2016年12月30日金曜日

2017年もよろしくお願いします。

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新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。

先日実家の事務用品にオジーが来店し、ハサミを眺めて悩んでいたのでカミさんが声をかけて用途を聞いていたところ、「牛のタマを切るにはどれが良いかね?」と質問されたそうです(笑)tomoriです。それって専用の器具とかないんですかね…

ちなみに昨日は10〜20年来の同級生と久しぶりに会い、マンゴー農園でサトウキビ畑に囲まれながら半袖でバーベキュー。しかも肉と岩ガキと日本酒と泡盛と赤ワインという、まぁ全く意味が分からないけど楽しかった大晦日でした(笑)



そして半袖半ズボンで日の出を見ています。7時半でした。遅!(笑)




さて朝から安宅さんと孫さんという大好きなお二人の対談を拝見し、二日酔いも覚めてしまうほどの衝撃。何となく今後の自分自身の方向性が見えてきました。


http://diamond.jp/articles/-/112719


この対談で、孫さんは、私は大半の仕事は、AIやロボットに置き換わると考えています。具体的に、人間に残る仕事は3パターンしかないでしょう。一つが「スマートクリエーティブ」。新しい薬を作ったり、家具をデザインしたりするといった仕事です。二つ目が「コミュニティー・スケールビジネス」で、接客などヒューマンタッチなものです。最後に「シビック・エンゲージメント」、金銭を伴わないボランタリーな社会活動ですね。


と述べています。クライエントの人生をコミュニティレベルでコ・クリエイトするボランタリーな作業療法は(笑)、まさにこの3つ全てを包括してる仕事だと思います。作業療法はAIに取られないのではないかというオクスフォード大学の研究結果がありました。


しかし僕は常々二極化は避けられないだろうと言っています。つまり、できる人の仕事は奪われないが、多数の人の仕事は無くなるのかも知れないと思います。結局のところ機械に取られないということはヒトの能力に頼ることと同意ですから。



ADOCを開発しようとしてた時、齋藤さんと一緒に玄侑宗久さんにお会いすることがあり、いまこんなの開発してて、これってうちらの仕事を奪うことになるんでしょうか?とお尋ねしたところ、いやむしろこれはケアが個別化されるから今の仕事をより促進するだろうと、お前開発者なのに何も分かっとらんなぁという感じで諭されました。


確かにADOCでは作業療法の仕事を生みだすことが出来たと思っています。面接で本人にとって大切な作業を見つけられたのならクライエント自身で良くなっていくるというだろう、と言うのは今本当に求められている支援です。しかしそれは100%放任になることもあり、諸刃の刃なのかも知れません。

作業療法士には、人・環境・作業という幅広いアセスメントに基づき、クライエントを陰ながら導いていく力が求められます。この3つを掛け合わせるとこがミソで、1つ1つしか見れなければ、いずれ機械に取って代わるでしょう。てか1つ1つは機械に任せた方が、より3つの掛け合わせに集中できるでしょうね。


しかし作業療法の永続のためには、教育だけでなく、研究、臨床実践、そして政治やコミュニティ活動、色んなことを掛け合わせて進めていかなければなりません。今年も色んなことにバランスよく働いていきたいと思います。

2017年も仲良くして下さい。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


2016年11月15日火曜日

クライエントと職場とOBP②

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OBPってoccupation-BAKA-practiceだと聞いたことがあります。tomoriです。

ADOC projectの目的は、楽しく作業療法をすることです。そのためにはOBPをすることだと思って、2012年神奈川OBP神戸OBP2014年福岡OBP、と企画しました。OBPをみんなができるようになるために事例本も企画しました。

で、僕もOBPをやろうと思って臨床に出ました。でも、いざ臨床に出てみると、方法を知っているだけでは出来ません。OBPを頭で分かっていても人はできるわけではないし、OBPをやろうという行動に移すわけではないんです。

OBPを頭で分かっていても出来るわけでもない、という感じがよくよくわかりました。

じゃどうすればいいのか。occupation-BAKAじゃなくてもOBPができるようにすればいいのだろうか。色々悩んでいたところに、小樽臨床作業療法研究会さんに呼んでいただき、僕の後にプレゼンした琉球OTさんの話を聞いたわけですよ。これまで彼の話は幾度となく聞いたのですが、まるで違って聞こえました。そして彼の凄さを改めて感じました。

そこで、彼の話を多くの人に聞いてもらいたいと改めて思って、研修会を企画しました。これまでOBPを少し勉強したけどいざ実践となるとどうすればいいか分からない、興味があるけど全くわからないという方、ぜひこの研修会にお運びください。臨床家の僕がオススメする企画です。ただただ聞いてほしいという思いだけで、無料で開催することをお願いしました。

特に、東北の方に聞いていただければと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました。



2016年10月24日月曜日

作業療法のタイムカプセル

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日々半袖半ズボンのtomori@宮古島です。11月は、仙台、東京、長崎へと出張なんで、交代浴っぽくならないかな。



さて、光栄にも作業療法ジャーナルの「提言」を書く機会をいただきました。活字は何年も残るものです。今回、ブレインストーミング的に実現可能性など無視して自由気ままに作業療法について提言し、2026年にどうなってるか再確認してみるという、言わば「タイムカプセル」的な遊びを試みたいと思っています。

僕が幾つか提言していますので、賛成か反対か、投票していただけますでしょうか? その結果を原稿に書き足したいと思います。また、その他にも面白い企画がありましたら、ぜひご提案ください。面白かったら採用させていただきます。

締め切りは10月末日まで

ぜひご提案いただき、2026年にどうなっているのか、一緒に振り返りましょう。読者の皆様のランチタイムの話題の一つにでもなれば幸いです。

アンケートはこちらから

どうぞよろしくお願いいたします.


2016年10月15日土曜日

僕らはなぜ「作業で語るマネジメント」を書いたのか?

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次女が「公園に連れてってー」とわめいているので車を出したとたん,次は「パパはしゃいで〜」というのでテンション上げてみたのですが,よくよく話を聞いていくと,「急いで」と「はしゃいで」を間違えていたようです.tomori家です.




遅くなりましたが,ようやく作業で結ぶマネジメント(通称マネジメント本)が出ました.9月の札幌学会でのお披露目で,お陰様で販売数1位をいただきました.Amazonでも,作業療法部門1位でした.ありがとうございます.


この本ですが,企画したのは約2年前ですね.WFOTのときかな.みんなで話してて,僕以外はその部署のトップなんですが,やっぱ皆さん結構な辛酸を嘗めてるんですよ.その時,僕は白鳥をイメージしました.ちょうど講演とかで呼ばれる時期でもあったし,人から見える水上の部分は優雅に見えるかもしれないけど,水中では物凄いバタ足してんじゃんって(笑) そうです,彼らは必死こいてやって今の環境を作り上げていました.そして周りの皆さんもその最中でした.じゃこれを次作のテーマにしようではないか!と,みなとみらいのクィーンズスクエアでビール飲みながらみんなで話してたんですよね.

つまり,軌道に乗ってからの成功事例だけでなく,軌道に乗るまでのプロセスを共有したかったんです.事例本で理想を示しつつ,マネジメント本ではそれまでの道筋も共有したかったんです.

事例本がエレガントな本なら,マネジメント本は泥臭い本です.著者たちのリアルが赤裸々に描かれていますが,書いてある方法を「そのまま」マネしてもうまくいかないかもしれません.何をどう考えてそれをしたのか,という目的や理由を読み取って,ぜひみなさまの環境に合わせてアレンジしていただければと思います.

