2012年9月25日火曜日

老健での共同研究者を募集中です!

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作業療法はどこでも楽しくできる!と信じています.tomoriです.


さて私たちADOC project では,老人保健施設での作業に焦点を当てた実践(OBP)について,多施設間共同での無作為化比較試験(RCT)を予定しています
(研究代表者 北里大学 長山洋史).

今回は,RCTの募集ではなく,その前段階として,老健でOBPを現実的に展開するにはどういう方法が良いか,一緒に検討してくださる共同研究者を募集します.

例えば,
・老健でADOC使ってOBPしています!という激熱な方
・老健でOBPやってます!というやり手の方
・OBPやADOCに興味はあるけども,老健でどう実践すればいいのか悩んでいる密かに熱い方

などなど,OBPやADOCに興味がある方ならどなたでも結構です.
(おそらく密かに熱い方が多いのではないかと思いますが)


現在,神奈川の港南あおぞら さんと,福島の楢葉ときわ苑 さんにご協力いただき,
ADOCを使ったOBPについて一緒に検討中です.

港南あおぞら さんは,中村元樹さんたちと一緒に5月からADOCの活用について検討しています.
もともと機能訓練を中心だったとのことですが,本当にご多忙なスケジュールの中,そして利用者さんが機能訓練を希望する中,どうにかADOCを使う時間を作ってもらい,少しずつ作業への関わりが増えてきているとのことです.

楢葉ときわ苑 さんは,福島原発によってもともとの施設から他施設へ移動を余儀なくされ,その施設を間借りしている状況の中での研究協力です.そんな状況でも,この研究に参加することで,作業を通して利用者のQOL向上に寄与したい!という,(侍OTさんより熱いと思われるw)木田佳和さんの強い思いがあります.


また,現在回復期リハ病棟で同じように募集をかけ,現在RCTを進行中ですが,
昨日,共同研究者の一人から以下のようなメールを頂きました.

「今、実習生担当していますが、先日、学生がゴニオメーターより先にADOCを使用しました(笑)  それをみて ジーンときました。今、学生と作業療法の専門性やSDMの重要性について語り合っています。これもすべて研究協力参加させていただいたおかげであり、この研究の意義深さ・素晴らしさだとあらためて感じています。」

私たちはこの研究を通して,共同研究者の皆様,そして施設にも何らかの貢献できればといつも思っています.

ご興味のある方は,メールでご連絡いただけますでしょうか.詳細をご説明いたします.
またお知り合いに老健勤務の作業療法士がいらっしゃったらご紹介いただければと思います.

adoc.projectゆgmail.com → ゆ を @へ

熱いOTの方々をお待ちしております!


最後まで読んでくださりありがとうございました.

2012年9月20日木曜日

作業療法の新しいカタチ-2

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iPhone 5 を取るか,家族との団欒の時間を取るかで,
後者にしようと思っています tomori です.

さて,第 6 回 日本作業療法研究学会・学術大会の抄録を作成しました.
明後日ですが,もし近隣の方がいらっしゃったら,
僕以外の講演や演題発表もスゴイので,ぜひご参加のほどよろしくお願いいたします.




特別講演I
「作業療法の新しいカタチ -ADOC project の紹介-」

 皆様は「新しい」という単語にどのようなイメージをお持ちでしょうか.辞書では,今までにない,今までと違った,新鮮な,生き生きしている,出来たばかりの,進歩的,という説明がなされています.しかし,今回私がお伝えしたい「新しい」というニュアンスは,これらのいずれも微妙に異なっています.どちらかと言えば「温故知新」の「新」.つまり過去の歴史をよく検証するなかで見出された「新しさ」です.
 海外では,医学モデルからのパラダイムシフトしつつある「新しい」作業療法について語られます.一方,我が国の作業療法は医学モデルのパラダイムの中にあります.そしてこれからも大きく変わることはないでしょう.そのことを負い目に感じている作業療法士も少なくないと思いますが,私は逆に海外の「新しさ」を医学モデルに取り込みつつ,「新しい」日本型作業療法を創造するチャンスでもあると考えています.
 今回は,海外の「新しい」作業療法であるShared decision-making(意思決定の共有),Top-down approach(トップダウンアプローチ),Occupation-based practice(作業に焦点を当てた実践)について,我が国の作業療法実践にどのようにtranslation(解釈)すればよいか,そして臨床研究にどのようにtranslation(転換)すればよいか提案することを試みます.改めて見返すと我ながら大それたタイトルをつけてしまったと後悔の念もありますが,皆様一人ひとりにとって,新しい作業療法のカタチを考えるきっかけになれば幸いです.

2012年9月12日水曜日

なぜOTではクライエントという言葉を使うのか

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これでも昔はメンズノンノとか読んでました.tomoriです.
今の僕の格好を見たこと人にはホント笑い話なんだけど(笑)
一応,これでもカッコつけだった(笑)

さて,OTはいわゆる患者さんのことをクライエントと呼んだりする.初めて聞いたのは学生のころの実習報告会.は?クライエントだと? カッコつけやがって,患者さんでいいだろと思った.あの頃は作業療法は治療.困っている患者さんを治すものだと思っていたし,患者さんを尊重するけど最終的な意思決定はOT中心でするもの,という時代だった.

そして時は21世紀になり,違和感を感じる言葉は,患者さま.患者さま.んー別にいいんだけど,もし自分がOTを受ける側になって
 「tomoriさま.今日のごかげんはいかがでしょうか」
 「tomoriさまに私たちは何をして差し上げられるのでしょうか」
なんて言われたら,ちょっとぞっとする.

