2010年4月23日金曜日

クライエントのエピソードを引き出すには?

Clip to Evernote
すでにiPhoneのsafariがバグったままのtomoriです.
先が思いやられます.

さてウエズさんから,
ADOCを使った時のクライエントの生の言葉がアップされていたので,
引用させていただきます.


クライエントが画面を指差しながら,言った.
入浴はシャワーではなくて浴槽に入るもの.若い時からそうしてきた.
自宅も改造して手すりをつけた,並ばされてシャワーは耐えられない.
職員が忙しいからムリと言うなら諦めるけど,ほんとうは納得できない・・・

目がよく見えなくて指も上手く動かないけど,自宅にある皮細工道具でバックを作りたい.
職員は針が危ないと言うけど,あんたが近くにいれば許してもらえるかもしれない・・・

家族は黙っていたけど,うちの夫は去年亡くなったみたい.
歩けなくてもいい,手芸できなくてもいい,シャワーでもいい・・・墓参りがしたい.

電話はダメだって職員が言って,メモ帳を見せてもらえないから電話番号もわからない.
友達に電話をして話しがしたい・・・会えなくてもいいから声が聞きたい.

孫はもう中学生だから世話をしたいとは思わない.
でも,何かしてあげたいと思っている.
声を聞けるだけでもいいいけど,何かできることをしたい・・・

このインタビューは項目を確認するたびに中断して話が膨らんだので時間を要した.
それでも25分間だった.
それは長いという人もいるだろうが,1日で考えずに1週間,1か月,1年,10年で捉えば,短い.

そばで2年先に働いてる作業療法士に観てもらっていたが,
それは知らなかった,とか,そういえばそう言ったのを忘れていた,と話していた.

そうなんだよ,ボクだってそうだ.
だからこそ,話を聞いて,記録に残せてよかった.



ウエズさんは詩人だからな〜.
事例のエビソードを書かせたら右に出る者はいないかもしれません.
もちろん事例の言葉を引き出せるスキルもあるのでしょうが.
ちょっと感動しました.

このような出来事がたくさん増えるといいですなぁ.

2 件のコメント:

  1. こんにちは、ウエズです。書き込みが遅くなりました。

    さて、プレ版を使ってみての感想ですが、イイです。
    何が困っていますか?という問いは漠然としており、
    やりたいことを引き出すスキルがないと「別にないです」と
    言われてしまいます。

    また、インタビュースキルがあってもクライエント自身が
    目的や意味を意識していない作業の場合、思い出したり、
    そこから話を展開できない場合もあるかもしれません。

    その点、ADOCは日常生活だけではなく生活全範囲にわたって
    具体的なすることの絵を見ながら考えることができるので、
    クライエントとセラピストに双方にとって負担が少ないと
    思いました。

    使用してみて、イラストを見て話が膨らむことが多かった
    ことも大きなメリットだと思います。焦点を絞りやすく、
    介入の目的をお互いに効率的に発見できると思いました。

    これからが楽しみです。
    もっと多くの人が作業遂行に焦点をあてた関わりができそうです。

    返信削除
  2. ウエズさん
    ありがとうございます.今日は夜更かししてしまいました.作業遂行に焦点を当てた関わりというのがADOCの大きな特徴の一つでもあると私も思います.

    少しずつ改良していきましょう.

    返信削除

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...