本を読むメリットは,その道のエキスパートが長い期間かけて得た経験が,ぎゅっと圧縮されて,その美味しいところを短期間で学ぶことができるからです.ぜひ,著者らが数年かけて実践できるようになったことを,読者の皆さんはその半分で出来るようになり,その空いた期間で新しい何かを生み出し,作業療法を前進させてください.その「スペース」を作るために,僕らは「作業で語るマネジメント」を書きました.


最後まで読んでくださりありがとうございました.

マネジメント本の目次はこちらから



2016年8月27日土曜日

少しずつ世界に広まりつつあるADOC

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庭の草刈りをしてたら植木まで一刀両断してしまいました.tomoriです.
こんな感じで,ゆっくりとパサッと木が落ちていく瞬間をみました(笑)
「一刀両断 居合」の画像検索結果




さて,友人で共同研究者のDr. Levackが,オーストラリアPT協会の目標設定に関するセミナーで,ADOCについても紹介してくれたそうです.Thank you William!!



彼はオタゴ大学大学院で,研究指導を専門で行う上級講師です.おそらく世界で初めてと思われる,リハビリテーションにおける目標設定の著書,Rehabilitation Goal Setting: Theory, Practice and Evidence,の編者で,目標設定をテーマにCochraneにも載せています.

彼と一緒にADOCの英語圏バージョンの開発しています.お互いなんやかんやで忙しくって,だいぶ時間がかかっていますが,個人的にはADOCは海外でこそ有用だと思ってます.普通に考えて,外国人に面接しろ,っていったら大変ですよね? いま日本でも都会のほうでは外国人を担当することはわりとあると聞きます.その機会が日本よりも海外のほうが多くなる→ADOCが役立つ,という仮説です.はやくこの検証をやってみたいですね〜.



またおとなりの韓国では,Kong教授にお招きいただいて,澤田さんと一緒に怒涛の8時間セミナーを開催したり(笑),ぜひADOCの韓国バージョン開発もやろう!という話になっています.


Kong教授も韓国でOBPを普及させるべく,精力的に活動されています.大ベテランであるにも関わらず,新しいものを取り入れる姿勢があり,周囲からの信頼も厚いです.OBPの楽しさをシェアしたい!という僕らADOC projectで,貢献できることがあれば協力していきたいと考えています.



急性期医療のインフラが整えば,次に必要となるのは社会参加を目指すリハビリテーションです.また言わずとも世界レベルで高齢化社会まっしぐらな状況で,予防的な観点でもリハビリテーションは必要とされています.

そこで世界中どこでもダウンロードによって入手可能なADOCがお役に立てるだろう,というのが開発前からの大きな目標(野望?)でもあります(笑)

その割には,海外に向けて発信がなされていないなぁと反省しながら,今日のブログはここまで.

最後まで読んでくださりありがとうございました.






2016年8月19日金曜日

近々,依頼原稿が2本出ます

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姪っ子内で大流行の結膜炎になぜか最も遠い僕が感染してしまい,出勤停止をくらってます.tomoriです.僕の右目はもとから二重なので,それでまぶたが腫れたと診断したんじゃないかな〜.充血も引いてるし.

さて,体は元気なので内勤しています.

すっかり研究論文執筆から遠のいていますが,
近々,依頼原稿が2編出ます.

1) 作業療法研究・理論的枠組みのこの10年(8月25日発刊)
これはOTジャーナル 50巻記念企画で,「いいですよ〜」なんて引き受けてしまったのですが,この企画が過去2回あったことに気づき,1回目が佐藤剛先生,2回目が吉川ひろみ先生というレジェンドの先生がたで,しかも過去の文献を丁寧に分析されているじゃないですか... 僕も過去10年分の理論や学問,「作業療法」,「OTジャーナル」の研究論文,英語論文などを分析して,下記のようにまとめました.

"医療の中で作業療法が制度化されて50年余.作業療法は常に内在的な違和感を抱えつつ,さらにエビデンスという「数字」を求められるようになってから,外部からの批判も一層強くなった.内外からの批判に耐えるため,唯一の拠り所が作業療法理論であった.
 理論にこだわる専門職の姿は,周囲には閉鎖的で意固地に写ることもあったかもしれない.しかしここ10年で,理論から実践理論へと発展し,それがRCTにもつながった.そこで初めて作業療法の成果が,作業の目的的利用だけでなく,手段的利用においても,おぼろげながら「数字」で示されるようになってきた.すでに作業の目的的利用は,MTDLPに台頭されるように地域での活躍が期待されている.また作業の手段的利用も,従来の徒手的な機能訓練を超える効果があることが示され,今後医療の中で作業療法の位置付けが見直されるだろう.
 このような観点から,誤解を怖れず言うならば,「作業療法は◯◯ではないか?」というのが今回の結論である...(後略)"

この◯◯が結構面白いので(笑),機会があればお手にとっていただければと思います.


2) わかりやすい論文を書くために−文献の読み方・使い方−
  第5回 「◯◯◯◯」(35巻5号 予定
 これは学術誌「作業療法」の臨床講座で,タイトルが面白いです(笑) 僕が医学書なんて無い宮古島の離島で,ITを駆使して研究論文を集めて整理して読んでいる工夫だったり,文献検索の方法,引用の仕方など,いろんな工夫を書きました.そして,実際に齋藤さんと一緒に書いた論文をもとに,引用の仕方などを解説しました.

 事例報告を執筆した当時,ADOC関連の論文は一遍しか発表されていなかったが,その後,満足度の信頼性と妥当性,ADOC適用のカットオフ,ADOCを用いたランダム化比較試験を報告し,さらにADOCの小児版であるADOC for school,麻痺手の使用を促すためのADOC for handも開発した.現在では,海外の研究者と共にADOCの国際バージョンを開発している.単発に終わらず発展性のある研究をするためのポイントは,「◯◯」ことである.それこそまさに筆者らが有能だった訳ではなく...(略)
 本稿でも紹介した通り,情報化社会においては「だれでもどこからでも」世界中の文献にアクセスできるようになった.もはや小人でも地方でも,◯◯すれば,工夫しだいで発展性がある研究はできる.これから全国津々浦々で作業療法研究が活性化され,作業療法の臨床力が底上げされることを期待して止まない.

このタイトルでもある◯◯もまた結構面白いので(笑),機会があればお手にとっていただければと思います.


田舎にいながらも,何かと「研究」から離れられないようだと感じています.
最後まで読んでくださりありがとうございます.








2016年8月14日日曜日

マネジメント本が変えること2

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滝のような汗を、1日に三度経験しました。インドアで過ごしたい。tomori です。



さて、事例本発売直後から企画が始まったマネジメント本が、『どうにか』9月の札幌学会に間に合いそうです。

マネジメント本。管理者になって変にカチコチになった頭をほぐしてくれるだけでなく、ヒラ社員の視野を広げ、両者がOBPという共通の目的のために結びつき、より良いOBP環境作りにつながるような本になってほしいというのが、僕らの願いです。

そのために声を大にして言いたいのが、これは管理者、リーダー、起業家だけの本ではないということです。マネジメントとは、セルフマネジメントの結集なので、関係ない人などいないのです。

特に臨床に出てから、そのことをホントに良く実感します。


マネジメント本には、自分の手の届く持ち場で、ゼロ始めるためのヒントがたくさんあります。

みなさんのはじめの一歩を後押しできれば、編者としてこれ以上の幸せはありません。

最後まで読んでくださりありがとうございました。




2016年8月9日火曜日

僕はもしかすると何年も前からこの日を待ちわびていたのかもしれない

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地域の祭りのちびっこカラオケ大会に長女を参加させ,歌わせたのはKANの「愛は勝つ」です(笑) tomori家です.「ここは優しく気持ち込めて!」とか,「もっと元気よく!」とか,愛も知らない娘と一緒にあんなに練習したのに,本番でキーを4つあげるつもりがなぜか4つ下げられてしまい,最初から最後まで音はずしながらも元気に真剣に熱唱するわが子にちょっと涙目になりました.