医療もサービスだと言われるようになって久しい.もちろん接遇やアメニティは必要だけども,本当のサービスは相手の望むことを叶えるのではなく,相手が望んでいない潜在的ニーズを提供することでもある.Appleの製品がそうであるように.



ふと今思ったけど,僕の親しい友だちは患者さまと呼ばない.呼ぶ気配もない.クライエントと言う.てか会話で熱くなってくるとポロッと本名が出てくることもある←やや個人情報流出w 

なんでかと考えたときに,おそらく僕や僕の友だちは,作業療法の本当のオーダーを出すのが医師だと思ってない(笑)患者さんが出すと思っているのではないかなと.オーダーを出すということは,つまりクライエント.だからクライエントと呼ぶんだろう.

そして作業療法の本当のオーダーがあるから,楽しそうに作業療法をやってるのだろう.それが作業療法での Shared decision-making だと思う.図にするとこんな感じ.




ちょっとクセはありますが,読み物としては面白い1冊 → 「患者様」が医療を壊す


最後まで読んでくださいありがとうございました.


2012年9月7日金曜日

機能訓練は作業か?

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スポーツするのが嫌いな体育学博士.tomoriです.
でも最近ジョグしている人がカッコいいなと思ってニューバランスを購入するも,
首を痛めて出来なくなったという軟弱体質です(笑)

スポーツ観るのは好きです.僕は「する」のが好きではないと言っているのです.
実は中学までは体格も大きく,スポーツはできる方でした.
小学校では野球をしていたのですが,4番,キャッチャー,キャプテン.
中学ではハンドボールで左45(つまりエース).
高校では満を持してバスケ部に入りました.SLAM DUNKが全盛期だったので(笑)
小〜中学とバスケ部が無かったので,念願のバスケができる!と思ってとっても嬉しかったのを覚えています.
でも厳しい練習に耐え,自主練,自宅で筋トレ,
いろいろやっても全く上手くなったという実感が持てませんでした.
てか下手なままでした.
ハンドボールの3歩ルールのクセがとれず,あだ名は「トラベ」(トラベリングの略)でした.
そして周りはどんどん上手になっていきました.

2年生になって,これは僕の高校生活の全てを捧げてもベンチにも入れないと思い,きっぱりと辞めました.
一緒に練習を頑張った仲間,面倒を見てくれた先輩に目も合わすこともできず,ホント申し訳なかったです.

僕は中学までは1学年で男子20名でした.僕は「その中で」スポーツが出来ただけだったんです.
そう.井の中の蛙大海を知らず とはこのことです←経験できてホント良かったけど.

初めての挫折でした.今でも夢に出てくることもあるくらいです.
以来,僕の中でスポーツをすることは,挫折と結びついているんですね.
また,スポーツ以外で勝ってやると強く思ってスポーツをするのを辞めたのもその時です.
学位を体育でとったのは全く関係ないですが(笑)

前置きが長くなりましたが,僕がスポーツをしない物語はこんな感じです.
こういう理由で,今スポーツをしていません.
なんでしないんだと言われても,別にオレのことなんて分かってもらわなくて結構と思います.


で,クライエントが機能訓練を強く希望するんで困ってますという相談をよく受けます.
とにかく手を治してくれと言われて困っている.

でも,なぜそこまで希望するんだと共感したことはありますか?
作業療法士だからそこに対応してはダメだ... という呪縛にこだわりすぎていませんか?

僕みたいに,何かを強く希望すればするほど,人生の物語があるはずなんですよね.
園芸なら良くて機能訓練ならダメとかじゃなくって,
それはどうでもよくて,理解すべきは背景にある物語.

この人何で泣いてるか知ってますか?
ワンピースですが


ご存知の方には鳥肌なんですが,ご存じない方にはタダのハナたれネーちゃんです.
でもこれはホントにスゴイシーンなんですよ.

それと一緒で,1場面しか知らないから,
なぜ機能訓練を希望するのか,
その場面しか知らないから理解できないんです.


機能訓練は作業と言えるかどうか.僕はYesです.

作業とは人が行う行為に意味と目的を含むものです.
なので,人がする機能訓練に意味があれば作業です.
なければ家事でも釣りでも活動です.

神戸での研修会 スペシャルゲスト決定!

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ワンピースの32-40巻の行方を知りませんか? tomoriです.
誰かに貸したと思うのですが...(笑)

まあさておき,神戸で企画しました研修会
作業に焦点を当てた実践とは top-down approach ですが,
現在,160名となりました.ありがとうございます.


そして前々から企画しておりましたが,ライトニングトークもすることになりました!
ライトニングトークというのは,参加者に短い時間でプレゼンしていただくことです.
どれも最新の内容で,まさに稲妻のような衝撃を皆様に与えてくれることと思います.
今回は西日本の先生方にお願いしました.

籔脇 健司 先生(吉備国際大学):包括的環境要因調査票(CEQ)の紹介
 籔脇先生はご自身で開発された新しい評価であるCEQについてご紹介いただきます.



寺岡 睦(吉備国際大学大学院修士課程・大杉病院):OBP2.0・作業機能障害の種類と評価(CAOD)の紹介

 寺岡先生は,かの京極真先生の院生であり,現在開発中であるOBP2.0という新しい理論と,その評価であるCAODを紹介していただきます.

平松 良啓(西宮協立リハビリテーション病院):OBPの事例紹介

 平松先生は,僕が企画しているRCTの研究協力者であり,そのミーティングの中で僕がビックリするくらいの興味深い事例を紹介してくださったので,ぜひこの研修でも!とお願いしました.



ということでポスターにもお名前追加させていただきます.





クリスマス前の神戸でお会いしましょう(笑)


最後まで読んで下さりありがとうございました.




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