました.

一方で,同時に起こったのがアプリの価格崩壊.多くのアプリが無料で配信され,300円でも高いなぁ,なんて考えますよね.100円のアプリを売って儲けを出せる人はほんの一握りです.社会を変えたい!利用者のために良いものを創りたい!と燃えているエンジニアさんも,その信念だけで開発を続けることはできません.もちろん僕もその一人です.正直,建前だけじゃ開発なんてできんとです(笑) まあそのジレンマを抱えつつ,これからも社会に貢献できるように頑張って行く所存であります.もちろんアルテクで.

最後まで読んで下さり,ありがとうございました.







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