ちと長くなりましたが,岡山県は吉備国際大学へ行ってまいりました.マブダチで共同研究者の竹林崇さんとADOC for handに関する研究打ち合わせをしつつ,かねがねから機会があれば一緒にお仕事したかった最強の研究者 京極真さんにお会いしてきました.

「今日はブレストで行きまーす.ぶっ飛んだ意見をお願いします」とお声掛けした直後から,日本人らしい会議始めの遠慮など全くなく,わずか1分の休みもなく,ほんの1滴の水も飲まず,アクセル全開で6時間ぶっ通しで話してました(笑) 6時間ですよ... 

京極さんは,研究に対して本当に聡明で,真摯で,何より努力家でした.竹林さんは相変わらずのご慧眼で,ズバッと話の本質を突いてきます.


「僕はもしかすると何年も前からこの日を待ちわびていたのかもしれない」



と,帰りの飛行機の中で思いました.知識だけでなく人格まで優れた人が同世代にいることを誇りに思いつつ,しかも目的を共有しながら切磋琢磨する関係にあるという自分に幸せを感じつつ,帰路につきました.

他の何にも代え難い仲間... これからも愉快な仲間と一緒に,楽しい未来を創っていきたいと思います.


最後まで読んでくださりありがとうございました.







2016年6月25日土曜日

教えるという行為に思うこと

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禁酒30日チャレンジ 無事終了しました.tomoriです.自分にも行動を選択できる意志があることを実感できて良かったです.



さて,教える,教わるという行為に近頃思うのが,世の中便利になりすぎて,ホント主体的に勉強する人と受身的に勉強する人の差が明確になってくるだろうという期待と危惧です.

僕が好きな本の 思考の整理学 (ちくま文庫) の一節ですが,
いまの学校は,教える側が積極的でありすぎる.親切でありすぎる.何が何でも教えてしまおうとする.それが見えているだけに,学習者は,ただじっとして口をさえあけていれば,ほしいものを口へとはこんでもらえるといった依存心を育てる.学校が熱心になればなるほど,また,知識を与えるのに有能であればあるほど,学習者を受身にする.本当の教育には失敗するという皮肉なことになる (pp18)
と述べられています.ここで受身というのは,真面目に学習するとかしないとかじゃなく,問題(課題)を自分で作る能力の損失だと僕は解釈しています.

僕もADOCシリーズを開発したこともあり,技術のパッケージ化とかクリニカルクラークシップとか,システマティックに大賛成の人間です.しかしこれらのツールは,あくまで「学習者自身が学ぶ機会を創出するため」に作るわけであり,学ぶというのは,他人のの正解を探すことではなく,クライエントや自分自身とのインタラクションを半構成的に創りだすことで,自分自身で問題と答えを作るためのツールでなくてはならないと思っています.

とりあえずここまでで・・・

最後まで読んでくださりありがとうございました.





2016年6月4日土曜日

これから求められるのは「対話」と「自律」

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ひょんとしたことから実は断酒10日目のtomoriです.僕は量はあまり飲みませんが,カミさんに「臨月とか関係なく飲んでたもんね」と言われるくらい毎日晩酌してました.今回,断酒を連続30日続けた後,飲み会で飲むくらいに落ち着かせようと思っていますので,どうか皆様も断酒期間中はご協力のほどよろしくお願いいたしますm(_ _)m



さて,言うまでもなく,今や個人では仕事ができない時代になってきています.複数のメンバーが集まり,その総和で評価されます.その際,同質性と多様性のバランスが難しくなってきます.

バンドで言うならば,ギターだけだとまとまりは良いが深みが足りない.しかしボーカル,ギター,ベース,ドラムが揃うと,深みが出てくる.みたいなイメージですかね.

ただ同質性が高いメンバーだと総和の拡がりが狭くなりますが,似たような特性を持っているので,プロジェクトの方向性はまとめやすいです.一方,異質性が高いメンバーが揃うと,メンバーの違いが明確になり,総和の拡がりがあるが,お互いに思考が異なるため,意見がぶつかり合ってコンフリクトが生じやすくなります.



島国である日本.民族の98.5%が日本人です.世界的に見てもちょっと異例です(リンク).文化背景的に多様性を認め合うことを得意としていないので,異質性が高いメンバーでプロジェクトを動かすことがそもそも苦手なのはしょうがないですね.

グローバルな視点からは多様性が求められるけども,日本では多様性を活かすことが苦手.仕事はこのような「ギャップ」のあるところに生まれるのかもしれません.



じゃ多様性を活かすために必要なスキルは何か? 僕は「対話」と「自律」だと思います.

プロジェクトが進むために対話で最も優先されることは「建設的」であることだと思っていました.でも,あんがいそうでもないなと先日Social work labの諸留さんとお話させていただいたときに感じました.そう.人はロボットではないんです.プロジェクトを進めるだけなら,それこそAIで良いでしょう.人がする仕事,人にしかできない仕事は「感情」を扱うことです.「対話」では,表情,言葉の使い方,話の間,言い回し,傾聴などを通して,「感情」を大切に扱うことが重要だなぁと思いました.昨今,僕も特にそうですが,メールやチャットでのいわゆるオンラインでのコミュニケーションが主で,オフラインでの対話がめんどくさく感じることがあります.あと対話の思考スピードが極端に低下しました.これじゃダメですね〜.対話力高めたいです.

つぎ「自律」.「自分コレできるし」という自分自身へのOKがないと,コレ以外はできなくて良い,という潔いあきらめができません.この一種のあきらめが,自分の中で多様性を受け入れるスペースを作るのではないでしょうか.そのスペースがないと,常に相手の能力への羨望や嫉妬が湧いてきて,自分のパフォーマンスへの集中を阻害します.また,自分へのOKとかいうと,自分には他人の誇れるものは無いし...と考えがちですが,その発想自体が同質性が高い人としか付き合ってない証拠です.自分は何もできないというOTは沢山いますが,OTとばっかり付き合うからそうなるわけで(笑),少し外にでればOTなんて誰も知らないレアキャラですよ(笑) 



いま,自分のキャパを省みることなく仕事やプライベートにおいて沢山のプロジェクトを受けてしまって,自分でも全てを把握できておらず中途半端になっているのが非常に申し訳ないのですが,こればかりはコツコツやるしかないのです.


ではでは.最後まで読んでくださりありがとうございました.



2016年5月29日日曜日

学術誌「作業療法」の過去10年で面白かった論文を紹介します.

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地元の部落対抗バレーボール大会に出てきました.tomoriです.よく分からないのですがサーブが決まりすぎて,前腕の屈筋群を痛めました.後衛でほとんどボールも受けてないのですが,疲労困憊です.



さて,わけあって機関誌「作業療法」の研究論文の過去10年分,295編をレビューしています.その中で,面白かった研究を紹介したいなと.ちなみに僕が面白い!と思うのは,研究として質が高いとか,デザインが厳格かどうか,というよりイシューを取り扱っているかどうかです.イシュー度が高い研究とは何なのかについては,この本を読んでください.



どんなに厳格な研究デザインであっても,その結果が世の中にとって何のインパクトを持たなければ意味がない.とまでは言わないが,インパクトが低い研究をいくら沢山やってもレバレッジが効かないんですよね.さておき,いくつか紹介します.



33巻 1号, pp. 67–74
統合失調症の認知機能障害に対する個別作業療法の効果
島田 岳, 小林 正義, 冨岡 詔子

要旨:統合失調症の認知機能障害に対する個別作業療法の効果を検討した.新規入院患者を対象に,目標指向的な個別作業療法群(介入群)または課題指向的な作業療法群(対照群)に任意に割り付け,3ヵ月後の効果をBACS-J,PANSS,GAFで評価した.41名が対象となり介入群は25名,対照群は16名であった.介入前の評価には両群間で有意差はなかった.3ヵ月後,介入群ではBACS-Jの言語性学習記憶,ワーキングメモリ,言語流暢性,注意と処理速度,遂行機能,総合得点,PANSSの陽性症状が有意に改善した.本研究は目標指向的な個別作業療法が回復早期の統合失調症の認知機能障害と精神症状を改善させることを示している.

→精神科では診療報酬体系が1日50人以内(これでも減った)となっており,個別作業療法が実施しにくい状況が長々と続いています.それとは反して,やれ早期退院促進やら,長期入院クライエントの高齢化でADLの介助や身体訓練が必要だったりと,個別で作業療法を行わないと厳しい状況にあります.このイシューに対して,対象者は多いとはいえないが,対照群を設けて介入を行い,良好な結果が得られています.今後,さらに研究デザインを洗練させることで良い研究へと発展するだろうと思われます.



認知症患者に対するコンピューターを用いた認知機能向上訓練の効果―前頭連合野機能を基盤とし個人の能力・興味にテーラーメイド可能な訓練の開発と試行から─
竹田 里江, 竹田 和良, 池田 望, 松山 清治, 石合 純夫, 船橋 新太郎
31巻 5号, pp. 452–462

要旨:ワーキングメモリ機能,目的志向的行動の計画や実行など前頭連合野機能を基盤にし,個人の興味・関心や遂行能力にテーラーメイド可能な訓練を開発した.今回,アルツハイマー型認知症の1症例に施行したところ,語の流暢性,抑制コントロール,記憶機能に向上を認めた.また,日常生活面での記憶,見当識,会話に改善が得られ,うつ状態評価尺度や症例の感想から情動面の改善も示唆された.本訓練は実生活に密着した内容で,対象に合わせて課題の難易度や題材を設定できる.単なる反復的な記憶訓練ではなく過去の記憶やアイディアの創出を刺激することを意図している.こうした特徴が症例の認知・情動の両側面の機能改善に寄与したと考えられた.

→やはりICTの活用は今後重要なテーマになってくると思いますが,いまのところただのキャッチーなゲームばかりで,期待度と現実のギャップが大きい領域でもあります.このギャップが大きいところにイノベーションが隠されているといっても過言ではないでしょう.現状,脳トレなどのゲームは,そのゲームのレベルは上達するけども,他の認知機能などへの汎化は難しいとされています.その一方で,青年期うつ病患者向けの認知行動療法をベースに開発されたゲーム,SPARXは,対面式の心理カウンセリングよりうつ症状を軽減させる効果があるそうです.本研究も1例ではありますが,将来性は高いと思いました.そして本来事例報告とはこうあるべきだろうと思いました.



休日リハビリテーションの有効性に関する研究の分析
澤田 辰徳, 小川 真寛
33巻 1号, pp. 11–23

要旨:国内外の研究から休日リハビリテーション(以下,休日リハ)の実施状況や効果を調査し,傾向と課題を明らかにすることを目的とした.PubMedおよび医学中央雑誌より20件の調査が抽出できた.調査的研究では休日リハ実施施設が増加傾向だがマンパワー不足の問題が明らかになった.実験的研究では入院期間(length of stay;以下,LOS)を調査した報告が多く,休日リハにより全体のLOSが短縮した報告は3件,サブグループで短縮した報告は3件,短縮が認められない報告は6件であった.成果の傾向は一様ではなく,今後,休日リハの日数や介入量,関連職種などの様々な要因を検討し,ランダム化比較試験などの質の高い研究を行う必要性が示唆された.

→我らが澤田さんの研究.ぼちぼち医療福祉における,厚労省の診療報酬の決定プロセスだったり,現場のブラックさだったり,色んな面で現場の医療福祉職が振り回され,週末までもこき使われる現状に少し嫌気がさしています... これから高齢化社会を迎えるにあたり,財源・人材は非常に貴重なものです.効果的に金と人をまわさなければいけない時期にあります.点数つけるかつけないか,ちゃんと検証してからにしてほしいです.でないと現場がますます疲弊していきます.澤田さんの研究は文献レビューではありますが,「科学的」に検証してから点数や現場をどうするか意思決定してほしいものです.



CI療法における麻痺側上肢の行動変容を促進するための方策(Transfer Package)の効果
竹林 崇, 花田 恵介, 天野 暁, 髻谷 満, 小山 哲男, 道免 和久
31巻 2号, pp. 164–176

要旨:【はじめに】Constraint-induced movement therapy(以下,CI療法)におけるTransfer Package(以下,TP)は日常生活における麻痺側上肢の行動を変容させる手法である.本研究では,TPの長期的な効果について検討する.【方法】研究デザインは2施設,単一盲検,偽無作為化比較試験である.対象者をCI療法にTPを導入した群(TP+群)とCI療法からTPを除いた群(TP-群)に割り付け,CI療法後6ヵ月間,麻痺側上肢の機能を調査した.【結果】TP+群は-群に比べ,6ヵ月後に麻痺側上肢は有意に改善した.【結論】TPは麻痺側上肢の長期的な改善を促す効果的な手段である.

→前も紹介しましたが,竹林さんのRCT.そもそも慢性期の麻痺手は治らないという定説を塗り替えるばかりか,訓練終了後の6ヶ月後でも機能が改善していくとは(笑)それだけでなく,作業療法最大の仮説と言われている,Mary Reilly「人は心と意志に賦活されて両手を使うとき,それによって自身を健康にすることができる」の検証に大きく前進させた研究でもあると個人的には思っています.作業療法の本質,まさにイシュー度高いし,解の質も高い,これぞ良質な研究ですね.本文に事例を載せていて,それも型破りな書き方で個人的には面白かったです.



他にもいろいろありますが,眠たいのでここで失礼します(笑) 研究のレビューって,どれだけデザインの質が高いか,で評価されがちです.RCT至上主義ってやつですかね.もちろんRCTが今後EBPを行う上で重要になってくることはよくわかりますが,いくらRCTでもイシューが低ければ意味がないと僕は思っています.研究のための研究はしたくないですね.ではでは.


最後まで読んでくださりありがとうございました.





2016年5月28日土曜日

Journal of Physical Therapy Scienceが叩かれたらしい

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暑くて眠れず夜中に仕事しています.tomoriです.梅雨で29-30度はさすがに辛い.しかしついこの間,秋田県が30度超えてると聞いて,びっくりしました.



さて,理学療法科学学会が出版しているJournal of Physical Therapy Science(JPTS)がアメリカのJeffrey Beallさんというブロガーに叩かれているようです.理由は以下の通り(カッコ内は僕の解説)
  1. 毎月50本が通っている(通りやすい)
  2. 編集長や編集委員などが見当たらない(誰が編集・査読しているか分からない)
  3. 論文が2-4ページと短く,ほとんどが4-5週でアクセプト(早すぎるということはちゃんと査読していない,すぐOKしているなどが考えられる)
  4. 出版社がある日本以外の国の著者が多い(←悪いこと?)
  5. self-citationが多い(インパクトファクターを釣り上げている)
  6. Peer Reviewの根拠がない(2と同意)
などが理由だそうです.実際に確認してませんが,これが本当だとするとちょっとやり過ぎかもですね.

僕も,一人で初めて英語論文に投稿したのはこのJPTSでした.あの頃はインパクトファクターもなく,minorな雑誌でした.それでも自分の英文が活字になって掲載されたときは,次に繋がる大きな自信につながったのを覚えています.

英語が苦手な日本人にとって,ファーストステップ的な雑誌の役割もどこかで必要かとは思いますが,上記の指摘のようになるとちょっとやり過ぎだろうと言われても仕方ないのかなと思います.ともかく個人的には,JPTSの掲載が僕の英語論文を書くモチベーションアップにつながったことは間違いなく,JPTSさんには感謝しています.



なぜこんなことを取り上げたかというと,ここ10年で,教員になるための研究業績,そして大学院の修了も,インパクトファクターで決まるような,ちょっとえげつない世の中になってきました.さらに,ITの普及によって「紙面の関係でより良いものを選定しなければいけない」という概念がなくなりました.この2つの歪みがJPTSに集中したのでしょう.つまり,この件は,なにもJPTSだけが責められるわけではなく,僕も含めJPTSに投稿した著者も加担していたという,反省をもって取り扱わなければいけません.

そしてオープンアクセスのジャーナルは他にもごまんとあります.そんな今だからこそ,地に足をつけた研究スタイル,そして研究者としての正しい倫理観を持つことが,長期的な生き残りに繋がるのかもしれません.



また,論文の編集や査読に携わる機会が増えてきてる昨今,改めてエリを正さなければと思ったのです.僕はいま日本臨床作業療法研究の編集長で,その他多数の論文を査読する立場にあります.査読するときには,論文が掲載されることの成功体験を多くの人にしてもらいたいという気持ちと,こんな論文は掲載できないだろうという気持ちと,常にジレンマを感じます.優しい僕は(笑),前者の気持ちが優位ではあるのですが,上記のJPTSのような指摘があると,ハリボテの成功体験は逆に当人にとって良くないかもしれません.

あ,あと,日本作業療法士協会のAsian journal of Occupational therapyも体制を整えていこうと学術部が頑張っています.僕も査読委員として応援するつもりですが,JPTSの同じ轍を踏まないことを期待しています.



最後まで読んでくださりありがとうございました.






2016年5月15日日曜日

お金がないから地域包括ケアシステムです。ではたぶんうまくいかないかな。

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施設にいて地域には出てませんが、今日は地域について語ってみたいと思います。tomoriです。

すみません、長いです。

2025年に向け、沖縄県ではPT,OT,STの県士会3団体がタッグを組み、4月から一般社団法人 沖縄県リハビリテーション専門職協会なるものを立ち上げたそうです。今年度は県から委託費をもらいつつ、主に地域包括ケアシステム構築に向けた人材育成、人材管理・紹介、研修会などを行うそうです。昨夕はその一環として宮古島での説明会でした。

POS揃い踏みというのがとても良いなと思いました。地域ってどの職種がイニシアチブを取るかという椅子取りゲームになるのかなぁと思ってましたが、利用者の立場ではいうまでもなくどの専門職も必要な訳で、そのニーズに3団体が一丸となって応えることが、地域、市民に対する専門職として真摯な姿勢ですよね。


さて、地域包括ケアシステム。市民の健康を、より川の上流から攻めるという目的では素晴らしいことです。長く心身の健康を保つことは多分QOLの底上げになるでしょう。そして、介護保険などの共助に依存しつつある社会の中で、健康は自ら創るものという自助の必要性を再認識してもらうことも賛成です。この辺にセラピストの自立支援と地域作りへの働きかけが期待されるところです。

ただ、日本の健康寿命は現時点でも高く、アメリカなどと比べて伸びしろは多くはないことを理解しておく必要があります(アメリカが今の寿命の伸び率でいくと今の日本のレベルになるのは30年後と言われています)。また、現時点でも介護予防の効果があると言っても、サンプリングバイアスの混入が加味されていない報告が多いと思われます。つまり介護予防の教室とかに参加する高齢者はもともとが健康志向であるはずなので、本当に問題なのは教室に来ない人たちに効果があるのか、どういうアプローチが良いのか、科学的な検証が必要かなと感じます(その点、首都大の石橋裕さんの閉じこもりの方の作業とQOLの関連をみた研究は興味深かったです)。認知症予防効果の話がもう少し前に出てきた方が良いかなと個人的には思っています。


一方、地域包括ケアシステムの実現を費用削減を目的で説明し始めると、その達成は難しくなるので、個人的にはやめた方が良いかなぁと思います。

1番の理由は、地域包括ケアシステムは高齢者個々人の行動変容を促すために行われているはずなのに、経済のマクロの視点で説明されると集団心理が働くからです。人は、多く集まれば集まるほど、誰かがやるさ、自分1人が頑張ってもどうせ変わらないよ、と考える傾向にあります。しかも何兆何千億円とか、人口が何千万人とか、大きすぎてピンと来ない数字です。その結果、個々人のコミットが弱まり、システム構築はうまくいかないのかなと。僕なら、あなたが病気になった場合とならない場合とで、あなたの生活費、あなたの医療費、娯楽費、介護負担によるあなたの子供の家族の生活、孫の学費、がこう変わります、という説明をするかなぁ。あと消費税の話とか。そこまで落とし込んで行かないと、市民は地域包括ケアシステムを身近な問題に感じないでしょう。

2番目は、現行の介護保険システムでは介護予防にインセンティブが働かないからです。もはや介護保険は公共工事に変わる雇用創出ですので、倫理観の薄い支援者はどんどん介護サービスを加えていきます。そして宮古島の1万人あたりのヘルパー事業所数は全国平均の約3倍、デイサービスは1.7倍です。全国平均の高齢化率が25〜26%、宮古島は21%なのにサービスは多い。それくらいみんな生活が掛かっているので仕方ないことです。宮古島に限って言えば、もう介護を公共工事的して地方移住を促進してしまうのも手かもしれません。そのためには市町村持ち出し分を、移住者がもともと住んでいた都市部が持つことにしないといけませんが。ちなみに去年の都市部の高齢者へのアンケートでは、宮古島は何と介護移住先の人気ナンバーワンです(笑)

また3番目に、マクロ的な見方をすると、いま国全体の財源的には年金11兆、医療9兆、介護2兆円です。頑張って介護予防の無駄遣いを減らしても、生きてる限りは年金は支給され続けるわけで、生き方と併せて逝き方も考える必要があります。しかも医療経済学では、介護予防に経済効果は無いという見方が強いです。介護予防に経済効果があるという報告は、主に厚労省と財務省の資料ですよね?(笑)まあ経済効果があったとしても0.6兆円程度が目標値です。一方、去年は年金運用で5兆円の損失があったとも騒がれてます。介護予防の経済効果は全体でみればこのくらいのインパクトでしょう。プロパガンダに惑わされない知能を身につけたいものです。


まとめると地域包括ケアシステムの必要性は高齢者の生き方を支援するのに必要という主張には賛成ですが、経済効果の切り口では少し微妙かなと思っています。




最後まで読んでくださり、ありがとうございました。



2016年4月19日火曜日

アニョハセヨ〜。韓国巡業

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5日もいて唯一覚えた韓国語は「マシッソヨ〜」。「美味しい!」という意味です。tomoriです。

今日は韓国の食べ物は美味しいというのを超えて、不思議と口に合うんですよね。もしかすると前世は韓国人だったのかもしれません(笑)




美味しくて美味しくて、でも無理して、食べたくても食べれないという経験をしました。太りました。そしてなぜか便通が良くないです(笑)


さておき、Meganeさんとの韓国の充実した弾丸珍道中VIPツアーもあっと言う間に終わりを迎えました。しかし宮古島は遠く、いつもの琉球OT亭でございます。朝起きると彼は床で寝てました(笑)


さて、ウソン大学のコン教授、通訳のキムさんへ、心から感謝申し上げます。今までにないおもてなしでした。

三回の講演全てにおいて、冒頭で僕らの「Why」である、作業療法の楽しさややりがいをシェアするために来ました!と述べた上で、分かりやすい講義を心がけました。


写真はウソン大学での講義です。作業療法学科全部の学生で、200名だそうです。講義前に韓国の学生さんがダンスで会場をあたためてくれて助かりました。おもてなし精神ハンパない(笑)


韓国もじわじわとOBP熱が高まってきているとのことで、少し前僕らが活動し始めた頃の日本と似ているのかもしれません。ただ、その時と違うのが、僕らも不思議な感じだったのですが、日本ではヒラ社員の僕らに対して、韓国の協会副会長など重鎮の先生方が数名で講義を聞き、何度もご飯を共にするという状況でした。

副会長のジャン教授とジョン教授もADOCのことをとても気に入ってくださいました。MTDLPのようにトップの考え方一つで組織の方向性はきまるので…とお伝えしました。もしかすると韓国ではOBPやADOCが一気に広まるかもしれませんね。

認知症研究グループとも意見交換しましたし、大学院生とかともディスカッションしました。韓国では認知症者への介入研究でまぁまぁの結果らしいですね。日本も頑張らねば。


病院見学もさせたいただきました。さすが韓国で、IT機器がいろいろ導入されていて、LEAPを使ったARとか体験できました。


Takebayashiさんが写真を見て、野々村議員か!とすかさず日本からツッコミ入れましたが、ARでブロックを積み上げてるところです。LEAPは安価だし、手指の細かい動きを拾うことができるので、誰か評価機器でも作って下さい(笑)


Meganeさん、運転のシュミレーターで何度も事故ってます(笑)それもそのはず。大型トレーラーなんですよね(笑)駐車場から出れずに終了しました(笑)


8時間講義にもかかわらず、皆さん熱心に聞いてくださってました。韓国では日本でいう生涯教育制度みたいなのが一年間8時間必須だそうです。170名ほど集まったそうで、立ち見もありました。しかしスライドは英語ですが、しゃべりは日本語です。情けないなぁ。ちゃんと英語でプレゼンできるように頑張らねば。ジョブズ風に


Meganeさんはやっぱオープンな人なので、言葉の壁があっても多くの人を引きつけ、笑いを取ってました(笑)


熱いディスカッションは夜も続きます。


写真は2時間の飛行機遅れ、2時間の入国審査待ちで、13時間かけて来た直後に話してるMeganeさん(笑)韓国でもよう働きます(笑)


ADOCの韓国語翻訳をしてくださったイさんともお茶しながら、研究や学会の合同開催などこれからもコラボしていきましょうね〜と、さまざまな意見交換をしました。写真はおしゃれなカフェのヨモギ茶です。


韓国もOTの数が1万人を超え、人口比率的に社会的にもそれなりの地位を獲得していくでしょう。似た文化を背景に高齢化社会を迎える国どうし、これからも意見交換しながら、アジア圏の作業療法を盛り上げていけるように頑張っていきたいですね。

韓国の皆様お世話になりました!



2016年4月13日水曜日

アニョハセヨ〜「前日」

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次女が「しゃっくりして〜」とUNOをねだります。娘よ。シャッフルだ。tomoriです。ちなみに翌日はシャッフリでした。


さて、明日は공명자教授のお招きにて韓国に行ってまいります。月1〜2のペースで会ってるMeganeさんも一緒です(笑)

4泊もありますが、Woosong大学にてADOCの研究打合せ、Yonseil大学病院認知症グループへの講義と研究打合せ、Woosong大学学生への講義、病院見学、朝9時から18時まで作業療法士160名へのセミナー(笑)、夜はディナーと、朝から晩までなかなかのハードスケジュールですぞ(笑)

ハイ。身の丈超えてるとは思うのですが、何のために行くのか…もちろん日本と同じで、OBPの楽しさや、やりがいをみんなでシェアするためです。今回、공명자教授がイムス板橋などを見学して、OBPと機能訓練はちゃんと結びつくんだ、ということを共有した後に実現しました。

日本型OBPを発信していきたいと思います。


また書きます〜。オヤスミナサイ。





2016年3月20日日曜日

第三回 日本臨床作業療法学会 学術大会 2日目

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鼻が詰まっているにも関わらず,蒲田駅前でカレーの匂いが一瞬で辺縁系に届き,「ココイチがある!」と振り向いたら,30mほど離れた斜め後ろにありました.自分でもびっくりのtomoriです.地元の名物とか人気店とかいいんです.ココイチください(笑)





さて,第3回 学術大会の二日目です.朝からボスの長谷先生と久々にお話させていただいて,とても懐かしく思いました.長谷先生は作業療法の師でもあり,人生の師でもあります.なぜか長谷先生の周りには僕みたいな人がさくさん集まります.教授,先生,師というのはこうあるべきだなとも思います.てか,初日の鈴木さんのスライド覚えていますかね.僕もよく使わせていただくのですが,この対談をしてくださったのが長谷先生です.学生の時に初めて読んで,脳天をかち割られました.



この論文を読んでCOPMを知り,次に勉強させていただいたのが吉川ひろみ先生です.吉川先生も今回来てくださいました.初めてお会いしたのが長崎で行われた研修会で,吉川先生が来ると知った瞬間に,「迎えに行かせてください!」と言っていました(笑) そういえば長谷先生もほぼ同じ感じで迎えに行きました(笑) 僕は長崎に行ってホント幸運でしたね.

さて,吉川先生はDoingの重要性を講演の中で問うていました.吉川先生は覚えていないと思うのですが,僕とのメールのやり取りで,「これからあなたがどういう行動をするかで,あなたを判断したいと思います」という言葉をくださいました.昔から首尾一貫してDoingを重視しています.それを理解しているかしていないかで,あの講演の貴重さが分かるのかなぁと思いながら講演を拝聴してました.真剣なことを笑って話せることほど,偉大なことはないんです.

このように,僕の作業療法人生に大きな影響を下さった先生がたをお招きし,第3回大会を過ごせたことは僕にとって個人的にとても幸せでした.



一方で,竹林さんから,こういうエピソードを聞きました.
昨日まで、開かれていた日本臨床作業療法学会にて、後ろに座っていた2年目の女性の作業療法士さんに、「ひとつ、教えて下さい」声をかけられました。彼女がえらく、憤慨した表情で僕に詰め寄ります。(エロすぎて中略w) 「昨日から、たくさんの演題や特別講演を聞いていて、皆んなが「作業療法の危機だ」とか、「作業療法を広めたい」と口々にいってる。なのに、発表では「私は◯◯だと思う。」とか「クライエントはこうコメントした」とか、物語みたいに自分の主観だけで話したり、誰も知らないような作業療法の評価を作って説明したりとか、矛盾してると思うのです。」と。

竹林さんは以下の通り答えたようです.
いや、10年前の自分を見ているようでした。熱く、そして、真摯なその瞳に昔の自分を重ねました。そこで、失望し、色々なところを巡って、最近、また帰ってきた自分には、この娘の気持ちは痛いほどにわかりました。「それはね、単純に作業療法の中の学問の高さが違うんだよ。」とお話を始めました。今の僕にとって、「作業療法士が哲学的に考え、作業療法を深める研究」も、「一人の患者に人として、向き合い、情動を惹起させる症例報告」も、「作業療法の効果を疫学的に他職種および世間にしらす研究」のどれもが素晴らしい研究だと思っています。ただ、どの分野でも、研究の「質」は問われますよ。そこに、届いていないのは、論外です。でも、そのバリエーションはあっても良いものなのです。それを、専門的な位置集団だけで、盛り上がって、他と共有しないことが問題なのです。



皆さんはこのやり取りを読んでどう思いますか??

僕は,その彼女がわざわざ竹林さんに聞いた勇気と,竹林さんの思慮深い返答を,僕は日本臨床作業療法学会の学術部長として重くうけとめなければいけない,と深く反省しました.作業療法士として,それぞれ持ち場と役割があります.それを一人ひとりが全うしなくちゃいけないんです.そう考えると,現場が頑張っていることは第1回からよく理解できます.でもエビデンスを創る持ち場にいる人がその役割を果たしていないのかも.いや「かも」じゃなく,してないですよね.

僕のこれからも進むべき道をよく考えさせれられる2日間でした.

藤本大会長,本当にありがとうございました.運営の皆様,ありがとうございました.本当に,いろいろなことがいろいろな苦労や思いの積み重ねで今があるんです.参加された方,感謝の気持ちは言葉ではなく日々の実践で示しましょう.


最後まで読んでくださり,ありがとうございました.










2016年3月19日土曜日

第三回 日本臨床作業療法学会 学術大会 1日目

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先週、今週と東京に来ております。tomoriです。

さて、第三回となりました。学術大会。今回は藤本大会長のもと、330名ほどが集まってるそうですが、何よりそのうち104名が発表、150名以上が懇親会に参加するという、相変わらず「超参加型」の学会でもあります。

会員も堅調に増えているようで、作業を大切にする人であれば誰でも参加して熱く語り合える、というコンセプトが、今までありそうで無かった学会、と僕は認識していますし、昨日大先輩の作業療法士からもそう言っていただいたことは嬉しかったです。これからもこのコンセプトは大切にしていきたいですね。



さて、今回は研究のセッションで座長をしました。抄録はこちら
3演題ともレベルは高かったのですが,一つだけ紹介させてください.

北海道の作業療法はパラダイムシフトしたのか? -北海道作業療法学会演題名からの検証-
済生会小樽病院 三﨑 一彦,白井 美奈子

過去北海道は,日本に作業行動や作業科学を広めた第一人者である故 佐藤剛先生を中心に,作業系の先人たちが沢山いたにも関わらず,臨床ではパラダイム・シフトが起きつつ有るのか?という臨床疑問をもとに,過去の北海道学会の抄録をかき集めてテキストマイニングで分析した研究です.

タイトルだけ見ると日本臨床作業療法学会っぽいな〜という発表ですね.でも僕は毎年沢山の論文を編集・査読に関わっていますが,研究するならこういう感じで臨床疑問(クリニカル・クエスチョン)を研究疑問(リサーチ・クエスチョン)として落とし込んでいってほしいな,という見本になるなと思っています.

よいリサーチ・クエスチョンとは,福原俊一先生によれば


とあります(僕が大学院の授業で使っていた資料です)

本研究は,臨床疑問から「素直に」湧き出ている問いであり,独創的で興味深いです.地域包括ケアの充実が求められる昨今においても社会的に意義のある急務の課題でもあります.倫理的に問題ないし,なるべく変数も測定可能,デザインも構造的にしようという努力が見られます.そしてテキスト入力は大変だったでしょうが,自分が頑張ればできるというデザインは実現可能性も高いです.あと僕個人的に「北海道に貢献したい!」という地元愛が込められていて,何よりそこが好きです(笑) まぁいろんな意味でバランスが取れていた良い研究だったと思います.

詳細はこの本で.非常に非常にわかりやすく,研究に興味の有る初学者には是非読んでいただきたい本です.





あと,総会で,今年はニーズに応じて講師を派遣をすることも決定されました.つまり各地域で会員が勉強会などの企画をして,理事会で通れば,こちらから適切な講師を派遣します,というものです.これは①OTの楽しさをシェアしたい,②会員になんか還元したい,③会員の皆様に企画力を高めるための機会にしたい.という思いがあります.詳細はのちほどメールでお送りすると思います.ご活用ください.



今日は,僕も本学会で初めて発表します(笑) 発表7分だと思っていたら,15分らしく,内容をこれから追加します(笑) ではでは〜.




最後まで読んでくださりありがとうございました!


2016年2月24日水曜日

韓国でADOC project セミナー開催します

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長女が小学1年生のころの授業で,将来の夢である「パティシエ」の「ティ」を書けなくて,「アイドル」と書いたという話題で昨晩盛り上がりました.tomoriです.

さて,4月にまた韓国に行きます.研究打合せと,ADOCのセミナーを開催することになりました.1日で8時間話してくれということだったので,めがねのOTさんも誘ってみました(笑) 2013年にも一度研究打合せのついでに講義はやったことがあるので,2回目となります.過去の記事
 →アニョハセヨ〜。1日目
 →アニョハセヨ〜2日目。

上の記事にも書きましたが,韓国は,作業療法士がやることが作業療法であるという日本と診療報酬制度と異なり(これが当たり前じゃないということに驚いた),作業療法として実施して良い項目がわりと制限されていて,なおかつPTの人数や,やって良い項目の数が何倍も多いので,OTは少し肩身が狭いという印象がありました.こういう場合は,やはりめがねのOTさんが一緒がいいです(笑) 

ツールだけではこのような現状を打破していくのは難しいと思っていて,僕らが臨床時代からやってきたこと,大学でやってきたこと,そして現在MTDLPなどの追い風があることなどなど,そういうストーリーも参考になるかなと思っています.

話す順番はいつもと同じで,ADOCの使い方は最後の最後です(笑) WHY(OTの楽しさややり甲斐をシェアしたい)→HOW(トップダウン・アプローチ)→WHAT(ADOC,研究,勉強会など)の順番で説明してこようと思います.




ADOCの英語圏バージョンの開発ももうすぐ終わりますし,世界で使えるツールにしていきたいですね.

最後まで読んでくださりありがとうございました.


2016年2月21日日曜日

研究をするには大学院が全てではない

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宮古島で自家焙煎珈琲はじめてみました.tomoriです.

さて,僕のボスである東先生が,学術誌作業療法に,「臨床家のための研究のすすめ:実践編」という特集の,「臨床家と大学教員の協業」というタイトルで寄稿しています.オープンアクセスだったので紹介させてください.

研究に興味があるけどどうすればよいか分からない臨床家や,臨床研究をしたいけども臨床家とのネットワークがない大学教員にも読んでいただければと思います.この協業は一朝一夕にできるものではないですが,研究をするには決して大学院が全てではない,ということを多くの人に知ってほしいのです.

このブログでも何度か書いていますが,本当に無才な僕に,長崎大学の先生方や,研究室,臨床の先輩方は親身になって接してくださいました.長崎大学の先生方を中心に,後進をしっかり育てるという強い意志があったので,私のような卒業生でない者でも卒業生のように接してくださいました.もちろんPTOTの大学院などない時代で,研究生でも院生なみの研究をやるぞと燃えていた時代でもあります.

ボスの寄稿では,最後に僕たちADOC projectで行ったRCTを紹介していただきました.このRCTは,大学院組織がなくても研究はできるという可能性を広げる意味での,長崎への自分なりの恩返しもあったので,嬉しかったです.もちろん研究の統制という部分では難点は多々ありました.臨床疫学自体が独学だったので臨床家の皆様にも多大な負荷をかけてしまいました.しかし,臨床家のみんなが明らかにしたいと思える研究疑問を立て,研究デザインをよく検討すれば,「大学院」というつながりなしにRCTでも実施できるんだ,という実現可能性(Feasibility)を証明できました.明確に効果がある!という結果にはならなかったのですが,これは次の研究に繋げるためにやるんだ,という思いでやっていましたし,踏み台くらいにはなれたかもしれません.

しかしまぁエビデンスの検証にRCTがベストとは思えません(笑) 個人的には日々の実践がビッグデータとして積み重なる形で根拠を示すことが最も効率的かつ現実的だと2-3年前から言い続けています.誰かやったらいいのに...(笑) でもこれも踏み台になってやろうと思います(笑)

ではでは.臨床家と大学教員が大学院以外でももっともっとつながって,作業療法の研究が発展していくことを願って,書き終えます.

あーー,そうそう.その思いを叶えるための活動の1つとして,日本臨床作業療法学会!第3回大会が3月に蒲田であります.ぜひ,これで全国の臨床家と大学教員がつながってください.今年も面白いイベントが用意されているようです.これについてはまた書きます.



とりあえず,最後まで読んでくださりありがとうございました.


2016年2月14日日曜日

新設された「目標設定等支援・管理料」とADOC

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3歳の三女に「歯磨きしよ〜」と声掛けしたら,「きのうみがいたし!」とキレられました.tomoriです.思わず笑ってしましました.

さて,世の中はバレンタインですが,医療介護業界は来年度の改定に向けてバタバタな時期でございます.先日,「平成28年度診療報酬改定についての答申書」で改定内容が公開されました.その中の「要介護被保険者の維持期リハビリテーションの介護保険への移行等」の項目において,「目標設定等支援・管理料」というものが新設されます.数年前は,まさかこんなものまで新設されるとは思ってもいませんでした(笑)

初回250点,2回目以降100点(3月に1回に限り算定)とまあまあ手厚いだけでなく,脳血管,運動器,廃用リハ料を算定していない場合(具体的には,標準的算定日数の3分の1を経過したものについて、直近3か月以内に目標設定等支援・管理料を算定していない場合)には,10月から1割減算する!とのことです.これは厚労省もけっこう踏み込んできましたね.

で,目標設定等支援は具体的に何をするのか?ということを要約すると...

  • 医師やその他のスタッフが協働して目標設定支援・管理シート(現時点で書式未定)を作成し,患者さんに渡して説明をする
  • そして,患者さんの経過,ADLの変化点,患者さんの生きがいや予後に基づいた活動や参加を実現するためにどんなリハを進めていけばいいのか,いま病院(医療機関)で実施しているリハがどうつながっているのか,などといったことを説明,記載する.リハ総合実施計画書やリハ実施計画書の説明の際に一緒にやって構わない.
  • 介護保険のリハが必要な場合には,ケアマネさんと連携して,訪問リハや通所リハを紹介,見学,体験などを提案する
ということらしいです.詳細はこちらの182〜185ページを御確認ください.

さて,「この目標設定等支援・管理料」 書式はまだ例示されていません.ADOCも活用できそうと思うのですが,正直これはMTDLPへの誘導かなと読んでいます(笑).なので現場にとっては,ADOC+MTDLPというコンビネーションはややこしいので,もうMTDLPのシートだけでええやんということになるかもしれません.

でもMTDLPの肝心要である,活動や参加のリハとはなんぞやという説明をして,本人の価値観を共有するというプロセスにおいては,COPMや興味チェックリストと同様に,ADOCの活用も推奨されているところであります.ADOCは紙面版をフリーでダウンロードできるので,ご利用くださいませ.

いまADOCは中途半端な位置付けですよね.それはよく分かっているのですが,僕がプログラミングをできるわけではないので,時代の追い風にうまく乗れずにいます.今年はその辺をどうにかして,現場に「馴染む」アプリにしていきたいですね〜.

もしADOCを「こうしたらいいと思う!」などのご意見などありましたら,僕までご連絡のほど.よろしくお願いいたします.


最後まで読んでくださりありがとうございました.






2016年1月25日月曜日

ご無沙汰しておりまする.

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こども英会話のセールスがうちに来て、次女に「APPLE」 のネイティヴの発音を聞かせると、「アホ!」と答えてたので、やんわり断っておきました。tomoriです。



しばらくブログも更新もできず、申し訳ございません。いつも気にはしているのですが、なんと9月23日から更新していない事実に驚愕・・・ 臨床に出て自由な時間が減ったこともありますが、何より色んな経験をさせていただいている反面,作業療法に対する自分の見方やスタンスがガラッと変わってしまい、作業療法のことを書こうと思って始めた当ブログの更新がどうしても遠のいてしまいました.Facebookという楽なツールを使っていたというのもありますが...

最初の2行を楽しみしている方も少なくないと伺ったので(笑),まぁ作業療法にこだわらず、わたくし tomori kounosuke が日々感じたことをつぶやいていきたいと思います.気楽にお付き合いいただければと思います。



さて,自分が臨床に出て9ヶ月になります.臨床で思うことは,「大変...」 「分からね〜」 「思うようにいかね〜」 ということばかり.そして,ここ数年講演で偉そうに臨床の皆さまへ話してたけども,あまり役に立ってなかっただろうなぁと,過去までも遡ってネガティブになってしまいます(笑) 

一方で,ポジティブバカな僕は,「自分の出来ることは何か」もよく考えるようになりました.大切にしてきたことは「共創」です.まわりのみんなが「自分もできるかな、やってみようかな」と思うような企画を考えたり、異色なものを重ねて新しい価値を創ったりすること。ADOCの開発,研究,事例本,日本臨床作業療法学会の設立など,ここ数年を振り返ると、共創は「プチ」特技と言ってもいいかなと思っています.良く言えばイノベーティブとか新しいタイプのマネジメントとかかもしれませんが、悪く言えば自分一人では何もできない他力本願タイプです.


出来ること,出来ないことが分かった9ヶ月.でも,人間って得意なことと苦手なことの2軸で考えがちですが,




僕は好きなことと嫌いなことから考えようと思っています.



もちろん周囲や背後ではいろんなことがめまぐるしく動いているのですが,大事なことは自分の声に従うことです.





あなたの時間は限られている。だから他人の人生を生きたりして無駄に過ごしてはいけない。ドグマ(教義、常識、既存の理論)にとらわれるな。それは他人の考えた結果で生きていることなのだから。他人の意見が雑音のようにあなたの内面の声をかき消したりすることのないようにしなさい。そして最も重要なのは、自分の心と直感を信じる勇気を持ちなさい。それはどういうわけかあなたが本当になりたいものをすでによく知っているのだから。それ以外のことは、全部二の次の意味しかない。

Your time is limited, so don’t waste it living someone else’s life. Don’t be trapped by dogma – which is living with the results of other people’s thinking. Don’t let the noise of others’ opinions drown out your own inner voice. And most important, have the courage to follow your heart and intuition. They somehow already know what you truly want to become. Everything else is secondary.

最後まで読んでくださり,ありがとうございました.
今年もどうぞよろしくお願いいたします.



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